ブリング・ハー・バック(2025)
- 1 時間前
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【原題】Bring Her Back
【監督】ダニー・フィリッポウ マイケル・フィリッポウほか
【あらすじ】
兄のアンディと目の不自由な妹のパイパーは父親が亡くなり、里親ローラのもとで暮らすこととなった。そこには言葉を話さない男の子オリヴァーが一緒に住んでいた。ローラの過剰ともいえる愛情にアンディが違和感を覚えるが、彼女のもとで兄妹の新たな生活がスタートする。ある日を境に、この家で不穏な出来事が次々と起こる。さらに、家の周辺の点在する謎の円のモチーフ、そしてオリヴァーの存在。無関係に思えたそれらがすべてつながった時、それまで隠されていたローラのある「恐るべき願い」が明らかとなる。(映画.COMより)
【感想(ネタバレなし)】

『フィリッポウ兄弟、“早生まれ”に厳し過ぎね?』
今やってる「ヤニねこ」面白いねー、って言えない風潮を新海誠さんがぶっ壊すスタイルが好き、どーもラーチャえだまめです。早速ですが本日はコチラを拝見させて頂きました。
【ブリング・ハー・バック】!!!日本でも遊びが流行った(?)「TALK TO ME トーク・トゥ・ミー」のダニー&マイケル・フィリッポウ兄弟の新作がついに凱旋。アレ1本のヒットで日本でも“フィリッポウファン”が爆像しているとかいないとか、いや今年の大注目作の「オブセッション」に「バックルーム」、そして本作に共通すること、3本とも全世界で大ヒットさせている、監督が「ユーチューバー」出身という!?真面目に映画学校で基礎を学ぶ学生を横目にユーチューバーが映画を席巻する時代に突入する良いのか悪いのか(AI映画よりはマシか)売れたもん勝ちのハリウッドらしい展開ですが、ユーチューバーが映画進出した、と言うよりクリエイターにとって固定概念に囚われない自由な発想かつ全てを制御できる環境、才能が120%開花できる場所がYouTubeだった、というだけのような気もすると言いますか

プロ・アマ問わず視聴者に平等に評価されるYouTubeで頭角を現すクリエイターは、やはりそんじょそこらの作家性ではないということが証明されてしまったと言いますか!?現に本作はクセが強い“A24”スタジオが全面的にバックアップして前作同様「犠牲になるのはいつだってキッズ」という!?中高生がワーキャー叫びながら観るような楽しさは後半につれ徐々に薄れていく。この容赦ない毒っ気はA24らしさであり「ただ怖がらせるだけに終わらない」ちょっとデル・トロに似てきたか??見終わった後にドットコム疲れが残るような……フィリッポウ兄弟って頭の色に似合わずとっても精神をえぐるようなズーンとなる映画を撮るタイプということが今回判明してしまったと同時に、フィリッポウ兄弟が「ただの一発屋ではない」ことも見事に証明してくれた、そんな映画にもなっていたんですねー。

そのデル・トロの「シェイプ・オブ・ウォーター」のサリー・ホーキンスが絶対怪しい「ヤバい里親」“ローラ”役で出てくるんですけど、プラスその里親に預けられる兄妹の妹“パイパー”は視覚障害者(演じる本作が映画デビューの新人俳優ソラ・ウォンも実際に視覚に障害をもっている)で、ヤバい里親と暮らす無口の「ヤバい孤児」“オリバー”も悪魔に取り憑かれてるとしか思えないし、ついでに兄妹の兄“アンディ”も過去に暴力沙汰を起こして……設定が濃すぎるよ!!本作の脚本は「トーク・トゥ・ミー」と同時並行して執筆されたということで精神的続編とも言えるかもしれない、前作も根底にあった姉弟愛、“家族愛”がテーマになっておりましたが、続く今作も「異母兄妹愛」が炸裂していて流石アナキンとハリーの異母兄弟のフィリッポウ兄弟らしい

おま、前世でナニしたんだよ(汗)
育ての父親には暴力を振るわれるもそのことをずっと妹に隠し通してきたアンディ。その父親が亡くなり今度はローラからも(何故か)邪魔者扱いされるわアンディが一体ナニしたってんだよおおおおお!!!!多分観た人間全員が「アンディファン」になって演じるビリー・バラットにも人気に火が着きそうですね!それでいてローラもローラでムカつくババアなんだけど
アンディとローラ(なんならパイパーも)実はみんな共通点があって、どちらも「愛に飢えている」というね!?ローラも他人からすりゃ溜まったもんじゃないが、「人の親」なら、ローラの気持ちもわからんでもないというか、同情する瞬間も実はあったりして。特にクライマックスでローラを「人として扱った」ことで、人によっては生温い、もう少し彼女には攻めた悪役に徹して欲しかったという意見も理解できるものの、完全なる凶人として描かない所に、フィリッポウ兄弟の人としての優しさのようなものを感じました。それはサリー・ホーキンスの持つ人間性がそうさせたのかもしれないし、ラストは美しさまで感じました。

ラストは重たく、とても盛り上がるオチではないのですが。ちょっと感動するというか「人間ってこれだから……」正常な人間を狂わすのも「愛」、そこからまた救うのも「愛」という、いかに人間が愛に振り回される生命体であるか、考えさせられる部分もあったと言いますか。でもってそこに実は「全く絡んでいない」のがバケモノの子オリバー。ひとりだけちょっと浮いた存在にはなっているんですが、演じるジョナ・レン・フィリップスって子役の演技が凄まじくて、無口で突然ゾンビみたく噛み付いてくる凶暴性、血肉だけじゃなくナイフとか(ナイフの食し方は横じゃなく縦派)木製の机とかバリバリ喰おうとして仕舞いには自分の腕とか食べちゃって(痛い痛いいや〜やめてぇ〜!!泣)後半なんてもう誰だかわかんねーくらい変貌しちゃって。彼のメンタルケアとかちゃんとしてんだろうな……

チョケてそうで良かった(安堵)
その結構目を背けたくなるくらい痛々しいシーンが多いのは人を選ぶ点ではありますが、コトの真相自体は斜め上をいくものではないものの中盤からの中だるみ防止かクライマックスにかけて徐々にテンションのギアを上げていき最後まで釘付けにするチカラも充分に感じられました。次はどんな作品を生み出してくれるのか、令和のヒットブラザーの躍進は、まだまだ止まる気配がありませんね…!




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