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サクッとレビューその13「きさらぎ駅」


『殺人を正当化する方法』

 
【サクッとレビュー(ネタバレなし)】




絶対に睡魔に勝ちたいJKvs絶対にJKの顔を肩に乗せたいサラリーマン…ファイッ!!!の闘いの最中に気がつくとそこは“見知らぬ駅”だった___



【きさらぎ駅】__。知ってますよ2000年代初頭に流行ったネットミーム時代を象徴する都市伝説ですか?都市伝説にハマった学生時代にちょこっと調べたことがありまして。事の発端は2004年当時2ちゃんねるの掲示板に謎の「きさらぎ駅」に降り立った「はすみ」を名乗る人物が現れ、リアルタイムで現地の状況など書き込み(携帯で撮った写真もあったよね?)されたが、ある時点で突然投稿が終わりそのまま行方不明になったのではと噂された怪事件。その後「きさらぎ駅」は静岡県の遠州鉄道沿線の“異世界”だとか7年後の2011年に行方不明だった「はすみ」から再度書き込みがありタイムリープしたんじゃないか説、そもそも「新浜松町」初の電車に乗り込んだ「はすみ」の「20分以上停まらない電車に乗り続け、聞いたこともない「きさらぎ駅」にたどり着いた」の書き込みと“平仮名”標記から新浜松町駅から20分程先にある「さぎの宮駅」の見間違いでは?(…と遠州鉄道公式HPが申しております)等オカルト層の憶測が飛び交う中「犬鳴村」など近年の「都市伝説ブーム」に便乗して?2022年に映画化されたみたいですねー。



主演は最近映画やドラマで活躍する恒松祐里。まぁそこまで気になる映画ではなかったのですがNetflixで配信開始されてからFilmarksでどうやらプチバズりしてんの?内容は低予算プレゼンツ「ティーン向け邦画ホラー」と言った感じでしょうか?しかしただの凡作とは少し違い前半と後半で演出を変えている点、もっと言うと「カメラを止めるな」に類似した、前半はほぼ“一人称視点”で展開され、後半からは前半の“裏側”もわかる通常視点、2つの視点で謎に満ちた「きさらぎ駅」の世界を描いている所が面白い。一人称視点映画って日本ではあんまし聞かないし、ヒット作もまだないんじゃないかな?しかも“ホラー”ですから、これは見せ方によってはかなり怖いのでは……なんて思ったが負け













コメディ路線に切り替え運転進行〜♫





「作ってるうちにきっとバカらしくなってきたんだろな」確かに予算がないのは大変だと思いますよ?前半は「ランゴリアーズ」並みに第一村人にさえ出会えない無人の田舎町で、ようやく出会えたと思ったらよくわからん異型の血管野郎だったとか……“異世界”ムードたっぷりで演出してくれておりますが、いかんせんVFXがあまりに酷すぎるわ恒松演じる「きさらぎ駅」の謎を追う大学生が「きさらぎ駅」で一人だけ「既に一度エンディングまで見て周回プレイ中の無敵プレイヤー」と化し、先見の目フルスロットルで難題を次から次へとクリアしていく、但し周りからすれば「なんでそうなるの!?」連発で“何故か笑みが溢れる”という……。(本人は至って真面目であるッ!?)



それを悟った制作陣が「ええいもうコメディにしちまえええー!!」と後半それを逆手に取って?思いっきりコメディに路線変更……これには流石に別の意味で驚きました。まさかホラー映画が“ホラーを途中で放棄する”なんてね…。ですがそれが幸か不幸か結果的にこの映画の“ウリ”になって現に映画レビューサイトなどで話題になっているのかな、と。ただ「絵にかいたような不良バカ」の存在など全体的にそれを凌駕する脚本のお粗末さがだいぶ痛い事態に発展している














殺る気まんまんやないかい






 
【サクッとレビュー(ネタバレ)】





いや私てっきり「お母さんもう歳なのに…」のサトエリのセリフ→サトエリが異世界に迷い込んだ年が2004年、帰ってきた世界が7年後の2011年、そして2022年(現在)未だ帰らぬ本田JK=2004年から17年が経っているが母親の2004年当時の年齢が50歳だとしても?17年後だから67歳→「もう歳なのに…」のセリフにしては67歳はまだそこまで老人のイメージではない→つまり時間の概念がない異世界にいたJKは2004年よりもずっと前に異世界に迷い込んだ“昭和女子”……の伏線かと思うじゃん!?そうじゃないんかい!!オレならそうするねッ!!なんでガラケー持たせたんだよおおおー!!!



あとサトエリがそこまでしてJKを救い出そうとする理由もさ、実はIF世界にいる自分の娘、とかだったらまだ辻褄が合うのに。。。。。。(あのラストシーンはむしろそうにしか見えない…)



きさらぎ駅の世界にしたって結局最後まで明確な説明はないけど怪異の合図が太鼓の音だったりワープゾーンが山奥の神社だったりするのは、主人公が「民俗学専攻の学生」……ここまで来てるならさ?きさらぎ駅とは古代より伝わる「神隠し」の現代版である……これでもう一つの解釈の余地はあるわけじゃん?ならOPでせめて何か神隠しにまつわる伝承とか一説くらいチラ見せさせて、そう臭わせるとかできるわけじゃん?……そうしない所がC、D級レベルというか色々惜しいんだよなー。もっと面白く作れそうなのにそうしない、制作者の技量の無さが浮き彫りになってしまっているというか、そう考えると後半大胆にコメディに路線変更した力技も、真面目にホラーやってるつもりが前半まで取り終えて編集中に「これどう見てもコメディになってるから一層コメディにしちゃうか!」って偶発的に生まれたアイデアだったんじゃないかと……「狙ってやったわけじゃない」のか……。

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