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関ヶ原(2017)

更新日:2020年5月30日


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【原題】関ヶ原

【監督】原田眞人

【出演】岡田准一 有村架純 役所広司ほか

【あらすじ】

豊臣秀吉の死後、豊臣家への忠義を貫く石田三成(岡田准一)は、天下取りの野望に燃える徳川家康(役所広司)と対立を深めていく。そして1600年10月21日、長きにわたった戦国時代に終止符を打った歴史的合戦「関ヶ原の戦い」は、早々に決着がついた。有利と思われた三成率いる西軍は、なぜ家康率いる東軍に敗れたのか……?(Yahoo!映画より)






【感想(ネタバレなし)】
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『あ〜かいキツネとみどりのタ・ヌ・キ』







と思ったら同一人物だったんですねどーもどーもチェストラーチャえだまめです。早速ではございますが本日はコチラの作品を拝見させて頂きました


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【関ヶ原】。そう1600年「天下分け目の大決戦」が行われた地、それすなわち「関ヶ原の戦い」。を描いた日本映画でございます。いやー映画館でこぼしちゃってた作品でずっと観たかった映画でございましたそう“無双ファン”としてはねッ!!原作は司馬……フハハハハハハハハハ!!が先に浮かんでしまういやいや司馬遼太郎でしょう?「坂の上の雲」くらいは………えーっとモッくんがなんだって(凡愚がッ!!)



今大河ドラマがコロナの影響で中断しちゃってるじゃないですかー?“戦国ブーム”が一旦中断されて歯痒い思いをしているそこのアナタに、ここは是非とも「戦国ドラマ」をオヌヌメしたいで早漏、、、、というわけで早速プライムビデオにて馳せ参じたわけでありますが



















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…何言ってるか全然わかんないよ岡田くん








まぁフタを開ければ「THE戦国初見さん2017お断り映画」として難攻不落の要塞を築城していた、いやはやこれは落とすのになかなか時間がかかりますぞぉ……?主演は最近「ジャニーズなのかお侍さんなのか一周回ってもわからない」某映画で見事なまでの殺陣を披露してくださいましたよ妻は篤姫NHKは黒田官兵衛の岡田准一氏。西軍の大将石田三成を演じているんですねーもう頭皮がマゲだろうがハゲだろうが目力だけでもわかるイケメン度合いは今作も健全、否そればかりではないジャニタレの域を超越した「役者」としてもこれまで確固たる地位を確立してきたお方の独眼竜は伊達じゃない、今回もまた重い着物姿でスタスタ竹道を走り回るわ“替え玉なし”の騎馬シーンなど一体どこまで凄すぎるのだか……難しいコトバもあれよあれよとしゃべくりまくる……のに「非常に聞き取りやすい。」が「早すぎて何言ってるか全然わかんねえ」アレ……?


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これまで戦闘シーン以外は大体流し見していた私にとって、それ以外のシーンはなんかずっと畳の上で腰を据えるシーンばかりの、とても動きがつきにくい「時代劇」のイメージをまるで払拭させられてしまうといいますか、今作は非常にテンポが良くて見やすいんですね。カメラワークも全体的に固定より“動き”がありますし。後半の戦闘シーンもそれはそれで「え、これどこで撮影したん?」と広大な“関ヶ原”での合戦シーンはまさに圧巻ですし、そのままVRのゲームにしてほしいくらいの“騎馬隊の視線”など現代科学の推移を結集させて撮影された“現代時代劇”としては、かなり楽しませて頂きました。



ゆえに個人的には最後まで一切ダレることなくノンストップで見れてしまいましたね。ただそんな全てが“駆け足”ゆえに演者たちのセリフも早口で、しかも量は多いわ難しいワードに人物名は火縄銃の如くバンバン飛び交うわでこれらに慣れていない一兵卒にはかなり痛手を負う事になるやもしれません…。



しかしそれでも2時間半という長編に収めるには致し方かなったのではないか?とも思えてなりませんでして、こーゆー映画こそ前後編にして分断してしまえばより登場人物たちを根掘り葉掘りフューチャーできるのになー。まぁ原作未読なのでこれ以上は何も言うまい


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西に三成筆頭の豊臣勢あれば、東に徳川勢あり、と言うことでもう言わずもがな徳川家康公を演じるは役所広司氏でございます。これまで数々の俳優が家康を演じてきたと思うのですが、個人的に本作で石田三成=主人公、という描き方をしているとですよ、もうこれは必然的に家康=悪役、とならざるを得ないワケでありまして、しかしながらその家康を役所広司が演じる、ここが大きなポイントなんじゃないかと、拙者は思うわけであります。



確かに今作の家康は悪役っぽいです。いや完全に悪役ですよ。しかも我々はもう時既に“東軍西軍どちらが勝つか?”など歴史の教科書を読めば一目瞭然、勝敗など知ってるじゃないですか?その上で彼が適役に回れば?人間国宝岡田くんを根絶やしにするタヌキにはジャニオタじゃなくともそれは「腸煮えくり返る」わけで……ただそれを役所さんがやることで妙な“品がある”というか、家康だってこれまでずっと信長、秀吉と続く戦国乱世の歴史の裏方でずっとガマンガマンの連続だった、その最後の相手が三成だった____そりゃ何がなんでも勝ちたいわよねぇ……という背景まで、演じておられる俳優役所広司としての“存在感”がそのいやみったらしい家康公を少しだけ中和している、そんな気がしたんですねー。


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そんな二大政党の役者が揃えば、脇を固める面々もなかなかなんでありまして三成の腹心、と言ったら勝手に「はい左近です」と答えちゃいそうになる島左近に今年公開されるかわかりませんが「G.I.ジョー」の新作に日本人として参戦予定のケンワタナベ超えあるか?平岳大のFFのアーロンっぽい島左近はサイコーですし老いぼれの豊臣秀吉はティンクルのCM並に気持ち悪い滝藤賢一


















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そして壇蜜は壇蜜だったでござる








音尾琢真演じる福島正則がまんまゲームのキャラ過ぎて……いやむしろ東軍で仲間を失う失望感に駆られる人間味溢れる部分まで描いたゲームの方がまだ武勇伝的に成立しているような気さえしてしまう本作の正則はただのバ、、、、ほかも井伊直政、槍の又座こと前田利家に大谷吉継、加藤清正、宇喜多秀家、小西行長、黒田長政、細川忠興、、、、数えだしたらきりがない(但し本多忠勝は空気)戦国ヲタならムフフ♡と言わんばかりの演じる俳優こそよく知らんでも豪華絢爛な武将たちの登場に奮起してしまうことこの上なし?


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で、結局最後は小早川秀秋ってワケ。…ということで結局最後まで周りに流され己の意思表示すら出来ずに終わる情けない小早川秀秋を今何かと話題の東出昌大が演じております。彼の寝返りが戦局を大きく揺るがしたことは有名な話なんでありますが、、、、ほんまタラタラと最後まで決めかねぬ男よのぉー。あ、あとNHK友情出演かは定かではありませんが松山ケンイチも直江兼続役で出てきます。……だって一瞬なんだもの


















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島津はなまりすぎて何言ってっかわかんねーべ








有村架純は……オリキャラでしょうか?三成と恋仲になる伊賀の忍……て主人公幸村に変えたら完全に「無双」じゃん。まあそんな感じで人物の多さがこれまた最終決戦を大いに盛り上げてくれるワケなんですね。

















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“情熱”で人を動かす三成、“合理的”に人を動かす家康








……勝つのはやはり合理的な方なのか?“大一大万大吉”……とにかく“人徳”や“人の情”をめちゃくちゃ重んじる三成さん。ああこりゃ確かにヒーローですわ、主人公にもってこいの逸材でございます。ただ劇中何度も何度も「俺が正義だ!!」ってちょっとうるさいんですよね。(「秀吉LOVE」過ぎるスネ夫も困るが)確かに“ヒーロー”ならば正義を追い求める姿勢……プライスレス大事にしていって結構なんでございますが、ただ天下を統一するのはそんな“ヒーロー”なのか??ちょっと考えてみてくだい、アメコミヒーローだって一人だけやたら正義正義うるさいヤツがいたところで“チーム”としてまとまりが効くでしょうか??何かと金で解決するシャッチョサンに“強いのは脳筋だ”とか言っちゃうちょっとおバカな神様とかそんな正義を振りかざす相手に“正義”だけで付いていきますかね………と思ったらワリと皆ついて行ってんな


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“現実”みましょうよ現実を。西軍ではなく東軍に入った連中の中には“現実的な勝率”で徳川に下った輩も多いはず。そんな正義やら人徳やら“理想像”掲げるのではなく、“現実的な強さ”を武将たちに見せつけたのが徳川、だったのではないでしょうか??だからこその“徹底的な下準備”を怠らない「計画性」が、家康公からひしひしと伝わってくるのです。戦場に自ら出向いてなかなか戦に出たがらない軍に声を浴びせて動かそうとする、泥まみれになりながらも戦場を駆け巡る三成に対し、山の上でまんじゅう食いながら一度も戦場に出ることなく高みの見物にふける家康、この対照的な2人の命運を変えたのは“事前準備の徹底”にあったのではないか…??そんな気がしました。



いやしかしやっぱりラストが締まりがないんですねー。そこだけが本当に勿体ない。2時間半の大作ですがそれでも“尺不足”は歪めない、悪く言えば司馬遼太郎の語り手による史実をただ見せるだけの「再現ドラマ」止まりというか、三成の最期とかやはり武将一人一人の“ドラマ”を、もう少し拝めれば最高だったのですが……だからこその大河やゲーム向きなのかもしれませんよねぇ…(制作にコーエーテクモ……(゚∀゚))






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