黒い箱のアリス(2017)
- ラーチャえだまめ
- 2020年4月22日
- 読了時間: 5分

【原題】Black Hollow Cage
【監督】サドラック・ゴンサレス=ペレヨン
【出演】ロウェナ・マクドネル ハイデ・ライサンダー ダニエル・M・ジェイコブスほか
【あらすじ】
少女アリスは、父親が起こした事故によって母親と右腕を失って以来、自分の世界に閉じこもっていた。ある日、アリスは森で発見した大きな黒い立方体の中に、「彼らを信じないで!」と自分の筆跡でつづられた1通の手紙を見つける。それから間もなく父親が森で倒れていた姉弟を家に連れてくるが……。(Yahoo!映画より)
【感想(ネタバレなし)】

『結論:みんなトムハンクスが好き』
どーもどーも先日パーカーを着ようと下から被ったらあれ〜?なんかおかしいな〜と思ったらハンガーがついたままでしたラーチャえだまめです。今日はこんな映画を拝見させて頂きましたおそらく不思議の〜にかけているんでしょうがどちらかと言うとローサ・サラザールがCG処理するより彼女が演じた方が早かったかもしれないアリータ似の少女アリスが白い義手にペットの白い犬を「お母さん」と呼び謎の黒いキューブまで登場するソフトバンクのCM並に「カオス」な物語が展開されるコチラ、【黒い箱のアリス】。

いやーこれまたなんと言っていいのやら「作者の自己満のみ先行しちゃって視聴者は置いてけぼり系」な、いい意味で言うところのアーティスト系のSF?映画でございます。過去にヒュートラの「未体験ゾーン〜」で公開されていたけど観に行かなかったんだよな、それ以来ずっと気になっていた作品だったのですがOPから早速謎の映像が流れ始めたので私もう白旗上げちゃおうかと迷ってしまいました父親と2人暮らしのアリスが白い近未来型の義手をはめる様子やリールにぶら下がった装置から女性の肉声が流れる、なんてかなりSF臭がプンスカプンしているんですね。しかしそれらSF的要素が実は物語に重要な意味……が実はあんまりないという何この見掛け倒し?
それよりもですよ本作の最大の見所はズバリ

物件です。
本編の95%以上が森の中にそびえる現代建築アーティストがおそらく建てたものであろう「住み良い〜」なHomeが舞台なんですね。いやー木造と鉄筋の見事なコラボレーション、と言った聞こえがいいのか光と陰の取り入れ方を特にこだわりぬかれているんだよ、と絶対お前知らないだろって人から言われてもなんとなく信じてしまいそうな、いやー果たしてお家賃はいくらなんでしょうk……え新築?何百年ローンですか?

途中近所の森の中から「黒いキューブ」がニョキッと出てきますが形を変える事も可能で手突っ込んで出てくるのがなんで紙切れなんだよお前はコピー機か。最後まで一切「説明がない」のだからもうやんなっちゃうよね〜?
しかも唐突に「第1章」とかまさかの各章ごとですか?の割には「このシーンにこんなに時間使うの?」という随分と時間配分の仕方にクセがあるなぁーという所が気になりますね。代わりに主演のアリス役の子の“迫真の演技”を垣間見ることは出来ますが……ショパン的なBGMがなんとも“オサレ感”を醸し出しておりますが生々しいシーンあり犬好きの方はショッキングなシーンありそして何よりオチがねぇ、、、、う〜ん。と言った感じなんですよね。

ボクそろそろ椅子座ろうか?
【感想(ネタバレ)】
“お母さん”よりしつけがなってねえなボーイ!!結局「黒いキューブ」はタイムマシンだった、、、、、、、え説明それだけ?義手に喋る犬とどことなく近未来感はありましたが、だからタイムマシンもフツーにありますよ、えホントにそれだけ!?確かにそれらのギミックは過去に父親が起こした“交通事故”の影響であり、全ては事故で死んだ家族の復讐の為の男の犯行だった___しかしそれと「黒いキューブ」との繋がりは一切関係がなく、結局の所モノリス的に突如現れ誰が作ったのかアリスのみ反応しているようなしていないようなその辺の詳しいところまでも最後まで説明を省いてるのは「ご想像にお任せしますコース」ということでよろしいのでしょうか?? しかもアリスが触れれば過去にタイムスリップ出来るのは父親も同じで、ラストにOPでアリスが大きさの異なる3本の木を掴む練習をしていたのは(それ以前はただ物を掴む練習だったのが)過去に戻り“父親の車のキーを奪う”為の練習でもあった、ということが明かされますよね?全ての根源を断ち切ることで未来を変えようとするアリスが「黒いキューブ」の中に包まれて映画は終わりますが、それを行うのが何故アリスなのか?父親もまた一緒に過去に戻って、事故が起きないようにてめえがてめえのケツを拭けばよくね?

あと父親が殺される直前の時間に遡るじゃないですか、あの父親は殺されたバージョンの父親とは違う服装でしたよね?ということはあれは多元宇宙のもう一つの世界に住む父親、ということであって、もしそうなら他にも様々な世界に住むお父ちゃんがいるわけでそれら全ての世界に行って殺害を全て食い止める必要があるのではないk……ほらもうわっけわかんない!!(逆ギレ)
アリスがボーイだけ刺殺してその後来た姉にナイフを差し出すのも意味不明だし“タイムマシンもの”を撮りたかった、というより「片腕義手の少女」「喋る犬」「黒いキューブ」等“ネタ先行でストーリーは後付けなんじゃないか”と思えてしまう終始不思議な映画ですね……。
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