モンスターズ 悪魔の復讐(2018)
- ラーチャえだまめ
- 2019年7月15日
- 読了時間: 5分

【原題】Lizzie
【監督】クレイグ・ウィリアム・マクニール
【出演】クロエ・セビニー クリステン・スチュワート ジェイミー・シェリダンほか
【あらすじ】
1892年8月4日、アンドリュー・ボーデンと妻のアビーが殺され、さまざまな状況から末娘のリジー(クロエ・セヴィニー)が容疑者として逮捕される。法廷にはリジーを複雑な表情で見守る一家の家政婦ブリジット(クリステン・スチュワート)の姿があった。リジーとブリジットは、横暴なアンドリューによって心身共に追い詰められていた。(Yahoo!映画より)
【感想(ネタバレなし)】

『血がつかないなら殺せる』byシュワルツネッガー
どーもどーも、台所でペヤングの湯切りをしていたら麺が三角コーナーに落ちましたラーチャえだまめでございます。そしてそして知らぬ間に投稿100回目に突入してしまいましたーいやー毎回思うがオレは一体誰に対して喋っているんだ?
“カリコレッ”!!!……というワケで今週から開催されました「カリコレ2019」!!厳選されし未だ観ぬ“ゲテとの遭遇”を目指して……本日はコチラ【モンスターズ 悪魔の復讐】!!!をご紹介したいのですが

“詐欺コレ”ですよコレはあああああー!!!!!?
いやいやてっきりクリステン・スチュワートが斧振り回しながら「ヒャッハー!!」するような“ドB級サスペンス”を想像しちゃったよッ!!違うのかよ!!?しかも何ですかまた“モンスターズ”ってありふれたタイトルつけちゃったんですねッ!!!原題の“リジー”でいいじゃないの!?“悪魔の復讐”て、、、、てか悪魔の復讐もモンスターズも

“悪いのは全部メンズでした”
という!?実にココでフザケようがない程ウルトラスーパー“ドB級”ならぬ「ド真面目映画」、だったんですねー。
あまりに“地味”過ぎる映画ではじめはこれは眠くなってしまうかも?と思っていたのですが、いやーもう“キャストの演技”にグイグイ引き込まれてしまいましたねー。主演は今度ジャスミンと“新生チャーリーズエンジェル”を組む予定のクリステン・スチュワートと、制作も務めた「KIDS/キッズ」「アメリカン・サイコ」「ボーイズ・ドント・クライ」のクロエ・セヴィニー。

メイド姿のクリステンもなんとも美しくそして演技も大変素晴らしいのですが、クロエ演じる“娘”の役………御年44歳ですよ!?はじめは「む、娘の役か……」なんていう“違和感”が、いやいやむしろこの“ちょっと年齢のいった娘”という役!?見た目の割にまだ世間知らずでお嬢様気質、そして10代の感情がまだ抜け切れていない感じの“リジー”という娘に完全にぴったんこカンカンしちゃってるんですね〜!!いやーなかなかの演技力でございました。そしてこの2人が次第に“惹かれ合って”いき……
そんな素晴らしいキャストでお贈りするコレステロールもビックリな“泥沼劇”。いやーなかなかにして“エグい”人間ドラマが展開されてしまいます!!なんでしょう、この丁度いい“昼ドラ感”?(笑)30代〜50代の主婦層には是非ともオヌヌメしたい1本かもしれませんねッ!!(笑)
【感想(ネタバレ)】
ところで皆さん、“リジー・ボーデン事件”という事件をご存知でしょうか??アメリカの犯罪史上最も有名な事件の一つとして、音楽やバレエ、詩、漫画、映画などその後多大な影響を与えたともされており、Netflixでもクリスティーナ・リッチ主演のドラマが配信されていますよね!!さらに事件現場自体も“心霊スポット”として有名らしい……ぐぬぬ(・∀・)
時は1892年。アンドリュー・ボーデンと継母アビー・ボーデンが自宅で斧で殺害されているのが発見される。その時現場近くにいたのは娘のリジー・ボーデンとメイドのブリジット・サリバンの2人。疑われたのは娘のリジー。彼女の証言には一貫性がなかったからだ。しかし裁判で彼女に“無罪”の判決が下る。殺人の凶器となった斧は発見されたが柄の部分が折れており行方不明であること、血が飛び散った衣服が発見されなかったこと、そして陪審は全て男性で“貴婦人であるリジーがとても殺人を犯すとは思えなかった”という理由だった____。

この歴史に残る“未解決事件”を描いた本作。ちなみにリジーとブリジットが“恋仲だった”という記述はないらしいです(え、ウソやん)本作では互いに“愛し合う”者として描かれ、それ故に殺人を犯してしまった、という“仮定”の話ではありますが、確かにこの“動機”ならば納得できる話ではありますし、2人が“共犯”なら完全犯罪も可能……
OPで殺害の一部始終を見せて、後半にしっかりともう一度“事件の真相”を見せるヒジョーに丁寧な作りでしたね。裸になって殺せば血を浴びても洗い流せるという……(その手があったか!?by江戸川コナン)ラストも実は殺人予告を送っていた祖父のジョン・モースに“してやったり”な、スカッとしたラストではありませんでしたが……まあでもホントに、本作に登場する男性陣の“ク◯”っぷりと言いますか、メイドのブリジットがセクハラに苦しめられたり、“女性の立場”が低かった時代。事実を知っても声に出せない辛さとか、認められない辛さだったり、そーいうのが伝わって来ますねー。
さらに女性同士の恋愛……なんて絶対に認められたもんじゃい!!みたいな、この時代の流れがまた残酷だったな〜。悲劇的な運命を背負わされるリジーとブリジットに最後までずっと同情してしまうといいますか、私には“殺人鬼”……だなんてそんな恐ろしい者には見えませんでしたけどね。まぁ“フィクション”としてですが。叫びながら殺人を犯すリジーの悲しげな表情もまたとっても印象的でありました。
全くクスリとも笑いドコロのない、かなり真面目な一級サスペンスドラマ。いやーかなり堪能しちゃったな〜!!
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