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ファルコン・レイク(2022)


【原題】Falcon Lake

【監督】シャルロット・ルボン

【出演】ジョセフ・アンジェル サラ・モンプチ モニア・ショクリほか

【あらすじ】

もうすぐ14歳になるバスティアンは母の親友ルイーズのもとで夏を過ごすため、家族4人でケベックの湖畔にあるコテージへやって来る。ルイーズの娘である16歳のクロエと出会ったバスティアンは、大人びた雰囲気の彼女に恋心を抱く。クロエの気を引くため、幽霊が出るという湖へ泳ぎに行くバスティアンだったが……。(映画.COMより)





 
【感想(ネタバレなし)】

『結論:夏休み調子乗りすぎると危険』

 




どーもどーも先日会社のエレベーターで鉢合わせになった先輩から「顔死んでますけど大丈夫ですか?」と言われましたラーチャえだまめです。本日はそんな死人にクチナシならぬ死人も嫉妬する“「少し変わった」甘酸っぱい青春時代”を謳歌する2人の少年少女のランデブぅぅ!?



【ファルコン・レイク】……青春ファルコンなんてパンチくらいしか縁がなかった人間には眩しすぎて直視出来ない毎度お馴染み“あの頃キミは若かった”シリーズ。ええですなー夏休みに家族ぐるみの付き合いの友人宅に泊まりに来た14歳の少年よ大志をいだけとイワンコフばかりにそこに住む幼い頃からよく遊んでいた“年上のガール”……え、ちょっと待って下さい。まさか、え、アレですよね?それはつまりはそのぉー













「childhood friend」で、しょうか…?






 




「こんな幼馴染いたら俺の人生180度変わってた。」なんということでしょう!?いい年ぶっこいたアダルト野郎にはあまりに眩いこ、これが青春というヤツか……!!14歳のうぶ中のうぶ助バスティアンが経験する夏の“デキゴト”それ即ち16歳の年上の少女クロエとのお久ブリーフの“再開”であった__?小さい頃はよく一緒に寝たりお風呂に入ったりした仲、だったあの子も今やオトナの階段を登る16歳……歳をとる毎に“2歳差”なんて意味のない数字に思えてくるのに思春期ど真ん中世代の10代の“2歳差”はシガンシナ区の壁より高くそびえ立つ壁の如く!?しかもそれが“男女間”だとこの差はまるで5才児のサルとハタチの飼育員……14歳男子、まだまだ子どもなバツティアンに対し16歳女子、クロエはもう完全に














僕たちの「あの頃の憧れの年上の幼馴染のお姉さん」





過ぎて大爆死どりゅううううわああああああ!!??純粋チェリーボーイには刺激が強すぎる未成年ながら酒にタバコに悪態放題のしかしバスティアンの目には“カッコいいオトナ”の代表として憧れの念を抱くだけでなく?サニーライフならぬ突然下着姿でシャワーをかけてくれる介護プレイに“ドキドキライフ”が止まらない長い髪をかきあげ頸を見せつけながら髪を洗う仕草を目の前で見せつけられたら“フェチアレルギー”の発作が止まらない近所にある「ファルコンレイク」で泳げないバスティアンに熱湯風呂ばりの“ドキドキチャレンジ”をふっかけかれた



結果完全に“洗脳”されたバスティアンはクロエの舎弟に成り下がり落ち込むクロエを慰めようと「アイス食べます?」と聞いてうん、と頷いた瞬間全速力で階段をドタドタ駆け下り冷蔵庫からアイスを持って飛んでくる「キミたちはどう生きるか」の序盤かよ!!「キミはお姉さんにどう言いなりになr…



原作はフランスの作家バスティアン・ビベスの「年上のひと」。クロエ役は500人の中からオーディションで役を勝ち取ったサラ・モンプチ。同じくバスティアン役の子役ジョセフ・アンジェルと共にとっても“自然な演技”をしておりますね〜。本作は子どもの成長=“性の目覚め”をバスティアンがクロエを“異性”として徐々に意識していく過程を丁寧に描くことで表現している。監督はカナダ出身の俳優シャルロット・ルボン。今作が“初監督”らしいのですが、全編16ミリフィルムで撮られたノスタルジックな世界の構築などとても初監督とは思えぬ画作り&子役に自然な演技を吹き込む天才か?さらに「ファルコンレイク」に住む亡霊のウワサ、という少し“ダークファンタジー”いや「ホラー」要素が意外と強めなのも面白い。まぁ演出事態は古典的でジャンプスケア的怖さではなくデヴィッド・ロウリーの「ゴースト・ストーリー」みたいな?“切なさ”の残る……あ、まだ言ってませんでしたっけ















ちょっと調子乗りすぎたねキミ








裏山な甘酸っぱい青春は“突然の終焉”を迎え













「衝撃のラスト」に覚悟せよ





「いい意味で「最悪」な思春期」映画___と言ったらいいだろうか。少し前に見た“「アフター・サン」が好きな人はとりあえずオヌヌメしない理由がない”(お、おおまたエラく大きく出たな??)奇しくも未だ公開中の「アフター・サン」とちょっと雰囲気似てるんですよね。直前まで楽しかった記憶から一気に“闇”に落ちていく感じが。「楽しかった」で劇場を後にできる筈が、ラストの「落ち」で永遠に引きずってしまうレベルの、一種のトラウマを植え付けられ劇場を後にする、いやどちらが上かなんて無意味なのはわかっているけど、いやーこれもいい。凄く「好きな“後味の悪さ”」という所が……



衝撃のラストで「嗚呼、これはホラー映画だったのか」と。青春映画の皮を被ったホラー映画である、と言われるとなんとなく合点がいってしまうかもしれません。“残暑”の9月に恐ろしい“夏休み映画”の爆誕であります…。







 
【感想(ネタバレ)】




途中まで「リリシュシュ〜」的な“自死”の話かと思ってました。死体の真似をするクロエは「死」に取り憑かれていて異性の友達は多いけどいつも“孤独”を感じている。そしてバスティアンとの別れが近づく夏の終わりで彼女の孤独感はピークに達して最後本当の「死体」になっちゃう……みたいな?そう思ったらまさかバスティアンの方だったとは。しかも“事故”っていうオチがまた突然すぎて言葉が出ない。まぁ生前いい思い沢山出来たし?偶然タマタマ下半身露出中にクロエが帰ってきてそのあと一緒に添い寝する……ご褒美かよ!?いやいやそんな冗談は顔だけにして思い返せば本作はOPから“死”を連想させるカットが目白押しだったことに気づく。湖に浮かぶクロエ、鹿の死体、心霊写真、バスティアンの弟が遊ぶバービー人形で表現した水死体……“青春”と“死”。一見真逆に思えるようで実は密室な繋がりがあるというか、例えば毎年夏になると水場の事故のニュースが必ずと言っていいほど流れる。子どもたちだけでついつい川ではしゃいだ結果川に流される……青春と死は常に隣り合わせのような“夏の終わり”にはそんな残酷さも秘めているように私は感じてしまいました。



ラスト、桟橋で湖を眺めるクロエに後ろから声をかけるバスティアン。彼女にその声は“届いた”のでしょうか…?

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