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ラプソディ・ラプソディ(2026)

  • 5月19日
  • 読了時間: 7分

【原題】ラプソディ・ラプソディ

【監督】利重 剛

【出演】高橋一生 呉城久美 利重 剛ほか

【あらすじ】

少し天然で絶対に怒らない男・夏野幹夫は、パスポート更新のため戸籍謄本を取得するが、そこに全く身に覚えのない「続柄:妻」の文字を見て驚く。「繁子」という女性が自分と勝手に籍を入れていたことを知った幹夫は、正体不明の彼女を探しはじめる。やがて、街角の小さな花屋で繁子を発見するが、彼女は触れるものすべてを壊してしまう、型破りな女性だった。そんな繁子に振り回される幹夫だったが、奇妙な出会いはいつしかふたりの人生に思いがけない変化をもたらしていく。(映画.COMより)



【感想(ネタバレなし)】

『「怒れない」男と「優しくなれない」女』





どーもどーもサクサカーのラーチャえだまめです!!本日はそんな浜っ子じゃなくても、全神奈川県民視聴必須(町田……お前はダメだ)否、横浜を愛する者が横浜愛を爆発させて作ったと言っても過言ではない



【ラプソディ・ラプソディ】!!!こーれーは絶対に観ておきたかった、そうココYOKOHAMAでね!?という事で先日実はもうそんな横浜での上映が終わってしまった(残すは川崎……解せぬ)横浜ブルク13で拝見させて頂きました(本当はシネマリンが良かった(泣))「全編(ほぼ)オール中区映画」という!?キーワードはみなとみらいや横浜じゃない「中区」ですからね皆さん!?神奈川県と言うだけで、キレイなみなとみらいのイメージを持たれる方もいるでしょう、そんな方には高橋一生が横浜育ち横浜在住の主人公なのに“関内の小さな雑居ビルで働いている”という違和感を覚えてしまうかもしれな……否ほぼ9割型は“めっちゃ住みたい街ランキング”の理想の“ハマの生活”を描いてくれているのでご安心いただきたい!?少年と白バイで爆走したり元町商店街でカーチェイスや赤レンガで銃撃戦する刑事もの以外であれば











“横浜PR”作品として完璧なのでは??





はじまりからホテルニューグランド前の山下公……ハイ勝ちぃいいい〜!!!浜っ子って本当に地元愛がキモチワルイと自負しております(だって〜、地元に横浜嫌いの人いますか?)世界夜景100選にも選ばれた横浜の夜景は言わずもがな、あのカフェも、レストランも、花屋も、坂も、世界一デカい灯台も!?横浜を代表する様々な“景色”で敷き詰められたラプソディ……



そんな中で冒頭からもう「高橋一生劇場」すぎる「ずっと高橋一生のターンッ!!」とイワンコフばかりの!?完全に映画が「高橋一生リズム」に飲まれているというか。彼の独特の恐れなき「間」をこれでもかとやってくれるし、今回は“夏野幹夫”という名の「イエスマン」に徹しているんだけど、序盤から見知らぬ女性から知らぬ間に勝手に「既婚者」にされニコニコしてんだけど明らかにちょっと顔が引きつってパニクっているのがわかったり、このキャラクターは唯一無二、高橋一生による高橋一生の為に作られたキャラクターだよな〜。いや監督の利重剛がまず彼に惚れ込んでいるのが画面から伝わる、と俳優でもある利重監督自ら高橋一生の“叔父役”っていう一番オイシイ役やってる時点で「私が一番のファンです!」って言ってるようなものだろコレ。。。。。。



一方の繁子は、なんて言ったらいいか、ちょっとタカとユージもお手上げのリアルガチ“あぶない人”という具合で、あまりにメンヘラすぎるし精神を一回壊しちゃってるからもう家でも外でも大変です。馬車道のホームで泣きじゃくる子どもをなだめようと変なことするのは流石に引くし、幹夫の職場にズカズカ入っていって「ねぇ幹夫はどこにいんの?」ってタメ口で話しかけたり。その幹夫には毎度申し訳ない!って言いながら家に押しかけたりお金頂戴とかクレカ盗んだり、うん犯罪ですね!!(勝手に婚約している時点で刑事事件だし)そしてワザと幹夫をキレさせようとシコタマ嫌なことしまくるわけです。そのシーンははっきり言って嫌悪感を感じずにはいられませんでしたね。それでも絶対にキレない幹夫に、まぁだんだんコッチもイライラしてくるのが面白いというか。繁子を通してイエスマンすぎる幹夫も“変わっている”というのは簡単だけれども天然?いやいや“異常”だなと。彼は決してそんなことない普通だよと穏やかに言っちょるのだけれど……。



演じる朝ドラ女優の呉城(ずっと“ごじょう”さんだと思ってた…汗)久美も、また高橋一生と同じ「セリフをセリフっぽく言わない」タイプだから、この2人のやり取りが、時に「ザ・ノンフィクション」なみの超シリアスムードを作り出す、前半はずっとコミカルなのに中盤から急にシリアスになっていくのが意外でしたねー。結果的にすごいホンワカする、いい映画だったな〜で終われるのですが、軽い気持ちで観に行ったら思った以上に「しんどい」シーンが多くてちょっと精神的に疲れました……(汗)



こんなに優男なのに、なぜ今まで幹夫は独身だったのか。優男って聞こえはいいけど、「人に近づけない」の裏返し、でもあるというか。



「怒れない」男と「優しくなれない」女。あまりに対照的な、しかしお互い「人に寄り添えない」という意味で同じ。繁子が出会った人はみんなどこかへ去っていく。触ったものは必ず壊れる……いやエルサかよ!!彼女はハリネズミ思想で、故にいつしか人を避け、近づく者にもトゲを振り回して攻撃してしまうことを悔いていた。反対に幹夫も実は“入口”は繁子と同じだったけど、彼はある理由で“一生人に怒らない”と誓を立て、何があっても絶対に人を怒らない性格になった。しかし怒らないという行為が、相手のことを守り想っての行為だったのが、次第に繁子と同じ人を避け、近づく者に“アナタには興味がない”という“トゲ”を振り回すことになっていた。そんなお互い似たもの同士だからこそ通じ会える、傷の舐め合いとは違う、理解できる関係性が不器用ながら築かれていくのが微笑ましい。



もうウチの親父がそうだからすごい共感なんだけど、「キレない人ほど実は短気」「キレない人ほどキレたらヤバい」を見事に体現していたのにビックリしちゃって。しかも年取るとだんだん人に気遣えなくなってくるから“短気”だけが表面化してくるんだよねぇ。それはもうしょーがないんですけど。だから今はいいけど幹夫もそのうち高齢化したら、かなり手に追えないタイプになるんではなかろうかと勝手に想像……だから繁子と出会って本当に良かったと思う(余計なオセアニアだわ!!)



「誰にも影響を与えずに生きるなんて出来ない。死体だってゾンビになって人襲うんだもの」ってセリフ、後からジワルな〜。誰にも“世話にならずに生きる”なんて、この社会で生きている以上、無理じゃないですか?多少なりとも人と衝突することも大事。ここまでぶっ壊れた繁子を受け止めて抱きしめられるのは幹夫しかいないし、繁子のチカラで一度徹底的に“壊される”幹夫も、傷がカサブタになって厚みが増すみたいに、一度壊されて強度が増すものってあるじゃないですか?まさに繁子は幹夫の人生に厚みを与えるような人間になっていくのです。この世に不要な人間なんて一人もいない。繁子の孤独感も徐々に晴れていくのも良かった。てかそんなステキなセリフを言う“横浜の歯科医は金持ちで休日はいつも高そうなカフェでお茶してる”ってイメージでもあるんか…??



ちょっと一点気になったのがキャラクターがステレオタイプというか、“ブスジマ”とか“ゲイチ”とか……さすがにそんな名前もう古いってだし、特にゲイチが全然アップグレードされてないゲイで今どき「どんだけぇ〜!」。ブスジマ役の池脇千鶴の役が吉本新喜劇かいってくらいコントしてて面白かったですねぇ。あまり出てこない役なんだけどしっかりと爪痕残していて、エンドロールの家族写真にもちゃっかり入ってるやんけ!?



あと“籍を入れてからはじまる恋”というのがね、マッチングアプリや婚活市場が拡大して結婚が手段ではなく目的になっている人への強烈なカウンターアタックすぎて、大事なのは戸籍謄本の紙切れ1枚じゃないだろっていう(考えすぎ?)今や比較的(?)簡単に籍を入れられる時代、だからこそ人との繋がりをもっと大事にしていきたいですね〜(鼻くそホジホジ)



言い忘れたけど配給は今やCノーランの日本専属配給企業に成り上がったビターズ・エンド。横浜市といいタッグをして下さる〜。ちなみに公開から2週間経過した現在時点でほぼ満席。やはり地産地消したい思惑は一緒なのか。てか横浜の劇場で通年上映してほしいわ!!入場特典のポストカードもイタリア人が描いた「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」っぽくてめっちゃオシャレやな〜。帰りに横浜支庁に寄ったら2Fの壁一面に本作のロケ地マップとか撮影風景の展示があって、これはそのまま馬車道〜元町お散歩コース狙ってるな!?観たら絶対横浜を訪れたくなる仕様すぎて。横浜に来た際は是非とも撮影に使われたカフェや街などをブラブラ訪れてみてはいかがでしょう??

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