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バレリーナ The World of John Wick(2025)

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【原題】Ballerina

【監督】レン・ワイズマン

【出演】アナ・デ・アルマス アンジェリカ・ヒューストン ガブリエル・バーンほか

【あらすじ】

伝説の殺し屋ジョン・ウィックを生み出した組織「ルスカ・ロマ」で殺しのテクニックを磨き、暗殺者として認められたイヴは、ある殺しの仕事の中で、亡き父親に関する手がかりをつかむ。コンチネンタルホテルの支配人・ウィンストンとその忠実なコンシェルジュのシャロンを頼り、父親の復讐に立ち上がるイヴだったが、教団とルスカ・ロマは、はるか以前から相互不干渉の休戦協定を結んでいた。(映画.COMより)




【感想(ネタバレなし)】
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『スピンオ「フー」は「タマ◯ン・フー」!?』





どーもどーもラーチャえだまめです。早速ですが本日はコチラを拝見させて頂きました



【バレリーナ:The World of John Wick】!!!ついに2年前に堂々完結?アラフィフの“聖人”キアヌ・リーヴスが「マエストロ!」と千葉真一のカンフーに惚れ込み本作で独自に編み出したガン・カタ……間違えた“ガン・フー”なるガンアクションと体術(フー)を完成させ、さらにナイ・フー、バイ・フー、馬・フー……シリーズを追うごとに数々の“◯◯・フー”なるトンデモアクションを生み出しイエスもジーザスな“キル数世界記録”にも挑戦したとかないとか大人気「ジョン・ウィック」ワールド、そこから派生した新たな物語がついに始動。そしてキアヌから「フーを差し上げます!」と託されたのは「ノック・ノック」でキアヌとは土に埋めた仲のキューバの女神ことアナ・デ・アルマス!!



シリーズに新しい風を吹かせる、という意味では正直すでに「007」「グレイマン」「ゴーステッド」……似たようなアサシン役を演じてきたアナのキャスティングには特別驚きはない。しかしキアヌだって若手の頃からバリバリカラダ張ったアクションと長い芸能生活で得たスター性という“下地”があったからこそ“伝説の殺し屋”を演じられたわけで?芸能生活が長くてもアクション未経験の女優、反対にバリバリ動ける売れたばかりのフレッシュな新人だったら?過酷なアクションにも耐えてかつアクション中心の物語でひときわ光る主人公耐性……とあらば「元からアクションの出来るスター俳優」、となるとアナの名が挙がるのはむしろ自然な流れかもしれない??


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そして監督はシリーズの生みの親チャド・スタエルスキに代わりレン・ワイズマン!!うわー懐かしいー(泣)ワイズマンと言えばやっぱり「アンダーワールド」ですよね〜!!!学生時代好きでシリーズ全作完走済み、ケイト・べっぴんセイル嬢のカッコよさも相まったダークアクションの立役者であり私生活でもベッキンセイルとパートナーシップを結んでいた「バイオ」のミラ&アンダーソンばりのおしどりクリエイター夫婦かと勝手に思っていたんですがその後離婚してベッキンセイルが数年ぶりにシリーズ復帰した4作目以降では監督を降板、彼の名は製作と原案だけになってしまっておりましたが___今回長編監督作としてはリメイク版「トータル・リコール」から実に13年ぶり……そりゃお久ブリーフなわけですよぉ!?そんな“戦うダークヒロイン”に定評のあるワイズマンとアナの化学反応?タイトルの“バレリーナ”の文字に嘘偽りはないスピンオフはそんな“バレリーナの復讐劇”になっているかと思いきや










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アナ嬢にはトゥーシューズより火炎「フー」射器がお似合いでした











まず本作は「スピンオフ」という位置付けながら個人的には最悪「本家シリーズを知らなくても楽しめる」と思いましたねー!!物語は暗殺者の娘でありながら“普通”の娘に育てられた“イヴ”が「エンド・オブ・デイズ」のガブリエル・バーン率いる悪魔みたいな謎のX軍団(何これ?X JAPANに聞こえない?)に襲われ間一髪で逃げ延びるも父親は力尽き、身寄りを失った彼女のもとに“ウィンストン”と名乗る男が現れ彼女を表向きはバレリーナ養成学校、裏は暗殺者養成学校の二足のわらじ経営する「ルスカ・ロマ」に預けられる……。


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そのウィンストンがこれまでのシリーズでジョン・ウィックの親代わりでもあった“コンチネンタルホテル”の支配人だとか、イヴが預けられた「ルスカ・ロマ」ってシリーズ3作目の「パラベラム」で逃亡中のジョン・ウィックが訪れる場所……まぁそーゆーのは後追いでも問題ないっちゃない(今言ってしまったが…)でシリーズファン目線だと、実はその「パラベラム」でジョン・ウィックが「ルスカ・ロマ」で「イヴと出会っていた」という!?そんなことが裏であったんかーい。本作は時系列でいう3作目の「パラベラム」と4作目の「コンセクエンス」の間のお話なのですが、世界旅行中のジョン・ウィックが表舞台でキル数稼いでいた裏で?もう一人の主人公の物語が進行していた___という故ランス・レディック演じるホテルコンシェルジュなどシリーズキャラも出演していながらストーリーの調和性?はよく取れていたと思いました。これまで全世界に散らばる殺し屋協会と彼らの“絶対的セーブポイント”である“ホテル”の存在。ジョン・ウィックの視点でしか描かれなかった殺し屋の世界を今度は別の視点で描くことで“ジョン・ウィックワールド”のさらなる可能性を感じさせてくれたというか、ぶっちゃけ「ペーパーハウス」みたいに各国それぞれの殺し屋を主役にドラマ化すら向いてるんじゃないか??なんて思えたり。










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ビッグマムよりビッグママ





海賊王も絶句する「パラベラム」で初登場、「ルスカ・ロマ」の首領「ディレクター」。ジョンの育ての親として文字通りの“ママ”でありながらなんだかいけつかなさと言うか敵なのか味方なのかわからないキャラクターでしたが、今作ではイヴをどこか大切に思っているような??素振りを見せる若干温かみのある人物に私には……そう見えた(汗)



いやー今作も「キル数が多い」こと多いこと……特にホルガ村の村人も参加したくない後半の「イヴvs村そのもの」という!?村を崩壊させるレベルに村人全員をボッコボコにしていくイヴもイヴだが、そもそも村人全員が武装してるって……特に村を歩く子連れの母親や夫婦、店のウエイターまでもがイヴを見つけた瞬間目の色変えて襲ってくる、今作は「スタントウーマン」の活躍が凄いんですよねー。アクション映画でここまでスタントウーマンが活躍する映画もないかもしれません。過去にキアヌもやった堂本光一落ち……間違えた“階段落ち”とか皿割り競争とかコミカルなのもありましたが“イヴ(女性)VS大柄の男”の単調なアクションだけでなない紅同士の肉弾アクションは珍しかった(えX JAPANに聞こえな……)


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そんなスタントマンの見せ場だらけのアクションシーンが「大増量」されシリーズを追う毎にもうストーリーが影を潜めるくらいアクションの編集点がない「止めどないアクション」が増えていきましたが?本作もズバリ多い……多すぎると言っていい、もうアクションだけでいえば2000円で2時間以上食べ放題したような満腹感。次第にストーリー?なんだっけ?くらい忘れるレベルで画面を埋め尽くす“フー”の数々にもうヘベレケでありました……ふぅ










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「火炎放射器の撃ち合い」ってファイアワード過ぎて草焼けて燃えカス





TIMも悶絶の炎ぉー!!「アンダーワールド」でも既に火炎放射器アクションはやっているのですがこんな撃ち合いは見た事ないかもー!?しかもめっちゃ人燃えてんじゃん!?先日日本では配信スルーが確定した「ファイナルディステネーション」新作で史上最高齢のスタントウーマンによる火だるま演技が話題になりましたが、もしかしたら“史上最多火だるまスタント”なんじゃないか!?ってくらいみんな燃えてんだけど……(汗)



ちなみにその数計“187”回。本作のためだけに製作された特注の火炎放射器も使い、それをアナ自ら“実演”しているという…!?人を燃やす経験なんてありませんからリハーサルでスタントマン燃やした時は思わず号泣してしまったそう(それが正常な感情だと思います…汗)当然火だるまになったスタントマンは全員無事なようですがエンドクレジットに「本作に登場する“人間”は全員無事です」くらいのテロップあってもいいんじゃないかくらいCGじゃなくてほんとに燃えてるからなぁ……他にも銃より手榴弾ポンポン投げた方が手っ取り早くカタがつく“手榴弾・フー”に“皿・フー”、“スケートシューズ・フー”生活雑貨から何までその場その場で与えられるモノを“フー”に変える










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ヒートテック着てますよね?





そして出ましたジョン・ウィック!!既に彼が出演しているのはアナウンスされていましたが……蓋を開けてみれば「え、ジョン様そんなことまでやって下さるんですか!?」正直今作じゃ“スペシャルゲスト”枠かと思っていたらですよ、「ボバフェット」でガッツリ見せ場のあるマンダロリアンの如く彼にも「ガッツリ見せ場がある」。ジョンさんまだまだ全然殺りたりないんですかーい!?しかもイヴにとって“神様”的存在としてリスペクトされイヴと「比較できる」シーンがあるから、もう当たり前に強いのはわかっているんです!でも今作でイヴと見比べても「あ、やっぱり全然レベルが違うわ。」と裏ボス的強さが際立ってしまっている!?なんなら新キャラのノーマン・リーダスの方がゲスト枠ってなんだよぉお!!ちなみに極寒の村でも羽織るのはいつもの鉄壁のスーツのみという徹底っぷり。


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ほかにもワイズマンも語っている「女版ジョン・ウィックにはしない」という制作者のこだわり?今作で特に印象深かったのが「力や体格で勝負するから負ける」というイヴの師匠のセリフ。それはつまり「女性は女性らしく闘え」という意味で、実は男性ではその痛みを知っているから狙わない?“股間”を狙った技とか小柄さを武器にスピーディに動いたり転がったり相手の懐に入ったり時にはズル賢さも武器にしろ!という男性相手には“女性だから”を強調したアクションを、先にも言ったただヒロインアクションとなれば大概はすべて対照的な相手と戦わせたがる「チャーリーズエンジェル」的な既定路線にはせず、ある意味敵味方性別関係なくやってるところが、これまでのアクション映画とは明らかに違う所だと感じました!!







【感想(ネタバレ)】






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いやーツッコミたいのはやはりノーマン……宇宙でウーバーイーツしてて出演時間がなかったのか?今回は「次回ガッツリ絡むからそのチラ見せ」ってことですよね??娘を無事助けてくれたこの恩義を次回作で存分に発揮してくれるイヴの強い味方……ってシナリオが既にないとちょっと「なんで出たの?」レベルで存在感が……完全に活躍の幅がジョン・ウィックと逆なんよ(汗)でそのジョン様も逆らえないはずのママの命令で「なぜイヴに協力する」のか。まあ確かに都合的には味方になってくれなきゃ困るんだけど(汗)でも数年前に一度会話しただけの相手ですよ?ジョン様といえど“殺し屋”なのだからイヴに特別思い入れのない彼が「初手から闘う気がない」ってのはちょっと都合良すぎじゃないかという違和感?例えばイヴの父親と古い友人だったとかさ?それくらい関係作っても良かったんじゃないか。そうすれば彼がイヴを生かす理由になるし自然な運びになるんだけどね〜。ウィンストンも何故幼少期のイヴの前に突然現れて助けようとしたのか謎だしイヴってシリーズキャラと絡ませるには実はあまり“接点が少ない”扱いづらいキャラクターだった??その辺の人物描写の甘さは今回悪目立ちしていたかもしれません。



ワイズマンってなんならスタエルスキよりキャリア長い人なんだけど、今回はスピンオフという“借り物”をしっかり意識して自我は抑えた感じ。いやなんならスタエルスキが“テコ入れ”したんじゃないかというウワサまであるんですよねー。ワイズマン本人は再撮影ではなくシーンを追加しただけと明言していますが、確かにいくつかのシーンにスタエルスキが撮ったんじゃないかってくらい似ているのがあったり半分くらいスタエルスキが撮り直したと言われても……反対に“ジョン・ウィック愛好家”の会社の後輩いわく「ジョン・ウィックではスローモーションは使わない」という、今作のスローモーション演出はスタエルスキではなくワイズマンが入れたもの?本来の売りである“生アクション”を台無しにしている、とだいぶご立腹でありましたね……。

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