top of page

マルコム&マリー(2021)


【原題】Malcolm & Marie

【監督】サム・レヴィンソン

【出演】ゼンデイヤ ジョン・デヴィッド・ワシントン

【あらすじ】

新作映画のプレミア上映を終えた映画監督マルコムは、恋人マリーとともに帰宅する。映画を称賛され上機嫌のマルコムに対し、マリーはなぜか不満を抱えている様子。批評家たちの反応を待ちながら会話を続けるうちに、2人の関係に潜む問題が浮かび上がってくる。









 
【感想】

『「おいク◯女!!このお手製マカロニ&チーズ美味ぇな!!」とウザい女だと罵倒しながらそのウザい女のお手製マカロニ&チーズを平然とおかわりまでする男の神経が理解不能すぎる件』

 





どーもどーも最近目が疲れ気味なので刺激の強い目薬をつけたら織田裕二以上に「キタァー−−−−−−!!!!」し過ぎて1回で使用を断念しましたラーチャえだまめです。早速ではありますが本日はこんな映画を拝見させて頂きました



【マルコム&マリー】!!!……ネットフリィーーーーーーーーックス!!!!!から現在配信されているコチラの映画、いやー私配信前から気になっていた1本であります。ナンツェッタァージローラモと言っても現在まで未だ莫大な被害がもたらされているハリウッドで去年の2020年、移動自粛や出演者スタッフの感染により続々と製作ストップの嵐に見舞われていたちょうどその“コロナの渦”に「あえて映画を撮ってやろう」と映画愛に満ちたキャストそしてスタッフが立ち上がり製作された映画!!ということで?いやー少し前に外出自粛期間中に全編ズームで撮影されたホラー映画なんてのが日本でも公開されましたが、今作もそのコロナ化という“制限下”の中で一体どんな作品に仕上がったというのか!?コロナの影響で下火に転じた映画界に希望をもたらすような“映画の持つチカラ”を信じたい……そんな想いで見させて頂いたんでありますがまず一言だけ呟いてもよろしいでしょうか

























映画は、、、、無限大〜♫








 

白玉ゼンデイヤvs名無しの権兵衛ワシントン!?





いやーもうコロナのハンデなんてク◯喰らえな「不便さを逆手に取った大傑作映画」がこれまたホモサピエンス界にサードインパクト以上の衝撃をもたらしてしまったのではないか!?と言わざるを得ない??いやこれは大注目の映画なんじゃないですかねー??



本作は制作組合の安全ガイドラインに則って製作され、カリフォルニア州にある換気も可能な大きな豪邸で撮影を敢行。撮影に入る前に出演者スタッフ一同コロナ検査を行い2週間の自主隔離を実施、撮影開始後も密を避けるため建物内では12人以上滞在を禁止し、撮影が終わるまでも各自外出を控えるという徹底した処置が取られたそう。主演はたったの2人、場所は豪邸のみ、撮影期間は約16日、脚本はわずか6日間で書き上げられたという低予算かつ超絶スピーディかつ“制限付き”の作品ながら「面白い映画は無条件で作れる」ことがまたしても立証されてしまったと言っても過言ではない??プレミア上映会から帰ってきた映画監督のマルコムと元女優のガールフレンドのマリーがゴジラとコングも泣いて逃げ出す深夜1時からの壮絶な「VS痴話喧嘩」を自宅で繰り広げてしまうわけなんでありますが



去年時間を超越する驚異的な身体能力と演技力が高く評価された「テネット」のジョン・デヴィッド・ワシントン✕本作の“発起人”であり次回作で親愛なる隣人とゴールインが期待される“マツジュンじゃない方”のゼンデイヤの今話題沸騰中の2人が??豪邸内でただひたすら怒鳴り散らす仁義なき戦い(喧嘩)だけで約1時間半お贈りする「全編会話劇」。シロクロなシックな映像にJAZZってるBGMというなんともシャレ乙な、こりゃウイスキーが進むぜ〜な映画(嫌いだけど)なんて思ってたらですよ、突然ゼンデイヤがブチギレながらお手製「マカロニ&チーズ」を腹空かせたワシントンに「マカロニ&チーズ!!!」と何回連呼したかどうかわからない罵倒しながら食わせたかと思ったらワシントンはワシントンで怒りの臨界点に達したら草むらに向かって「シュシュシュシュ!!」と何故かフェイシングで八つ当たりするちょっとやそっとどころの騒ぎではないコミカルさもあってなかなか楽しい映画なんですねー。



とにかくセリフ量は多いわ長回しなシーンでかなり大変そうな2人、しかし一言も噛まずにまた声も枯れずに完膚なきまでに罵倒し合うゼンデイヤとワシントンの“役者魂”がこれでもかとバチバチにほとばしっている、この“勢い”に完全に打ちのめされちゃいました。一部メディアでワシントンの彼女としてはゼンデイヤが若すぎるのでは?との批判もあるようですが、いえいえそんなことまっっっっっったく思いませんでしたねッ!!色はわかりませんがゴージャスなドレスを完璧に着こなしベランダでタバコをスパスパ、、、、、トイレに座りながらハイソックスをヌギヌギする姿はまさに「大人のセクシーのソレ」でありまして!?ワシントンと並んでも私は違和感は感じませんでしたね。むしろ「ホームカミング」のMJ役のティーンイメージを完全に払拭しているというか、またガラリと違う女性を見事に演じていると思いますねー。



にしてもお二人さん深夜1時から一体全体何が火種でどーして喧嘩なんておっ始めちゃったわけー??……というのもキッカケはマルコムの作った映画にマリーのとある不満が炸裂したことからだった…??





 

ラウンド1!!映画の主人公のモデルは私!!VSモデルは君だけじゃない問題!?


アンタの撮った映画の主人公イマーニのモデルは私じゃない!!!それなのに会場のスピーチで私に感謝の一言もないってどゆことーー!!?マリーさんの主張。これに対しいやいや、イマーニのモデルは君だけじゃなくて多種多様な様々なぴぃぽぉからインスピレーションを受けて誕生させたキャラなんだよとのマルコムの主張……カンカンカンカン!!!うーんこれはゼンデイヤいやマリーの勝利!!いや「とりあえずそう言っとけ。」と私ならそうアドバイスしますね!!まずは彼女をなだめる!!それがダメなら自家用車で逃げろ!!



しかーしここはほかに誰もない2人だけの根城。マルコムに対しておいヒゲとばかりに「腹を割って話そう。」と喧嘩を吹っ掛けたマリーによって次第に2人の熱がヒートアップ。「私を支えるためにまさか役者を辞めたとか言いたいのかね?いいや違う、君はただ役から逃げた臆病者なのだよ君も女なら聞き分けたまえ!!」と支えたのはむしろ数年前まで薬物ジャンキーだったマリーをずっと看病し続けた俺の方だと逆襲の一手を決めるマルコム!!それに対し3分も待たずして「私を支えたのは私を“映画の題材”にしたかったからでお前自身は私から才能を盗むことしか出来ない何の変哲もないただの凡人監督だろがああああああい!!!!」とさらなる逆上で返すマリー


























もう勝手に戦え!!!!!







 

“制限なき”主張こそ“制限下”で作られた映画への挑戦!?





いやーもう我々は一体ナニを見せられているのか……まぁ銀河にはものすごい内輪揉めで戦争始めたどこぞのファミリーもおりましたがいやただの男女のモツレ話という名の「どちらがおんぶに抱っこか」問題という……互いに支え合ってのカップルなんじゃないの!?どちらか一方が世話されまくっているだけでは家庭すら築けない悪循環。しかしこれまで互いに忙しかったり恥ずかしかったりあるいは「失ってしまうかもしれない」などという不安があったりで、なかなか“言えなかった”胸の取っ掛かりをこの際全部吐き出してしまおう、吐き出して結果「後悔」したとしても互いに「え、今までそんなこと思ってたん?」ってちょっくら判明するくらいには「理解し合える」かもよ……という!?あくまで喧嘩別れの話ではなく良い意味での男女のぶつかり合いを描いているような、そんな気がしましたね。



そして本作は男と女の話であり「映画を作る人の話」でもある所というのがまた興味深かったですね〜。



「黒人の映画を政治的だと決めつけるな」をプレミアを見た白人記者によるク◯レビューにこれまたブチギレまくるマルコムの映画に対する熱い想いが炸裂(その映画の撮り方在り方でまたマリーと喧嘩する羽目になるのですが……)映画の作り手が作品にどのような想いを込めているのか?というのを2人の喧嘩を通して描かれているんですよねー。そんな男女が互いの不満を“制限”なくぶち撒ける、作り手が思いっきり制作会社・メディアに“制限”なく物申す、、、、この力強い主張こそが“制限下”で作られた映画の“限界に挑戦”したと言えるのではないか?コロナを跳ね返す“映画の持つチカラ”を最大限見せつけられたような、そんな作品でありました。早くも全米メディアでアカデミー賞ノミネート候補との呼び声も高いのも頷ける、これはオヌヌメしたい1本ですねッ!!






0件のコメント

関連記事

すべて表示
bottom of page