ファナティック ハリウッドの狂愛者(2020)
- ラーチャえだまめ
- 2021年3月4日
- 読了時間: 7分

【原題】The Fanatic
【監督】フレッド・ダースト
【出演】ジョン・トラボルタ デヴォン・サワ アナ・ゴーリャほか
【あらすじ】
映画オタクのストリートパフォーマー、ムース(ジョン・トラヴォルタ)は人気俳優ハンター・ダンバーの熱烈なファンで、いつか彼のサインをもらうことを夢見ていた。ある日、念願かなってサイン会に参加するもダンバーに冷たく扱われたことから、ムースの愛情はゆがみ始める。ダンバーの家を突き止め何度も接触を試みたムースは激しく拒絶されてしまい、彼の行動はさらにエスカレートしていく。(Yahoo!映画より)
【感想】

『BLです。』
どーもどーもイエローハットのCMの尺の長さが気になるラーチャえだまめです。早速ですが本日はコチラの映画を拝見させて頂きましたー
【ファナティック ハリウッドの狂愛者】!!!いやーやって参りました、去年日本で公開されてちょっと気になっていた映画だったんですけどねー、コロナで諦めた1本でありまして。突然ですが皆さんは「誰のファンですか_?」学生当時にAKBの握手券を友人から何故か貰い東京ビッグサイトの握手会にその友人と2人で参加した時にファンでもないのに「い、いつもテレビで見てますッ!!!」とキョドりながら何人かと握手したっけな……結局誰と握手したのか未だに思い出せないってことは私はファンじゃないってことでs……そんなスターはスターでも天下の“ハリウッドスター”!!の熱狂的な“ファン”のそのあまりに愛しすぎて膨れ上がった“熱量”がプッツン爆発してファンとしての“一線”を超えてしまったオタクによるオタクに向けたオタクが主役のサイコホラー…らしいのですが
熱狂的なファンが憧れの人にストーカーする話で言えばそれこそSキングの「ミザリー」にデニーロの「ザ・ファン」、著名な人ではなく一般人となればロビン・ウイリアムズの「ストーカー」ですかね?でそれがもうちょっと著名な“人気インスタグラマー”となればエリザベス・オルセンの「イングリッド -ネットストーカーの女」……とまあ割とこれまでにもファンが大暴走する映画は爆誕しているのですが、本日ご紹介するそのまんま“狂信者”とタイトルのついたコチラの映画、スターに憧れを抱く男をあろうことか本来「追っかけられる」側の!?ハリウッドを代表する超絶スターが演じているという

ジョンの頭がトラブルタです
「サタデーナイトフィーバー」で70年代を甘いマスクで一世風靡セピアロピアしていたウチの母ちゃんの財布の中にはいつも彼の写真が入っていたぞ言わずもがなスター!ジョン・トラボルタ!!!これまで主演を務めた映画は数しれず役柄に応じて様々な髪型にもこだわりを見せてきたスターでありますが「パルプ・フィクション」「パニッシャー」で髪を伸ばしたかと思ったら「パリより愛をこめて」で突然ツルッツルになり巷では“疑惑”を疑う声が続出しましたがそこはスター“演技派”俳優ですよ!?そんなこと言ったら役のために「ヘアスプレー」で性転換手術までして「バトルフィールド・アース」で鼻栓した異星人にまでなった変幻自在な“カメレオン俳優”として観ることは出来ないだろうか!?……いや顔をすり替えるのはもはや演技とは言えねえけどなッ!!

そんな長年の髪型問題に最近“終止符”が打たれたらしいジョン・トラボルタさん、今回またまた御年66才にして新境地を開拓!!“強烈すぎる”キャラクターを演じてしまったらしいのです……
■こんなズラトラボルタ見たくない!!その目に焼き付ける覚悟はあるか…!?
「嘘つきの街、ロサンゼルス」の語りから始まるOP、夢と希望が詰まった映画の街ハリウッド……にも路上生活者っているんです。いや実際にハリウッドを訪れた時も待ちに待った夢の街に地に足つけてまず思った「臭………。」華やかなイメージのハリウッドとは程遠い、栄えてるのはせいぜいチャイニーズシアターの周辺くらいなんですよ割とマジな話。ちょっと離れりゃあ道路はひび割れてるしスプレーの被害にあった露店はあるし路上で寝ている人はいるわで私なんてCD無理やり売りつけてくる人に囲まれてもう最悪だったんですかr……話がそれました、そんなハリウッドの“光と影”を早速暗示させるかの如く、ハリウッドで英国訛りがウリの警察官に扮したストリートパフォーマーをして生計を立てているトラボルタ演じるムース。
スクーターに乗っていてもわかる「不審者」感アリストテレス過ぎる派手なシャツに短パン姿のリュック背負った小太りのおっさん(しかもどこで散髪したのか謎すぎる髪型)彼は無類の“映画オタク”でありまして、喋り方から動作に至るまで絵に描いた餅以上に“絵に書いたオタク”なんですよねー。いや別に映画オタクが悪いってわけじゃあ……自分もお、オタクなんでタハッ!!……ていうかオタクが問題ではなくてちょっとアタマがおかしい”人って言うか、、、、

普段は温厚な感じなんですけどね、同じ事を何度も繰り返したりグルグル同じ場所を言ったり来たり……明らかに「挙動がおかしい。」そして映画の話になると友人に「リメイク版「マニアック」はク◯だッ!!」とか平気で悪態をつく
そんな彼には憧れのスターがいました。「ハンター・ダンパー」という俳優さんです。演じるは「キャスパー」「ファイナル・ディスティネーション」の子役出身の近未来のサミュエルジャクソンから「…サワ。」と呼ばれそうなデヴォン・サワ。彼ももうすっかりオッサン化してしまいました合掌……
ムースはある日いつも通う本屋でハンターがサイン会を開くと知り胸躍らせ店から借金までしてハンターの映画の撮影に使用したコスチュームを購入、それを持っていざサイン会に馳せ参じるもハンターの身内トラブルタによりサイン会が中断、「ファンの気持ち考えろク◯がぁ〜!!」とそれでもサインが欲しいとせがむムースだったが「失せろブ◯がぁ〜!!」とつっ飛ばされてしまいます。それでもめげないムースは友人から教えてもらった「有名人の家検索アプリ」を使い「ラブレター」を渡しにハンターの自宅にまで押し寄せ………

そうそうハリウッドの観光MAPにトム・クルーズの家が普通に紹介されてたのはビックリしましたね。観光ツアーの中にも盛り込まれていたりしますよ割とマジな話。そんな偉人館みたいな扱いで自宅を観光スポット化されているなんて……ムースもアプリの存在を知ってからBアフレックの家にはプールが2つあるだとかJフランコとは徒歩15分圏内のご近所さんだったとか興奮しっぱなしでスターのお宅に次々に訪問した模様……オタクだけにねッ!!
そして彼はついに憧れのハンター邸に忍び寄るのでした…。てかそんな簡単に侵入出来ちゃうんですか〜?とマカフィーも絶句するあまりのセキュリティの無さに逆の意味で驚愕……しかしSコッポラの「ブリングリング」で描かれたように若者たちがあっさりとセレブの家に侵入した事件が元でセレブがやっと「外出時に鍵をかけるようになった」と……。セレブの住む高級住宅街で窃盗なんて起きるわけない、だって周りも皆セレブだからねええ!!!……案外危機管理なんてZARAなのかも。そんなわけでムースもあっさり侵入に成功です。そっからがもう大変ですよ

イジリー岡田の真似です
オーマイガー!!ジョントラボルタ〜!!!…そんなことまでしなくていいのに否そんな姿見たくない!?勝手に冷蔵庫のもの漁るわ真っ赤なお鼻のアッホだよ〜♫いい歳こいたオッサンの無邪気な姿など一体全体誰得なのか!?“あの頃”の面影はどこへやら完全にサイコ野郎に“完全变化”してしまっております。しかしこれもまた“オタクのキモさ”を演出する上で必要……?
■…でも結局“ストーカー”なんでしょう?
だから何度も言ってるじゃあないですかあ〜!?もうオタク関係ないんですよ!!!ムースはオタクだからキモいのではありません「元からキモかった」それにつきます!!まぁそれには幼少期の辛い過去なんてのも見せつけられて同情心をラッセルクロウよりも煽ってくるわけなんですけども

とストーカーが仰っております
う〜んそれでも個人的には彼はまだ“恵まれている方”だと思えちゃうんだよなー。確かに街中でオヤジ狩りの標的になっちゃうタイプではありますけど、彼の事を心配してくる友人や知り合いのオジサンもいるし、それに何より“オタク”という恵まれた趣味があるじゃあないですかー?ハッピーそうじゃないですかー?世の中には熱中する趣味すら作る暇もない辛い人生を歩でいる人だっていますからね……オタクってある程度恵まれていないと出来ない趣味だと思うんですよ。故にムースを“可哀想なオタク”と端的に結びつける描かれ方が私はちと気になるところと言いますか
あそこまでしてウェイクアップしないハンターのあまりに爆睡っぷりにやや不自然さがあったり、ラストもあれじゃあまるで“何も解決していない”詳細は伏せますが結局世の中にはムースのような狂人なオタクがいるんですよー怖いですねぇーだからスターもファンに優しくしろよな、的な!?あるいはムースのような人間を野放しにする社会でも煽っているのか??どう捉えても決して後味の良いENDにはならない……。ちなみに本作の演技が低く評価されたトラボルタさんその年の“ゴールデンラズベリー賞最低主演男優賞”を見事獲得されたらしいですね〜パチパチパチ〜……
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