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来る(2018)

更新日:2018年12月16日


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【原題】来る

【監督】中島哲也

【出演】岡田准一 妻夫木聡 黒木華ほか

【あらすじ】

幸せな新婚生活を送る田原秀樹(妻夫木聡)は、勤務先に自分を訪ねて来客があったと聞かされる。取り次いだ後輩によると「チサさんの件で」と話していたというが、それはこれから生まれてくる娘の名前で、自分と妻の香奈(黒木華)しか知らないはずだった。そして訪問者と応対した後輩が亡くなってしまう。2年後、秀樹の周囲でミステリアスな出来事が起こり始め......。





【感想<ネタバレなし>】





『「アレ」の……クセが強いんじゃあ〜?笑』



「予告がメチャクチャ面白そう」ハリウッドじゃメジャー級の俳優の大作でも、日本では若手の登竜門的扱いのホラー映画。が、ですよ?ジャニーズ一「マゲと戦国武将(と消臭力?)が似合う男」岡田准一ダビッドs、妻夫木聡に小松菜奈に松たか子⁉︎こんな「最強」の布陣で「最狂」の敵「アレ」に挑む「最恐」ホラーエンターテイメント‼︎いやー、ついに「来ちゃい」ましたねコレ。いやマジで想像を遥か彼方にブッ飛ばす



「クセが強い‼︎笑」



否‼︎よくここまでやってくれた‼︎と私はむしろ松高く評価したい‼︎‼︎いやーなんですかあのデビッドフィンチャーの「ドラゴンタトゥーの女」を彷彿とさせるOP‼︎‼︎コレはですねもはや「新しい見せ方のホラー映画」ですよ⁉︎確かに皆が言うように「怖くはない」…?



コレあれですやん?つい前に見た「ヘレディタリー」に……似てまへんかぁ?



「家族?なにそれ美味しいの?」グロテクスな家族……個人的に「永遠に無縁」な人生だが、私の身近にはこんなヤツおります妻夫木聡演じる「イクメンパパ」とどちらかと言うと私はコッチサイドの人間です黒木華演じる「ちょっと根暗」な妻の、一見誰が見ても幸せそうに見えるのにすれ違い通信もビックリ



「噛み合わない夫婦」



コレ。まさにこの世の全ての新婚さん、並びにお子さんが生まれた若い夫婦並びに幼稚園くらいのお子さんの多忙な時期に突入した夫婦



グサッと心に「アレ」が突き刺さる



のではないでしょうか……ま、まあ?俺は?結婚とか?家族とか子供とか?べ、別にいらねーし……と岡田准一になったつもりで吸えもしないタバコを咥えたい、どーも申し遅れましたラーチャえだまめでございます。



前半の妻夫木主人公キャラから岡田准一主人公キャラにバトンタッチ‼︎否、今思い返せば登場人物「一人一人」にクローズアップされて描かれる「群青劇」。誰が主役とかじゃありませんでした「皆主人公」でしたwこの辺の人物の描き方が上手いですね〜



  • 妻夫木聡←パパ活する俺カッケー‼︎

  • 黒木華←…….ニタァ

  • 小松菜奈←誰?

  • 岡田准一←ヒャッ!?

  • 松たか子←霊界へレリゴー?




……柴田さんと伊集院光って、木曜朝のTBSラジオかよ‼︎‼︎…のツッコミに気づいて欲しい笑クライマックスに近づくにつれ「勢いゴリ押しMAX」なんだけど120分越えの長編を全く感じさせない、とにかく演出にまるで「飽きが来ない(アレは来るのに…タハッ‼︎‼︎笑)」中島監督は今回「お初」だったんですが、ほかの「告白」とか「乾き。」も見てみたくなりました。てゆーか一発でファンになりましたタハッ……‼︎‼︎




【感想<ネタバレ>】





…どーもどーも、改めてラーチャえだまめでございます。実は本当に語りたいのは「コッチ」の方なのでございますが、、、、今日はこんな感じで2つに分けてみました。そしてコッチの方はちょっとシックに書いてみました…シッククワトロ


…というのも、個人的にかなり「爆上がり」してしまいましてwなんか他のレビューを覗いてみたらものの見事に「評価が真っ二つ」に別れていて、観た方々が口にする「あまり怖くない」という感想がちょっと気になってしまいまして…。正直な話、本作をただ「怖いか怖くないか」だけで評価を下すのはあまりに勿体ない気がするのですよ。「ホラー映画」と謳っているのだから「怖くない=つまらない」でいいだろ‼︎‼︎でもいいんですよ?w全然いいんですけども……ただ私が言いたいのは、今年公開されたホラー映画、ほんとうに傑作揃いで今年は間違いなく「ホラー映画の年」だと思っているのですが、それら作品全てに共通しているのが



「違った角度からの恐怖」



だと思うのです‼︎まだまだ絶賛上映中の「イット・カムズ・アット・ナイト」が怖いのは不気味なゾンビが出るからではない、感染した可能性のある人間とついさっきまで同じ一つ屋根の下で暮らし、ついさっきまで仲良く接していた人間を自分の身の保身の為にどこまで「追いやることが出来るか」という恐怖、「ヘレディタリー」は本来恐怖から逃げ込む、絶対的な安心コミュニティ「家族」という組織こそが、最も恐るべき存在だったら?そして「クワイエットプレイス」では、出てくる化け物自体が怖いのではなく、音を立てられないことに対しての恐怖、音を立てずに生活するのが、どんなに苦悩なのか、その恐怖に日々ビクビクしながら生活する家族を描いた話ではないでしょうか?


つまりもはや、ただ視覚的にワーキャー観客をおっかなびっくりさせるだけの、ホラー映画はもう古いんです。「リング」や「呪怨」と言った、まああちらは「精神的にエグる」系のホラー映画だったとしても、それと同じような感じのホラー映画を撮っても、たとえヒットはするかもしれませんが、私には「芸がない」と思えてしまうのです。ですが今回この「来る」を観て、明らかに従来のJホラーとは違う、上でも書きましたが「新しいカタチのホラー」をやっているなぁ〜と、本作もまた「違った角度からの恐怖」を描いている点で、今年の名だたるヒットホラー作品と類似してるんじゃないか、と思ったのです。。。。


本作で描かれる「恐怖」、迫りくる得体の知れない「アレ」への恐怖、その「裏」にある真のテーマ、私はそれが



「オトナが「責任」から逃げるということ」



なのではないか、と勝手に分析致しました。主要登場人物5人に全て共通しているのは「責任逃れ」という、結婚すること、家族を持つこと、そして子どもが生まれるということ、大いなる「幸」には大いなる「責任」も背負うということ、妻夫木演じる田原秀樹は、妻を愛し、家族を作り、そしてその家族を守り幸せにする、とはじめは誓っていたはずなのに、パパ活ブログにのめり込みパパ活する自分に惹かれ、その姿をブログにアップすることが彼の生きがいになり、妻と娘の面倒を徐々に見なくなっていく。家族を持つことへの責任から逃げ始める訳です。黒木華演じる妻の香奈も、そんな責任逃れし始めた夫秀樹に愛想を尽かし、不倫をして秀樹亡き後、娘の面倒と仕事の両立に完全に疲労し、育児放棄してしまいますよね。つまりどちらも家族という責任から逃げてしまったのです。


そして岡田演じる野崎と松演じる比嘉琴子は、その責任を、はたから背負うことを恐れ、友人も恋人も家族も持たなくなりました。孤独ならば何も失わない。何も失わなければ責任を追うこともない。


で、「それ」こと「ぼぎわん」と呼ばれる、本編でははっきりと言及されない(原作でははっきりと説明されているらしいですが)正体不明の存在は、そんな責任から逃げ続けるオトナを食いものにしてるのではないか、帰らの「責任逃れ」によって引き寄せられた、とも言えなくはないですか?(こちらも原作とはだいぶ設定が違うようです)家族を守る、と誓ったのに背負うべき責任から逃れようとした秀樹に過去にさらわれた女の子の姿で「嘘つきだから」と言うシーンがとっても印象的ですね。


あともう一つ、本作が「怖さ」以外に秀でているのが、「見た目とのギャップ感」。近頃零戦パイロットや武士の役など「お硬い」イメージの岡田准一のキザな役、妻夫木聡のリア充の最終形態みたいな役どころから、まさかのコレほんとにR12ですよね?カラダ真っ二つですよ?笑まさか「あの」好感度高そうな妻夫木がそんなグロい死に方すると思わないじゃないですか?笑小松菜奈に至ってはもはや「誰?」といった風貌で完全に別人に成り代わっていたし、ワハハ本舗の柴田さんは全然ワハハと笑えない恐ろしい霊媒師役ですし、黒木華の「愛人ver」は正直股間がドキッt……これまた清楚なイメージからヘビースモーカーで鬱でネグレクトして最後は盛り塩を足で踏んづける……このギャップが面白い。


さらにそれは作品の「演出面」でも全面的に感じることが出来て、スタイリッシュ過ぎて開始5分でホラー映画であることを忘れてしまいそうなOP、「ぼぎわん」という日本の太古より存在する存在が、神社やお寺でもない超新築の超高層マンションに「来る」、終盤のクライマックスの大規模な除霊シーンでは、つに先程まで御札と一緒に自撮りしていたJKが巫女姿で舞を披露しはじめ、神社の神主みたいな人たちが続々登場するのに、ギターのバックBGMをガンガン流しながらアングル、映像の色合い、スタイリッシュ過ぎる「エクストリーム除霊」という、古いものと新しいものとの融合?このかなり刺激の強い「ギャップ感」?どうやらそれが私は今作が「お初」でしたが、この中島監督の真骨頂らしいのですねー。今作1発でファンになってしまいましたとさ……w

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