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ブルービートル(2023)


【原題】Blue Beetle

【監督】アンヘル・マヌエル・ソト

【出演】ショロ・マリデュエニャ アドリアナ・バラッザ ダミアン・アルカザールほか

【あらすじ】

大学を卒業したばかりの青年ハイメ・レイエスは希望を胸に故郷へ戻り、世界における自分の目的を見つけようと模索する日々を過ごしていた。そんなある日、エイリアンのバイオテクノロジーが残された古代の遺物「スカラベ」を思いがけず手にしたことで、彼の運命は一変する。スカラベに共生宿主として選ばれたハイメは驚異的で予測不能な力を持つアーマースーツを授かり、最強のスーパーヒーロー「ブルービートル」に変身。世界征服をもくろむ悪者から愛する家族を守るべく立ち上がる。(映画.COMより)


 
【感想(ネタバレなし)】

『カツオ、タマ(超オーバーテクノロジー)と合体するの巻』

 



どーもどーも今年のクリスマスイブは相方がコロナにかかり流れましたラーチャえだまめです!そんなクリスマスなんてク◯喰らえな巷で流行りのクリスマスソングやらクリスマス映画なんぞ興味も微塵も感じたくないという方にクリスマスのクの字も出てこない壮絶朗報な1本をご紹介したいのですが……??おいおい今年も残すところあと2週間切ったこのタイミングでの滑り込みダイブしてきた分際で人によっては「今年度アメコミ実写映画No1」になるかもしれないとんでもクライシスにバズるどころか“バグ”ってる映画が先日21日に配信&レンタル開始されてしまったのをご存知ですか……??それではお呼びしましょう、DCが誇る“最後の希望”になるやもしれないから覚えておいて損正義



【ブルービートル】!!!イエアアアアアア!!!!待ってたぜお前のことをよぉおおおおおおおーーー!!!!??今年8月、全米で公開されそのすぐ背中を負うかたちで我が国日本でも当然の如く“劇場公開”されるとばかり踏んでいた、だって今や日本でもコミコンやるくらい充分市民権を獲得しているアメコミ映画だよ?いくらなんでもまさか劇場が取りこぼさないだろう、と。しかし実際はその“まさか”だったわけです、配給元ワーナージャパンは“劇場未公開&ビデオスルー”という突然の回れ右選択をして全国のアメコミファンに衝撃が走ったばかりか、ソフトには“日本語吹き替え”すら搭載されていない…だとぉ!?このあまりの売る気のなさ、やる気のなさの背景には今年6月にメディア等で大々的に宣伝され劇場公開された「ザ・フラッシュ」が日本で爆死したという一因にあり?また今は離脱したザック・スナイダー総監督により始動した「DCエクステンデッド・ユニバース」がワーナーのお家騒動により来年公開される「アクアマン2」で一旦“リセマラ”されるということもあり勢いは失速の一途……もうDC映画は日本ではオワコンである、と公式が勝手に早とちりした結果であると私は思っております!しかし本作「ブルービートル」の日本でのぞんざいな扱いにSNSで劇場公開を求める声が続出、抗議ツイートのようなものまで流れたのです。そうです、日本にだってファンはいるのです!何が当たるかなんて観てみなければわからない、そうでしょう??新橋の試写会室の壁にデカデカと飾られた公開予定作の作品ポスターの中にいっとき貼られてたじゃないですか!!(ちょうど職場に近くていっつも見える)そして今回配信版を視聴させて頂き本作の“取り逃がした感”を改めて痛感するどころか「今年最も不運なアメコミ映画」として!?もう何度でも言いますよワーナージャパンさん!!アナタは今年最も大きな過ちを犯した











何故コレを“劇場”でやらないんだ…!!!!





そう叫びたくなるほど私事ですが今回完全に“ハマって”しまったと言いますか、世の中「なんでこんな映画劇場でやるんだ…」と思って一応見たらやっぱり配信やレンタルでよかった、なんて苦い経験はあれど本作は全くその逆をいく“劇場でやればさらに100倍面白かったのに”と言わざるをえないポテンシャルまで秘めていたという!?前置きが大変長くなってしまいました、だって“とにかくカッコよすぎ”んだもん…!!(泣)もう予告のこのシーンだけで何回リピートしたかわからないヒューイゴォーーー!!!!














レッツパアアアアリィイイイイイイイイ!!!!





 

ブルービートル=“カッコいい”が全て詰まったテレ朝ヒーロー?





「ひと狩行こうぜ!」…???そもそもDC作品の中でも日本では“かなりマイナー”キャラに属するとされる「そもそもブルービートルって?」って話じゃないですか!?そりゃ私だってはじめは知りませんでしたよ!!DCの格ゲーにいたって1回か2回くらいしか触ったことないし!?1939年のコミックで初登場、と意外とその歴史は古くこれまで丸山遺跡並に3代中身が入れ替わり今作登場するのは3代目の“ハイメ・レイエス”というメキシコの血を引くゴッサム法科大学を卒業したてのタコスボーイのおティンティーン!!!…その青年がお久しブリーフに実家に帰省し、地元のバイト先で実業家のオーナーに口答えした結果即刻クビ宣告をされるも引き換えにオーナーの親族の美人姉ちゃんの連絡先をGET!翌日“仕事を依頼したい”との姉ちゃんの約束通りオーナーの超高層ビルにやってきたハイメですが、そこで念願の姉ちゃんに出会うなりハンバーガーの箱を手渡され蜘蛛男じゃないのに雲隠れするよう言われ……



中身は青く光った機械仕掛けのゴキブ……“スカラベ”ですよ!?「ハムナプトラ」で脅威でしかなかったエジプトに代々伝わる古代インセクト…!?が実は“宇宙からの物体I”だった、というトンデモ説は置いといてこのスカラベがハイメを“宿主”として好きになっちゃったっ!!!ことでハイメと“融合”してしまいましたとさぁ__!?このフォルムこの顔、そして背中に生えた“触手”が2本……MCUの皆さんどうです〜?「ちょっと“ロス”解消されませんか?」とイワンコフばかりの見た目は完全に“青くなったア◯アン◯ン+スパ◯ダー◯ン”!?マスクの中はFPS画面みたいになってるしスカラベのシステム“カージ・ダー”がハイメを声でアシストするのはジャービ……



新鮮味もクソもない“ただただカッコいい”それだけじゃだめですか!?未知のテクノロジってる“ハイテク武器”も満載で両腕キャノン砲やらエネルギースマッシュー!!!みたいなのからインセクトらしい鋭利な爪に羽生やして空を縦横無尽に飛び回ることも可能!?さらにハイメの“想像したものをなんでも武器化する”みたいなちょっとライアン・レイノルズ、あいやグリーンランタン要素も入った可能性∞&闘い慣れてないハイメに代わり“自動戦闘機能”まで備わっているという!?チート過ぎだろ!!これが個人的にですが「特撮ヒーローのツボ押しまくりマン」でめちゃくちゃにカッコよかった。そして何を隠そう“ちゃんと演者がスーツ着て撮影してる”ところが特撮、いや“テレ朝ポイント”が高いんじゃぁ〜!!!??



強ボスとの死闘で仮面の半分が割れて演者さんコンニチワとか2000年代の終盤朝からシリアス展開にうなされるちびっこを多数輩出したスーパー戦隊シリーズかよ!?とまぁとにかく“日本人にはこれは大変ウケがいいのでは?”特撮ヒーローオタ度が非常に高い所がまず日本で布教したい所以なのでありますよ!!




 

「家族愛」溢れるストーリー&魅力的な“サザエさん”映画??





スカラベに選ばれた青年ハイメをネトフリドラマ「コブラ会」で注目の若手俳優ショロ・マリデュエニャ。ハイメの役柄と同じ22歳というまさに超新星、ふとしたことから身体にスカラベを宿しスカラベを追う軍需産業のオーナーに命を狙われる羽目になる、元々ヒーローに憧れていたわけでもなく“なりたくてなったわけじゃない”という点でもスパイダーマンと共通点が。ハイメが突然ヒーローに選ばれ葛藤したりヒーローになる意思がなかなか固まらない姿は“将来”に悩むティーン像を象徴しているかのよう。その辺りもスパイダーマンに似ていますよね。マーベルにスパイディあればDCにビートルあり?ただ少し境遇が違うのがハイメは沢山の家族、親戚に囲まれ「家族意識」が人一倍強い、という所。2つ目の布教ポイントその2はまさにその「家族」が本作の大きなテーマになっている点です!!



事実今作でも市民の為に……というより“家族の為”に敵と戦っていくハイメ。彼にとって家族は何よりも大事なもので、これまで何度も家族に悩みや挫折を打ち明けその度に励まされてきた、というのがもう映像になくてもわかるんですよね。それは自分がヒーローになっても同じ。家族は変身後のハイメを恐れることなくいつまでも温かく迎え入れる。そんなハイメと家族の絆が本作の大きなテーマとなっており、ハイメがヒーローになる理由、そして“戦う理由”になっていく。その家族はみんなそれぞれ“個性”が立っていて(婆ちゃん……)母ちゃん父ちゃん婆ちゃんに妹、そして親戚のおじさん……みんな「アミィ〜ゴォ〜♪」ってその場で踊っちゃうテンション高めなファミリーなんだけど、のっけから“家がなくなる”とか、一見幸せそうに見えて実情はそうでもない。でも「辛くてもすぐ立ち直る」のがファミリーの家訓とも言うべきセリフが出てきますが、何があっても家族を想いそして団結して問題に立ち向かう、それがハイメ家の強さでありちゃんと一人ひとりハイメと“大事なシーン”が用意されている所がまた良んですよねー。家族のシーンをきちんと丁寧に描いてる。まさに“サザエさん映画”と言っても過言ではない??



そしてハイメと対決する“ヴィラン”……スカラベの力を使いハイテク兵器を量産する目録の実業家ビクトリア・コードを名女優スーザン・サランドン!?当然今作がアメコミ映画初となりますが、彼女がスーパーアーマーを着る……わけではなく彼女の代わりに戦ってくれるのがコワモテの戦闘経験バリバリの元軍人“カラパックス”。スカラベの技術を“模倣”して作られた赤いアーマースーツ……シャアですか?でもコッチもまたカッコよき!?しかもクライマックスだけに登場とか野暮なことはせず、ハイメと何戦もするところが監督さんわかってらっしゃる〜♪コイツにも“戦う理由”てのがちゃんとあって、しかもそれがまた“家族”という所が……「家族を大事にすることが己の弱さ」だと主張するカラパックスVS「家族を大事にすることで強くなれる」と主張するハイメ……互いの家族に対する思考でも真っ向から対立する、この対称的な2人が戦うから熱い!!熱すぎるぜー!!!



DCはMCUほど上手くまとめられず“ワラワラした途端足並み揃えるのがド下手”なイメージですが「単体作品はどれも出来がいい」からホントに勿体ないよなー。“メキシコ系初のヒーロー”としてだけではなく、そもそも今年公開されたアメコミ映画が「全てシリーズか続編もの」という、全く新鮮味のないNEWカマー不在の中で、唯一2023年産声を上げた新規ヒーロー、ということもあり余計に過剰評価になってしまったかもしれません。しかしアクションシーンは多いし、共感しやすい本筋のテーマにキャラクター、もともと配信限定で制作されたのち試写を見た関係者の評価が良かったために全米では劇場公開作へと繰り上げ更新された、という事実だけでも本作の持つポテンシャルは“お墨付き”としても良いのではないでしょうか!?さらに本作は「DCエクステンデッド・ユニバース」第17作目でもあり、今後ジェームズ・ガン率いる“新生DCユニバース”にも属されるとのことで!?次回作やクロスオーバーの可能性も充分あるわけです!!アメコミファンは年末年始必見の1本だと思いますよっ!!

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