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サクッとレビューその11「食人族」


『ケンタッキーにしなぁ〜い?』

 
【サクッとレビュー(ネタバレなし)】





どーもどーもキャンディを包み紙のまま食べる夢を見ましたラーチャえだまめです。本日はそんな「いくら食い意地はっても人肉は喰わねぇーよ!!」すぎる映画をご紹介



【食人族】!!!!食道園で焼肉パーティならどんなに良かったかデマシタ本家本元「カニバル」映画の金字塔!?只今劇場公開40周年を記念した「4Kリマスター無修正完全版」が全国で上映中、というニワカに信じがたいしかし現実に上映されるということでカニバリズム信者として思わずチケットを1枚ポチってしまいした、いやー前回ご紹介した愛くるしい「EO」と2本立てで見たのが運の尽き「命の冒涜」も甚だしいイーライ・ロスの「グリーン・インフェルノ」の元ネタにもなった、80年に世界で公開され「特大物議」を呼ぶも大ヒットを記録、日本でも興行収入10億を叩き出したまさに当時一大センセーショナルを巻き起こしたコチラの映画、タイトルだけでも聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。



ジャングルの奥地に足を踏み入れたとある愚かなドキュメンタリー映画のスタッフ一行がそこで目にする「人が人を喰らう」というマッツ・ミケルセンもニタァ笑いのとんでもクライシスな光景!!……という「テイ」で作られた作品でして、前後編と大きくわけて2部構成となっている。行方不明となったスタッフの救出に向かう民俗学の専門家たちを追った前半戦、そしてそこでスタッフの見るも無惨な「亡骸」と所持品だった「残されたフィルム」を発見した専門家は、そのフィルムを持ち帰り「我々視聴者と一緒に」視聴するという後半戦。その後半が「モキュメンタリー映画の先駆け」として?当時としては非常に画期的かつ「あまりにリアルな映像」になってしまった為に、「スナッフ・フィルム」と勘違いする人が続出、制作国イタリアでは公開数日で上映禁止&フィルム没収、監督のルッジェロ・デオダートは「殺人容疑でタイーホ」されてしまったって…!?それから40年ほど経過した2023年、「今」見てもそこに広がるは「リアル」な「残虐絵巻」。今回「無修正版」というところがさらにその拍車をかけており、逆に修正版を見たことがないのでどこが「ボカされていたのか」わからなかったのですが……たとえばラースフォントリアー監督も太鼓判の「チ◯チ◯を切断」とかですかね?



今じゃENDロールで「本作に登場する全ての動物は実際には危害は加えられておりません」なる安心テロップが当たり前ですが、本作は「本作に登場する全ての動物は全て実際にキルしております」……なんだもんなぁ。カメさんブタさんそしてオサルさんまで…??監督曰く「全部食べて成仏したから問題ナシ!」とキッパリ断言したそうだがこれはちょっと……「今じゃ絶対に見れない映像」であることは間違いないのでモノ好きには手を叩いて歓喜するところでしょうか??さらにスタッフが過去に製作したドキュメンタリーフィルム、という体の戦地で撮影された集団殺人や死体映像は「全てガチ映像」(資料映像から抜粋したらしいのでギリセーフ?)こりゃあネット時代の今でも「一瞬ホンモノ」と誤認しても無理もない、そして劇中何度も出てくるセリフ












「これはフィクションだぜぇ〜」のセリフが「逆に怪しい」






「これはフィクションですよ〜だから問題ありませんよ〜」って、いやそれ“問題ある時”に言うセリフなんだよ!!!……これが「ホンモノなんじゃないか」というウソの信憑性をより高めているというか……



面白いのがリメイク版「グリーン・インフェルノ」がただの「エンタメグロ映画」止まりだったのに対し、オリジナルの本作は「食人族をただ野蛮な人殺し部族」にしておらず、むしろ野蛮で人殺しなのは様々な戦場に行き悲惨な現場を目の当たりにしてきてアタマのネジがぶっ飛んだか“「いい画を撮りたい」というジャーナリズム精神の暴走”が生んだ弊害か、その為には非人道的行為も厭わなくなる「文明人」たるスタッフ達の方、という痛烈な皮肉。そしてその「文明人」という肩書きは、少なくともこの“密林地帯(グリーンインフェルノ)”の中では一切通用しない、という「自然の脅威」も描いている所。怖いもの見たさの代表格として名前のあがる“ネタ映画”としての印象が強いイメージだったのですが、蓋を開ければ見た目に反して“社会派”映画しての側面もある、実に面白い映画でしたねぇー。


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