【原題】The Den
【監督】ザカリー・ドナヒュー
【出演】メラニー・パパリア デビット・シャラツエェンホッフェン マット・リエディほか
【あらすじ】
ネット中毒のエリザベスは、チャットで「Pyagrl*16」という名のアカウントと知り合う。すると突然女の子が男に惨殺される動画が流れ、やがてエリザベスの恋人が誘拐されてしまう。(「キネマ旬報社」データベースより）
【感想(ネタバレなし)】
『コワすぎ！？世界のマル秘Xテープ⑮「チャット編」』
どーもどーもゼミの卒論の提出期限を間違えて留年したラーチャえだまめですコワすぎ！？のお時間が今日もやって来てしまいましたよぉー。……乗る気じゃなくても進めますハイ！15回目のマル秘Xテープは〜？
【デス・チャット】！！？……「PC画面だけで物語が展開される」常識破れな“シチュエーション”映画に殴り込みを果たし見事大ヒットした「search/サーチ」のまさかマギカの続編「search/サーチ2」が来月日本公開、「まだイケる、まだイケるぞ！」と未だ客層から需要があることが証明され映画会社がこぞってこの「ネタ」がカッピカピになる前に「ZOOM」やら「デスNS」やらB級界隈を賑わせて参りましたが今作はその「元祖」？「search/サーチ」より5年も前に製作されていたという！？全編PC画面で展開される斬新かつ画期的なシステムかつ「SNS」というあまりに日常にありふれた、人によっては“生活の一部”とも言えるデバイスが「悪用」されたどころか匿名希望の殺人鬼に「命を狙われてしまう」というどーしようもねぇーくらい悪い方向にスッテンコロリンするチャットガールのお命はいかに！？…というお話なんでありますが
「これ随分前に観たことあるじゃーん。」いやー開始30分くらい経って気づいた……まぁしかし殆ど記憶に残っていなかったので新鮮でしたけどね！？物語は大学の研究テーマとして「SNSにおける人間の本質」をチョイスしたSNS中毒の女学生がデータ採取のために「The Den」というSNSサイトで“ランダムに見知らぬ人とチャットをする”ことを目標にするのですが……
ユーチューブの“投げ銭”が精一杯の私にとって見ず知らずの人といきなり画面の中とはいえ面と向かって「ハーイ」なんて絶対に無理無理無理！！この女どんだけコミュニケーション能力高いんだよ……と思ってしまいそうですが？いやいや変なやつが来たり興味なければたとえ相手の話が途中であっても「気に入らなければ即退出」出来ますし？相手から見えるのアカウント名だけという“個人情報”も「守られて」ますし？イチイチ外に繰り出さずとも誰かと会話したくなったらネットを立ち上げるだけ……というこの「気軽さ＆手軽さ」がSNSですよね？故に女学生もためらうことなくバンバン不特定多数の人物とチャットし続けます。で何日か経過し研究結果が出されたようです
ユーザーの70%が下半身ブラブラ野郎だと判明
……ほぼ変態じゃねえか！！！そもそもマトモな人間ならチャットするより街に出て対面でナンパでもしてるぜ！って？そんな彼氏との付き合いも「チャットすればデートにカンスト主義」の女学生にチョーイ！！これには流石の彼氏も我慢ならずに女学生の家に夜な夜な忍び込み＆イチャコラサッサしていたら……翌日その様子が映った動画が知らず知らずのうちにネットに拡散されていた！？
テーマは「乗っ取り」。いや怖いですねぇー。先程言った「気軽さ＆手軽さ」に潜む“罠”と言いますが、近年でもSNSアカウントの乗っ取りとか“身バレ”で個人情報が流されちゃった、ていう事件耳にしますよね？本作はまさにその怖さを“メチャクチャ恐ろしく”描いた“警告”映画、なのです！！心霊系やオカルトではない、生身の人間というのがまたリアルで恐ろしい。コレは他人事じゃないですよ〜！なんてちょっとどころではないドスの効きまくった“脅かし様”ではありますが……
てかデータが全部消えるシーンで日本語表記が出るのなんで？ちょっと犯人側に都合が良すぎるもう全部PC乗っ取られてるやんけ！！と為す術もない女学生が“ただ可哀想な目に合う”という胸糞悪い系なんですよねー。ラストシーンがまたなんとも言えない気分にさせてくれると言いますか……
【感想(ネタバレ)】
てっきり女学生のパシリ男とか身内の中に犯人がいるのかと思ったら、結局最後まで犯人の素顔が明かされるまま映画が終わります。この感じがSNSの“匿名性”の悪い部分を暗に示しているというか、犯人と全く接点がなくとも事件に巻き込まれると言う危険性、誰にでも降りかかる恐怖を描いていると思いました。
拷問サイトの管理人が犯人ってこと？そしてそのサイトを支持し視聴しているのがイカれたサイコパスでも凶悪犯罪者予備軍でもない「一般家庭持ちの父親」という……女学生が命を犠牲にして最後に示した「SNSにおける人間の本質」とは、「誰の中にも存在する“暴力と好奇心”」であった……？