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KILL 超覚醒(2025)

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【原題】Kill

【監督】ニキル・ナゲシュ・バート

【出演】ラクシャ ターニャ・マニクタラ ラガヴ・ジュヤルほか

【あらすじ】

インド東部ジャールカンド州から首都ニューデリーへと向かう約1200キロのルートを走る寝台列車に、総勢40人の凶悪な武装強盗団が乗り込んでくる。乗客から金品を荒々しく奪おうとする彼らは、列車に大物実業家とその家族が乗っていることを知り、実業家の娘トゥリカを人質にとる。ところが列車に乗り合わせていたトゥリカの恋人は、インド特殊部隊に所属する最強の男アムリトだった。恋人の危機に怒りが爆発したアムリトは、たったひとりで武装強盗団に立ち向かう。(映画.COMより)

【感想(ネタバレなし)】
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『オーバーキルがすぎる』





どーもどーもラーチャえだまめです。ネットフリックスで配信中の「イクサガミ」見てますか?めっちゃ面白い!!人斬りひらパー兄さんはじめ全員主役級のキャストが次に誰が誰にKILLされるか予測不能の強者番付を繰り広げる……というわけで本日はそれとは何の繋がりのない



【KILL 超覚醒】!!ナマステ!?当ブログでは初?インド映画です。しかしインド映画なのに踊りません歌いません!?それどころかこの映画、インド映画“らしからぬ”バイオレンス炸裂しまくりの“痛作”アクション映画で??早くもキアヌを酷使無双させた「ジョン・ウィック」のチャド・スタエルスキプロデュースによるハリウッドリメイクが決定済みという!?気になって近所の“インド映画専門劇場”と化した某ミニシアターで拝見させて頂いたのですか____









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前半と後半で妖怪ウィッチとシャドウくらいレイティング変わるやん……









とにかく冒頭から爆速!爆速!?インド映画ってこんなに展開早いのかよ!?作戦終わりの特殊部隊員ヒラ・イケンこと“アムリト”のスマホに彼女から爆速の鬼ライン!!「ワタシ明日婚約させれるの!」彼女が実業家の父親が決めた婚約相手と爆速で婚約させられることを知らされたアムリトは爆速で彼女と両親を乗せた寝台列車(?)に特殊部隊の相棒と飛び乗り“カケオチ”を工作するもそこへ偶然アリババと40人の盗賊とばかりの“犯罪一族”も同乗してきて爆速で走る列車を爆速で占拠し始めるという……早い早いとにかく展開が早いいいいい!!あれよあれよと“(職業柄)闘わざるを得なくなった”アムリトvs“全員親族”の犯罪一族……ラウンド1ファイ!!序盤だろうが我々視聴者に遠慮無縁で早くも敵をボッコボコにするアムリト。あまりに強すぎる予期せぬ同乗者に早くも動揺を隠せない一族。なんだかもうカタが(総勢40人)つきそうだな、なんて安堵すら覚えるも青ジャージの兄ちゃんの拳でなんとかダウン。ようやく「タイトル発表か?」なんて思っていたらとんでもクライシスな物語は予想の斜め上をいく「爆速急展開」をむかえることに…!?


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とここまでが「前置き(PG12バージョン)」となっております!?いやさっきも全然血なまぐさったよ!?先ほどまではPG12バージョンのアクションに限られていたんですねー。そしてここでようやく「KILL」!!とタイトルが出て本編開始……のはずが“PG15バージョン”へ、アムリトのリミッターが「解除」されてしまうのです。。。。。



これがちょっとやそっとでは済まされない「主人公補正かかってもやり過ぎじゃね?」悲劇の主人公らしからぬ「残虐非道」な殺法で思わず目を疑ってしまう











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敵さんも引いとるやないか




まぁそれだけ敵には追い詰められる“理由”があるんですけどねッ!?手始めにデクも真っ青な「死体吊り」で敵の士気を爆下げ!?からの消火器で原型留めないくらい「顔面粉砕」からのアルコールとライターで叔父貴ボンバイエエエエエエエ!!!!……思えば前半は“武器を使っていなかった”武装せずに闘っていたのは、まだアムリトの中にある「人」がチカラをセーブしていたから。しかし後半は違います「人やめちゃうんだよね。」後半のアムリトは「誰にも止められない」爆速ならぬ暴走列車そのもの。そんな“バケモノ”相手に怖気づく一族、アムリトに仲間、家族を殺され悲しむ敵さん









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いやお前らは被害者ムーブすんなよおおおお!?




なーに被害者ぶってんだよ!!お前らが始めた戦争だろがあああ!!「なんで親父を殺したぁー!!」……じゃあなんでアナタは私の息子を殺したのぉー!!そうまさに本作のテーマはそこにあった「やった、やられたの泥沼復讐劇」。やられたらやり返す、ひたすらこの繰り返し。先手が復讐されてそこで終わればいいのに、またそれが引き金となり“恨み”となり新たな復讐が始まる。この連鎖は終わらない。そんな出口のない地獄のような「無価値」な闘いを、強烈なバイオレンス描写で訴えてくる映画なんですねー。


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だからアクション自体はスカッと清々しく目に映るものの、テンション的にはなかなか「重い」。アムリトが復讐の鬼と化し全身ボロボロになっても止まることなくひたすらに敵を駆逐していく姿は、ヒーローではなくどこか寂しげで哀しみを背負い続け殺しまくる殺人マシンのようだ。そして心もボロボロなアムリトを観てこっちもいい気分にはなれない。気分転換にリベンジアクションでストレス発散しようとしたらグンとテンション下げられる、みたいなちょっと複雑な心境になるかもしれません。(「お前一族皆殺しにする気かよぉ〜!!(泣)」「何が特殊部隊だよ“鬼”の間違いだろ〜!!(泣)」て泣きべそかくシーンは最強にツボでしたが)ちなみに本作は監督が列車で強盗集団に襲われた「実話」が元になっているってマジかよ!?



最近でもハリウッドでインドを舞台にした血なまぐさいリベンジバイオレンスだとイギリス出身ですがインド系にルーツがあるデーヴ・パテールの「モンキーマン」が思い浮かぶし、爆走列車で殺し合いは「ブラッド・トレイン」だし、そもそも「舐めてた◯◯が◯◯系」映画はもう数しれずシチュエーションで真新しいものは感じず。しかも前述した歌や踊りといったインド映画要素を本作では取っ払ってある意味国際的、とりわけ「はじめからハリウッドに寄せにいった感」まであって、結果独自性に乏しい似たりよったりな映画になっているのは歪めない。拳銃を使わないアムリトのテーマとばかりに流れるマグナムリロードの音が入ったBGMはあまり合っていないような気もするし、先頭車両に運転手いないの?何事もなく走り続ける列車など若干の違和感もあり、そもそもバイオレンスを全面に売り出した作品としては、言っても正直普段からバイオレンス映画に慣れた感覚バグった方には“直視”シーンはないので逆に物足りないと感じるかもしれませんねぇ。バイオレンス映画にあまり馴染みのない方には個人的には“程よいグロさ”で入門編としてはいいかもしれません!!


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