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サンクスギビング(2023)


【原題】Thanksgiving

【監督】イーライ・ロス

【出演】パトリック・デンプシー アディソン・レイ ネル・ヴェルラークほか

【あらすじ】

感謝祭発祥の地とされるマサチューセッツ州プリマス。年に1度の祝祭に人々が沸き立つ中、ダイナーで働く女性が何者かに惨殺される事件が起こる。その後も相次いで住民たちが姿を消し、感謝祭の食卓に並ぶご馳走に模した残酷な方法で殺されていく。街中が恐怖の底に突き落とされる中、地元の高校生ジェシカたちは、ジョン・カーヴァーを名乗る謎の人物のインスタグラム投稿に自分たちがタグ付けされたことに気づく。投稿を確認すると、そこには感謝祭の豪華な食卓とともに、ジェシカたちの名札が意味深に置かれていた。(映画.COMより)


 

【感想(ネタバレなし)】

『みんなピンを耳栓代わりに刺される目の前の光景ばかり目が行きがちだが実はそれ以上に鼻の穴がとっても綺麗なことに気づかない説』

 




どーもどーも「セール品はサクラチェッカーを使え」が座右の銘のラーチャえだまめです。年末年始になると数多のショップがこぞってめでたいバーゲンセールをはじめますが本日はそんな別の意味で“出血大サービス”してしまったコチラの作品を拝見させて頂きました




【サンクスギビング】!!!“感謝祭”と題した日本には関係ありませんがアメリカでは豊作祭を起源とする祝日が毎年あるそうで。きっかけはまたしてもタランティーノ&ロドリゲスの確信犯的映画「グラインドハウス」のお遊びネタとして作られたフェイク予告の「実際に作ってみた」シリーズであります。しかも監督はそのフェイク予告で勝手に使用したかは定かではない「監督イーライ・ロス」のテロップ通りとなった「ホステル」「グリーンインフェルノ」のグロホラーの申し子イーライ・ロス。フェイク予告公開後、何十年に渡りファンから本人による映画化を熱望されてきたという?そんな彼が今回ついに熱烈なファンの為に人肌脱いで監督を引き受けてくれた、本作はまさにただの感謝祭ではないイーライ・ロスの「総決算」的作品の














「イーライ・ロス感謝祭」映画






だったんですねぇー。





 



序盤で壮大に地獄の謝肉祭ならぬ「感謝祭マザーフ◯ッカー」と言わんばかりのアホらしさ。お目当てのワッフルメイカーを手にする“絶対に負けられない戦い”に馳せ参じスーパーに押し寄せる客達はもはやゾンビ。日本では考えられない光景ですが、海外だとブラックフライデーとかこんな感じなん?Amazon使えよ!?死者も続出した惨事から約1年後、懲りずに今年もスーパーセールで人を呼び込もうと企む者もいる中、今年も感謝祭が訪れようとしていた矢先……



てっきりアノニマスの一人がトチ狂ったのかと思ってたガイ・フォークスかと思ったら実は全然違う、お面の正体はアメリカの感謝祭発祥の地である本作の舞台プリマスにやってきた清教徒でプリマス植民地の創設者、ジョン・カーヴァー……という人の顔らしい。ちなみにそれを模しただけなのに殺人鬼の名がそのまま「ジョン・カーヴァー」なのは……死人に口無しですね?無論フェイク予告内に出てきたネタはアップグレードしてそのまま採用。パレード中のチキン野郎のアタマがスパンされるわチアガールがトランポリンでエチエチなことする前にアソコにナイフがザク……まではありませんが七面鳥ならぬ「夫人のグリル」は絶品、あいや悶絶。



ただそれ以外は相も変わらずの謎のマスクキラーが律儀に相関図の端の方から一人ずつ斧振り回して消していき、その間視聴者の犯人探しがはじまる……「スクリーム」「ラストサマー」系の「実は身内が犯人でしたサプライズ」も今や昔。真新しさはもはや皆無。ハロウィンやクリスマスなどの“イベンド”行事に、これまた新たな拗らせ殺人鬼が追加されましたね。そこにちょっとだけ「イーライ・ロスだからソーセージとか生首とか人喰いしよ」の18禁パウダーを振りかけた、、、、そんな感じです。ただそのグロ描写は流石とイワンコフばかりの“悪趣味”フルスロットルで、もはやターゲットを“人として扱っていない”所が最高にサイコパスだし彼の作品や「ファイナルディスティネーション」のピタゴラスイッチ風バラエティに飛んだ殺戮に慣れた方ならまだしも、普段グロ耐性のない方にはあまりの突然のグロに少々刺激が強すぎるかもしれません。



今や「マチェーテ」「ホーボー・ウィズ・ショットガン」そして本作と3本もホントに長編化され劇場公開されてしまうとは……嘘から出た誠過ぎだろ!?でもその企画が未だ細々と続けているファンには嬉しい背景も考えてみると、そこにはやはり「拾えるものは全てリサイクル」でもしないともはやネタが潰えるハリウッドの余裕のなさ、そして数年前に自らオハコであるグロの「引退宣言」をしたはずのイーライ・ロスが、結果的に久しぶりの新作で「R18グロホラー」にカムバック……そのウラに「ノック・ノック」以降新しいことにチャレンジする試行錯誤を繰り返すもイマイチな作品が続いた彼がオワコンと呼ばれるのを恐れ再び得意分野に「頼らなくてはならなかった」……?この2つの致し方ない大人の事情でもあったんじゃないか、どーも疑ってしまう。個人的には「グリーンインフェルノ2」の続報を待ちたいですし、本作も既に続編構想があるようで?彼が主戦場に戻ってくれること自体は喜ばしいのですが……。

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