top of page

DUNE/デューン 砂の惑星(2021)


【原題】Dune

【監督】ドゥニ・ヴィルヌーヴ

【出演】ティモシー・シャラメ レベッカ・ファーガソン オスカー・アイザックほか

【あらすじ】

人類が地球以外の惑星に移り住み宇宙帝国を築いた未来。皇帝の命により、抗老化作用のある秘薬「メランジ」が生産される砂の惑星デューンを統治することになったレト・アトレイデス公爵(オスカー・アイザック)は、妻ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)、息子ポール(ティモシー・シャラメ)と共にデューンに乗り込む。しかし、メランジの採掘権を持つ宿敵ハルコンネン家と皇帝がたくらむ陰謀により、アトレイデス公爵は殺害されてしまう。逃げ延びたポールは原住民フレメンの中に身を隠し、やがて帝国に対して革命を決意する。(Yahoo!映画より)

 
【感想(ネタバレなし)】

『彼が日焼けしないか不安な155分』

 





ついにNetflixのテロップ音が「トゥドュン」であることが判明したどーもどーもラーチャえだまめです。さっそくですが本日はコチラの映画を拝見させて頂きました



【DUNE/デューン 砂の惑星】ドューンッ!!!!村上庄司ではありませんいやーついに日本でも公開となりました、気色悪い小太りのオヤジがクルクル宙を回るシーンだけ何故か記憶に残るデヴィット・リンチ版を数年前に見て(内容は忘れました)タイトルだけは知っていたんですけど、アメリカのSF小説家フランク・ハーバートによる同名シリーズなんですか?原作はこれまでに6作(現在も執筆中)出ているらしい。まさに指輪物語級な長編ものなんですね。当然大人気小説をハリウッドが取りこぼすはずもなく、これまで映画そしてドラマと実写化されているのですが……せいぜいドラマが関の山でしょうか?特に長編2作目にしてリンチが監督した映画版に関しては2、3時間レベルで原作を網羅できるわけなどなく??だいたいはナレーションでストーリーを完結させてしまうという大胆不敵なやり口で非常に残念な作品として世間からは酷評されているらしい。



そんな必ずしも成功したとは言い難い過去作から?「ブレードランナー2049」で賛否両論巻き起こした今ハリウッドが最もオファーしたい監督の一人、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が?そういや「複製された男」「ブレラン2049」でもやたらオレンジがかった“砂嵐”シーンがあった自身も幼少期から原作を愛読していたという根っからの「砂好き」だったことが判明したヴィルヌーヴ監督が?今回再び映像化にトライしちゃったという……いやー「ブレラン2049」が163分でしたっけ?メチャクチャ長かったわけなんですが、今回もやっぱり“155分”という2時間超えの超大作に仕上げて参りました。皆さん事前にトイレか紙オムツの準備を……



しかもリメイク版「イット」のエンドロールで「なんだよパート1って!!」と実は2部構成だった、と後から告知されるよりは?まだ親切かもしれないOPのタイトルで本作が2部構成のうちの「前半戦」であることが判明しまうという、てか前半部分だけで155分も尺使うんかよ!!いやーそこまでして原作に忠実&敬意の現れなのが伺える、気合のハンパなさが垣間見れてしまうわけなんでありますが_____



出てる俳優陣だってハンパじゃない。先日チョコレート工場長の若かれし姿がパパラッチされた日本でも人気沸騰中、顔面蒼白過ぎてちゃんとご飯食べてる?と世のお母さん世代の母性本能くすぐり中ティモシー・シャラメを筆頭に?オスカー・アイザックとレベッカ・ファーガソンがシャラメの父ちゃん母ちゃんというのび太も嫉妬する最強の顔面DNAも納得の血筋に小室圭も嫉妬するジョシュ・ブローリンとジェイソン・モモアのサノスとアクアマンがシャラメのSP役に就任、ほかにも誰だかよくわからない肉団子化したツルッパゲ集団の長ステラン・スカルスガルドにデイヴ・バウティスタ、「スーサイドスクワット」で水玉野郎を演じた記憶が新しいデヴィッド・ダストマルチャンにハビエル・バルデムがルークスカイウォーカーのコスプレしてポスターに写っているなとか思ったらヒロインに白玉ゼンデイヤですよ?どんだけ豪華絢爛な顔ぶれなんですか。カネかかってんな〜。もうこれはNHKの大河ドラマならぬ

















「NHK砂漠ドラマ」ですね






そんなわけでワーナー幹部と劇場公開を巡り大いに揉めたドゥニ・ヴィルヌーヴ版ドォーンッ!!間違えましたDUNEーッ!!!一体どんな映画なのか




時は10190年、惑星カラダンを統治する大領家連合アトレイデス家は同じく大領家のハルコンネン家がかつて治めた惑星アラキスこと“砂の惑星”に宇宙皇帝シャッダム4世の命により移住、アトレイデス家の領主レト・アトレイデス公爵の息子ポール・アトレイデスは未来予知の能力を授かったことによりベネ・ゲセリットから“クウィサッツ・ハデラック”を覚醒させようt……

















ゴメンナサイ今鼻炎でちょっと意味がよくわからn…







 






“はじめて見るスターウォーズのあらすじをいきなり全説明される”かの如く!?壮大なスペースオペラならぬサンドオペラの世界観を体験できる……のはいいのですが!?全体像を把握するのが難しいといいますか、これまでヴィルヌーヴ監督作を見た方ならばお分かりいただけるだろうか?「ブレラン2049」での難解さを目の当たりにした方ならば、今回もまぁそんな単純な話ではないんだろうな、くらいはわかるかと思います。ただ、ただですよ?その「ブレラン2049」よりは遥かにストーリー、筋書きは単純なものとなっていると言っていい!!これはヴィルヌーヴ監督が壮大なシリーズからなる長編小説を「もっと身近に感じてほしい」との意向で原作を知らない人に向けての“処置”なんだそう。まあ早い話が現実に当てはめれば“石油を巡る各国の争い”って話でしょ?……え?



俗語、造語等はなんとなくスルーしても物語は理解できるのも良かったですね。ちなみに公式パンフレットにはそれらの説明が全て載っておりますので、鑑賞後に購入して目を通せばだいぶ理解が深まること間違いなし(900円という強気の値段設定に負けるな!)さて、ストーリー自体多少難解さはあるものの、そこまで気になるレベルではなかったかな、と私は感じたのですが

















“映像美”はすごい、けど“地味”すぎる155分







本作は公式が認めた世界で初の“全編IMAX映画”として登録されたんだそうで(自分は爆音シアターでIMAXではありませんでしたが)確かに映像美・色合いは本当に美しかった!!なんだろう「“無駄な美”がなさすぎる」というか、スタジオではなくヨルダンとアブダビで撮影された広大な砂漠地帯を砂の惑星に仕立て上げ、それが自然が作り出した、全く無駄のない美術っていうの?砂ってこんなに細かくてサラサラしてるんだな(どんな見方だよ)という、SF映画なのに!?「自然の美しさ」がとても際立っていたのですよ



そして自然以外にも?メカニックデザインやスーツなんてのも、また美しいフォルムというか、花瓶を、なんか横にしたみたいな(説明下手か)宇宙船に長渕剛も操縦したいトンボみたいなデザインの飛行船……ゴチャゴチャした感じというより必要最低限の機能のみ備えてほかはスッキリ……みたいな?現実的なデザインなのかしら?ただスーツに関しては明らかにリンチ版に出てくるスーツを意識してんのかな〜。砂の惑星の王者「サンドワーム」のデザインは「いやぁ〜だいぶこだわったんですよね〜」ってヴィルヌーヴ監督がコメントしてたけどそこまで変化ない(原作もこのデザインなのかな?)てか砂の下から飲み込むシーンがすんごいCG臭くなるんだけどなんで??そこはリンチ版を見たファンを意識してワザと似せた感もありますね。あまり世界観を壊さないという意味でも。



サントラも非常に世界観に合っていた!!というか民族音楽のようで全く新しい楽器を本作のためだけに制作して楽曲に取り入れたという!?異世界BGMを手かげたのは「ブレラン2049」から引き続き今ハリウッドで最も予約が取れないと噂されているかもしれないハンス・ジマー。いやーこの人の作曲はもう間違いないというか、Cノーランに続きヴィルヌーヴ監督も?ジマー氏の音楽の虜になってしまったんですかねー。



アクションは……うーん。あまり見応えあるものではなかった否「アクションがチョー地味」。いやモモアマンの殺陣とかカッコ良かったですよ?そういやヴィルヌーヴ監督って銃撃戦とかは「ボーダーライン」等でやってたけど、今まで格闘アクションって撮ってないんですよね。Cノーランの「バットマンビギンズ」での不慣れなアクションと似た感想を受けたというか。あと目に見えないボァーンとしたシールドを皆さん身につけて闘うんだけど、それがちょっと安っぽい演出なんですよね。しかもそれが格闘中ボワンボワンなるから余計にアクションが見づらい。



そういやダンカンこの野郎!!のモモアとブローリンの役柄がちょっと被ってるようにも思えましたね。同じ軍人出身で主人公の“師”兼“親友”みたいな立ち位置も同じだし。いやブローリンは今回はあんまり活躍する場面がない……原作未読だとキャラクターがどの程度活躍するのかとかわからないからっていうのもあるんだけど。後半で活躍するキャラクターなのかなー?じゃないとなんか、キャストの株と比例しないっていうか、勿体ないキャスティングよね。逆に母親のファーガソンはずっとシャラメと絡みがある役でした。相手の潜在意識の中で囁く“マインドボイス”の使い手で心強い母親像というか、はっぱりどこの惑星でも“母は草なぎ剛”ってワケですか……肉団スカルスガルドの醜さったらありゃしない、見た目も中身もゲスの極み団子すぎて……意地汚い星の権力者を見事に演じていました。



シャラメ演じる王族の若頭(極道かよ)ポールは頻繁に「予知夢」を見るんですが、この「ミライが見える」主人公は過去にも「メッセージ」に登場しました。そしてそのチカラによって自分が救世主、すなわち「選ばれしもの」であるという責任、重荷を背負う覚悟がまだポールにはないんですよね。そりゃ若いもん。まだそんな覚悟あるわけないよ。この「選ばれしもの」の苦悩というのも「メッセージ」とか結局ただのモブだったライアン・ゴズリングがブチギレるのも無理ない「ブレラン2049」の一つのテーマでした。本作はそんな「ミライが見える選ばれしものが、このあとどんな人間に成長していくのか」ここがお楽しみ部分であり、前半戦だけでは描けない壮大な「救世主爆誕物語」として前後編でヴィルヌーヴ監督が描きたかったもの、なのかもしれません。



ラストも「俺たちの戦いはこれからだZE!」的な少年マンガ的な終わり方で後半戦への期待をたっぷり残してくれているのも良かった。ではその肝心要の後半も前半と同時撮影していたのか?というと、どうやらまだスタジオから本格的に撮影のGOサインが降りているわけでないんだそう。ただ興行収入的に日本はどうか知りませんが、まぁアメリカでの評判もいいようですし?監督降板でもない限り“幻のパート2”になる危険は限りなくゼロ、2部構成はもう“確定”と見ていいようです。にしてもさー、Cノーランもそうだけどサスペンス出身の監督ってわりと最終的にSFに着地するパターン多いよね?やっぱりSFは男子の憧れなのかな……


0件のコメント

関連記事

すべて表示
bottom of page