KEEPER キーパー(2025)
- 19 分前
- 読了時間: 7分

【原題】Keeper
【監督】オズグッド・パーキンス
【出演】タチアナ・マズラニー ロッシフ・サザーランド バーケット・タートンほか
【あらすじ】
都会で暮らすアーティストのリズは、恋人のマルコムが所有する山荘に招待される。医師であるマルコムは裕福だがどこか謎めいたところがあり、彼の本当の気持ちを確かめたいリズにとって、交際1周年を記念したこの週末旅行は特別なものになるはずだった。マルコムが運転する車で到着した山荘は、鬱蒼とした森に囲まれた僻地にあった。(映画.COMより)
【感想(ネタバレなし)】

『ぼぉ〜っと付き合ってんじゃねえよ!!!』
7月から全国のTOHOシネマズでまたしても値上げ、これ以上値上げせずにチケット代だけは“キーパー”して欲しかった、どーもラーチャえだまめです。それでも今年は洋邦画含めて奇抜なホラーがとにかく目白押しの当たり年だと思うのです?今日ご紹介する映画もそのひとつ
【KEEPER キーパー】正しくは「キーーーーーーーパー」ですよ!?今やホラー界の圧倒的なネームバリュー、オズグッド・パーキンス監督“またしても”最新作。たった2年前までほぼ無名だった彼の「ロングレッグス」を皮切りに、「ザ・モンキー」そして今作と撮り続けないと死ぬ呪いにでもかかっているのか(実際は「ザ・モンキー」撮影がハリウッドストで中断、その合間にカナダで本作を撮影したらしい)「年1ペース」で新作を生み出しているのが一番のホラーだったりするわけですが??
「セブン」的猟奇殺人もの、ブラックコメディ、、、、ときて最新作は「山小屋ホラー」という中村正人の嫁、、、間違えたネトフリの「呪われし家に咲く一輪の花」のような快眠必須アイテムにだけは避けて欲しい所ですが……
前作から一転してコメディ要素を排した、ガチガチのホラーで塗りたくった作品、だったんですねー。
前2作と同じスタッフで作り上げた本作も例に漏れず「ビジュアルは完璧」。固定カメラメインで画角から光の加減から何から何まで、ワンカットワンカットが1枚のポストカードになり得る、ホラー映画らしからぬ「計算された美しさ」。このビジュアルの強さがまたしても炸裂していると言いますか!?特に本作では美しい自然の中を舞台にしていることもあり、ちょっとヨーロッパ映画のような雰囲気さえ感じました。

その中で暗くないのに「誰もいない明るい山小屋」ってなんで怖いんでしょうね!?ゆっくりとまたゆっくりと近づく、山小屋の中にいる得体のしれない“何か”の存在を感じながらも、肉眼で認識出来ない恐怖。だから昼間でも夜中でも関係ない。さらに本作は「ロングレッグス」からより抽象的なシーンに磨きがかかり、ついにあのデヴィッド・リンチ的な“説明できない摩訶不思議ワールド”も炸裂してしまうという!?
主演は「シー・ハルク」で第二のライアン・レイノルズならぬメタ女優となったタチアナ・マスラニー。パーキンス監督の前作「ザ・モンキー」では登場シーンこそ少ないものの主人公の母親を演じたパーキンスとは2度目のタッグ。そのタチアナの「恐ろし叫び」がもう最高といいますか、「エックス」のオルテガのぎゃああああ!!タイプの顔芸も素晴らしいですが、タチアナは叫ぶというより「泣き」の演技で、「恐れおののく」顔が素晴らしかったですねー。

でもこんな「バケモノ」来たら流石に笑うしかない
一体ナニをどうしたらあんな形状思いつくのか!?クリーチャーファンには今年またしても奇抜なバケモノをスクリーンで堪能できますよー。「ヤツら」の登場シーンは完全に貞子や伽椰子で「Jホラー」的湿気強めのジメジメホラーをやっている。ちなみに「アレはなんですか?」と聞かれても阿藤快ばりの「なんだかな〜」くらいしか答えられないという汗(詳しい解説はネタバレのほうで)ただ本作の肝は“ヤツら”の存在より、付き合いホヤホヤカップルの「不調和音」だと思います。正直アレはファンサ、くらいの意味合いなのかなーと。
なんとなーくでホイホイ付き合ったらエラいこっちゃな映画、ではあるのだが?それがキャピキャピの20代カップルじゃなくて30代中盤〜40代くらいの、ちょっと成熟した中年カップルというのがミソなんですよねぇ。いい年した大人が、ちゃんとお互いの腹の見せ合いを、むしろ「成熟」しているからこそ見せ合わないという!?これって実は中年カップルの闇を描いているのではないか?たとえばこのカップルは結婚した後の仕事はどうする?とか年齢的に子どもはどうする?とか明確に話し合ってなさそうなのよ。成熟した大人だからこそ、互いに気を遣い合う術を身に染みついているからこそ「素性を見せない」。これが本作の恐怖のトリガーなのです。
タイトルの「キーパー」とは「愛をキープ」し続けるという意味があると思いました。でそのためには永遠に愛を「封じ込め」なければならない……

ビジュは素晴らしい。しかし反面、結局「男性優位」という使い古されたネタだったり、全体的に説明不足だったり、映像に対して脚本のツメが甘い所は歪めないとも。今回脚本はバーキンス監督ではなく、以前ご紹介した「デンジャラス・アニマルズ」と同じ人なのか。複雑なことせずにド変態のゴリ押しで突っ走る「デンジャラス〜」とある意味似ているかもしれないな……。
バーキンス監督って、考察系と言うより内容の薄さを映像でカバーして考察系っぽく表面だけ「深い」作品のように見せるのが上手いというか。映像美からもっと深いテーマ性を期待して観ると肩抜かしを食らう。「ロングレッグス」だってニコケイのインパクトがほぼ8割くらい占めて内容はそこまで深掘りするほど難しくはなかった(と言うより内容がないw)本作も「いかにも」細かく詰め込まれた作品に見えて、唐突にB級ホラーみたくなるクライマックス含め「え、意外とこんなもんなの?」という中身の無さが賛否両論アルのかもしれませんねー。
ほかにも一部口コミで挙がっている「もったいぶり演出」。まあこれも好みの問題だよなー。確かに本作でも存分にもったいぶりますからね。いや個人的には美しいビジュと相まって、前かがみになりたいくらいグッと画面に引き込まれた口なのでよかったと思いましたが。脚本の粗すら有無を言わせないビジュぶん回しなホラー映画は、コレはコレで私は楽しめました!バーキンス監督はたぶん明確に「好き嫌いがはっきりと別れる」タイプの人かもね……。
【感想(ネタバレ)】

胃カメラやったすぐかよ!!
シムラ、ヨダレ〜!!(?)リズの前世(?)の魔女の産んだ赤ん坊ですかー?しかも5体もいんの。ろくろ首みたいに首伸びたりゴミ袋かぶってラブ注入とかインパクト重視ではあるが……。生贄に捧げられたマルコムの歴代彼女さんたちの集合体の顔はなんなんだ?あの山小屋で命を落とした怨念も吸収=あのバケモノたちは山小屋から逃れられない山小屋自身!?リズが「なんだお前ら…」ってビックリするのはいいけど、そのあと何故かフハハハハハハ!!と笑う理由わかりましたか?あのバケモノはリズにとって「敵」ではないとわかったからです。というか、リズにとって最も恐ろしいのは、何より裏切り者のマルコム=男だから。リズはバケモノを自分と同じマルコムの被害者=「女性」として見た。そして同じ同性の被害者という意味で結託したのです。マルコムは地下のバケモノは「願い事」の装置で、女性も「愛を生み出す所有物」でしかない、両者を同列に見下していた。それがラストに全て裏目に出る、負け試合の「ロングレッグス」とは違った、清々しさがありましたね。
彼氏役のロシフ・サンダーランドの「普通の人オーラ」も功を奏したベストキャスティングだと思ったんだよねー。あの顔立ちのタイプは、だいたいホラー映画だと確信とは無縁の、本当にただの一般人で無惨に◯されるタイプでしょう?まさかあの顔で200年生きてるなんてねー。まあ怪しい彼氏の職業ランキング1位の「医者」ってのは絶対ウソだろ、とは思ってましたが。最後はハチミツ漬けか?ちなみに名前でピンと来た方もいるかもですが、ドナルド・サンダーランドの息子で、キーファー・サンダーランドの実弟だったんですね!いやー全然似てない(汗)




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