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プレデター ザ・プレイ(2022)


【原題】Prey

【監督】ダン・トラクテンバーグ

【出演】アンバー・ミッドサンダー ダコタ・ビーバーズ デイン・ディリエグロほか

【あらすじ】

300年前のアメリカを舞台に、ネイティブアメリカン最強の部族に生まれ育ち、自身も戦士である女性ナルが、宇宙から飛来した高度な科学技術を有する危険な戦士プレデターを相手に、壮絶な戦いを繰り広げる。(映画.COMより)









 
【感想】

『300年前に先を越されちまっツェネッガー』

 





どーもどーも弱肉強食のサバンナという名のマッチングアプリで年収1000万と調子こきましたラーチャえだまめです。いやー相変わらず暑いですねー。もうジャングルの密林より暑いんじゃないかというコンクリートジャングル……この常夏に乗じて今年も「狩りの季節」を勝手に謳歌してようとバカンス気分で来襲したとあるハントなエイリアンがいたんですよ〜



【プレデター:ザ・プレイ】!!!プ・レ・デ………タアアアアアアアアアアアアアア!!!!!……ハァハァハァ。最近劇場からファンファーレの音がめっぽう減った20世紀スタジオが送る宇宙一のハンター、と言えばもう彼らの名を呼んだも同然1987年当時地上最強の筋肉モリモリのマッチョ俳優アーノルド……Schwarzeneggerハァハァハァ…。

に突如挑戦状を叩きつけたことを皮切りにこれまで5度地球へ来襲「己が宇宙最強であることを証明する」をモットーに星から星へ、“最強”を謳う者たちへ戦いを挑み続ける姿はまさに戦場でしか生きれない“戦士”そのもの。同じく宇宙最恐のエイリアンなどという下等生物とは異なり“闘う意思のない者”に対しては戦いを挑まない人間だろうと女・子どもにはめっぽう優しいという一面も……なんだただのイケメンじゃねーか



しかし「AVSP」以降の彼らの活躍と言ったら……宿敵エイリアンとの死闘のあとはむしろ人間が勝手に自滅パターンだったり“仲間割れ”のようなことばかりして“狩り”をしに来てるというより“なんとなく地球にやってきた”という戦士としてのプライドもだいぶ緩みきっていたように思えてしまったのですが……とここへ来てシリーズの“外伝”的スピンオフである本作が爆誕。うーんもう6作目でネタ尽きとなれば?いよいよスピンオフ、前日譚方向へと“逃げ”るというのも一つの手ではあります……まぁプレデター自体は好きなキャラクターなので早速本作を“プレイ”再生……














全く「新しい斬新さ」、だけれど「原点回帰」している






 





これはちょっと予想に反して個人的メガトン級ヒットエンドラァーン!?今作の舞台は今から300年前の地球!!そう地球大好きプレデターが“初来訪”した時代を描く……あれ確か古代エジプトのピラミッドを建設したって話h……



そして300年前の地球へ降り立った宇宙最強のハンターを待っていたのは“ネイティブアメリカン”のコマンチ族に属する「地球最強のハンター」だった…???



つい最近リー・ワネル監督がようやく透明スーツを開発したというのに我々人類の栄知を集結した最先端のテクノロジーを持ってしても叶わなかった超テクノロジー技術を持ったプレデター相手にですよ?今から300年前でしょ?“火と槍と斧と弓”くらいのウェポンしか兼ね備えていないネイティヴアメリカンが?何をどう考えても勝てるわけが……














“トマホーク”……否“闘争心”こそが最強の武器






現代化学が発展しても個々では足元にすら及ばなかった前作「ザ・プレデター」をこの1本で壮大な皮肉にしてしまったと言っても過言ではない!?1作目の我らがシュワも悟った“目の前の武器にばかり頼り「本当の意味での闘争心」即ち相手を倒す、狩る、捻り潰す!!「闘う」という意味で、己の「闘争心」こそが、最大の「武器」である…。”というシンプルイズベストな「闘い」の本質を説き、さらにはこの世の全ての自然の摂理、弱肉強食、「狩られる者と、狩る者」というこれまたシンプルな“対比”を本作は“改めて”重きを置いたと言ってもいい、まさに1作目のテーマへの回帰、「原点回帰」な作品であった!?



にも関わらず舞台は300年前で本作が多大なる影響を受けたというレオナルドオケツディカプリオの「レヴェナント」の作風にしてしまったと言うのだから!?広大な自然や大地、1作目のジャングルとはまた違った世界観。当然慣れ親しんだお馴染みのテーマ曲も今回は実装されておらず、民族舞踊っぽいものからBGMの雰囲気もこれまでとはまた全然違う。シリーズとはまるで異なる独自路線、しかしオリジンのテーマをシリーズ中“最も受け継いでいる”、本作最大の功績は、まさに“この異種格闘技戦並の組み合わせの大勝利”にあるではないでしょうか??



本作の主人公はコマンチ族で最強のハンターを目指す少女ナル。部族一のハンターの称号を持つ偉大なる兄の背中を追って日々ハンター試験に向けて鍛錬の日々を送るも、“女”でハンターを目指すという理由から村では異端児扱いされ……さらっとポリコレ案件も挟みつつ否、本作の主人公はプレデターではなくこの少女ナル、になるわけなのですが、少女が偉大なる戦士へと成長する物語、ヒューマンドラマとしてもよく出来ているわけなんですね。むしろナルを最強の戦士へと導く存在がプレデターかも?プレデターという存在が、ナルの成長する上での“壁”として立ちはだかる構図。もはやただのバケモノではなく神々しささえ感じてしまいます!!そして強い!!そしてカッコいい!!本作のプレデターも300年前のスタイルを取り入れトレードマークのマスクもおま、……カラカラやん!!ポケモンのカラカラやないか!!



今回登場するのは一体のみ。後半まではその全貌がなかなか拝めない。しかし裏を返せば前作までワラワラいっぱい登場して忍ぶ気ゼロだったプレデターにオリジンの「ホラー要素」がカムバックされこれまた原点回帰。監督は“HAKAISHA”の続編「10クローバーフィールド・レーン」のダン・トラクテンバーグ。彼の名なら「ブラックミラー」「ボーイズ」という超ヒットドラマを手掛けた張本人、というイメージのほうが強いかもしれません。「ボーイズ」のことがあるから突然頭粉砕されたりしないかと鑑賞中はビクビクして観ていたのですが、そこまで「攻めたグロさ」はなく意外と見やすかったです。もともと「ザ・スカル」(だったっけな?)というタイトルでプレデターの存在自体が「伏せられていた」本作。「ザ・プレイ」というタイトルでギリギリ忍んでいる……??いやフォントでバレバレですね。



ラストバトルはちょっとご都合主義アリストテレスですが……否ナル強すぎ否「頭良すぎ」!?最後は脳筋には辛過ぎる頭脳の大勝利って?確かに後半プレデターがちょっとおバカキャラを発揮してしまったという見方もできるわけですが、私個人の意見としては、そもそも今回登場したプレデターは“それほど強者ではなかった”、具体的に言うと“発達した技術で俺ツエー無双と勘違いしていたコワッパクラス”なヤツだったとではないか、と。「お、この世界の文化はだいぶ遅れてんな、楽勝楽勝〜♪」くらいにしか思っていなかったのでは?今回勝敗をワケたのはハンターとしての“狩り”の場数の差か?「狩る為に生きる」プレデターと違いナルたちコマンチ族は「生きるために狩る」____遊んじゃねえんだコッチは日々サバイブするために“狩らざるを得ない”んだよおおおお!!!!…“ガチさ”が決め手とか??



故にそもそも能力的にはナルの方がプレデターより優っていた感さえあるし「装備」にばかり重きを置き「戦闘技術」の経験が浅はかだった新参者プレデター、後半はもうトマホーク無双、否ナル無双だったのは言うまでもない。早くも続編が決定している本作、ナルという地球最古の対戦相手の存在が、のちに続々と屈強なプレデター達が地球に来襲するトリガーになったという歴史が……!?時系列的にシリーズと繋がる必要もないように思えますが、それでもシリーズを知る方ならちょっとした「サプライズ」がありましたね。あれ、でもその伏線はアメコミ版で既に回収済みでは……


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