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サタンがおまえを待っている(2023)

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【原題】Satan Wants You

【監督】スティーブ・J・アダムズ ショーン・ホーラーほか

【出演】ミシェル・スミス ローレンス・パズダーほか

【あらすじ】

1980年代のアメリカで悪魔崇拝に関する儀式を被害者目線で記した書籍をきっかけに起きた、「サタニック・パニック」とも呼ばれる社会的な騒動の真相に切り込んだドキュメンタリー。










【感想(ネタバレなし)】
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『人の“欲深さ”はサタン超え?』





どーも最高気温が38℃越えたら「ゴルゴムの仕業を疑え」ラーチャえだまめです。そんな今年の夏は特に暑苦しい気がしてもう頭がイカれちゃう!!と思ったら先日ホラゲを発売した花王の方がよっぽどイカれていた2025年、夏。この暑さに対抗しようとソニーと近畿地方全面協力の元、伽倻子も4Kで甦るホラーラッシュが現在進行中!?…とその中に混じって“いかにも胡散臭い音声テープでも「ウソみたいなホント」の話”!?幼少期に悪魔祓儀式の被害に遭ったある一人の女性の衝撃の証言を追ったドキュメンタリーが公開されていたんですねー


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【サタンがお前を待っている】。もう「死霊館」ユニバースのような“史実が元ネタ”な“ファンタジー”映画や“史実という名のフェイク”モリモリなモキュメンタリー映画なんかでは満足出来ないそこのアナタ!?リアルガチの「ほん怖ドキュメンタリー」はいかがでしょう……?というタレコミを勝手に思いつくくらい予告編もエラくビビりバビデ高木ブーばりのホラー描写野村萬斎「死霊館」のエンドクレジットに出る実際の写真や映像だけを抽出した記録映像、なんなら「アントラム」みたく“聞いたら死ぬ”録音じゃねえだろうなおいいいー!!!いくらクソ暑いからって“ホンモノ”を見せちゃってんじゃないかとさえ疑ってしまう!?実際劇場に足を運べばドキュメンタリーということを知らずに来ているのか意外にも座席の半席以上は若い衆がしめグッズ売り場に行けばパンフのほか公式Tシャツが並んでいたりと!?これはこの夏まさかの「サタおま」が来るぅ〜!?……と薮からではいくらでもはしゃぎ倒せますが“当事者”からしたら溜まったもんじゃないですよね、、、、そんな呪われた悪魔祓いの衝撃の実話を描いたこの夏一番のヒンヤリ映画、かと思ったら











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使いかけの冷えピタより人肌かよ





いやー思ってたのと違う。けど“コレはコレでめちゃ面白い”。ホラー苦手な人にも!?自信を持ってオヌヌメ出来る!!そんなドキュメンタリーだったんですね〜









改めてもう一度“全然怖くない”。なーんだ、じゃあ見る意味ねえわ……そう思うのもわかりますよ。だってドーンと来て近畿と来てあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……とこの並びの中にサタン待ち(出待ちかよ)なんて言われたらそりゃ“ホラー”を期待するじゃないですか?これは売り方が上手かったな〜。逆にこうでもしないとここまで全国上映されなかったのは明白、あるいはこの流れでより多くの人(騙された人)の目に留まらせ、そして“別の意味で喰い付かせる”本作はたぶん貴方が想像するようなホラー映画ではありません。でも非常に興味深く鑑賞できる「社会派」のドキュメンタリー、だったんですね。


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でここでさらに激推しポイント。今“社会派”って……いぃ〜ったなぁ〜!!とビビる必要も全く無い「ドキュメンタリーとしてはかなり“敷居が低い”」ドキュメンタリーって私も正直そこまで沢山見てきたわけではありませんが、作り手の主張とか思想が結構ガッツリ反映されてるのが多く(最終的に視聴者に委ねるのがズルいのだが)それに共感できないと作品によっては難しかったり退屈だったりイマイチ乗れずにそのまま気がついたら終わってた……なんてこともザラで(汗)しかし本作はまず演出面で見やすく“オカルト”という題材からして喰い付きやすい。はじめは余計な演出だと思っていたんですが関係者の証言映像の間に入る映画的な演出(不気味なのはコレくらい?)さらに“実際の映像”や写真がバンバン投下され飽きづらい構成にもなっている。さらに本作のテーマもわかりやすく、それでいてうんうんそうだよねと納得できて“作り手の言いたい答えがはっきりしている”ので、誰が見ても皆が同じ方向を向いて結末まで見届けることが出来る、ドキュメンタリー入門編としてもオヌヌメ出来る作品だと思いました!



そんなわけで本作の「意外性」を保つために、ここでは話の真相こそ濁してお話しますが本作はあくまで「実在した“サタニック・パニック”」のドキュメンタリーであって「悪魔祓いは実在した」とは言っていない……何々“サタニック・パニック”って??あまり聞き慣れないワードですよね。1980年〜1990年代初頭にかけてアメリカで起こった「悪魔崇拝者による儀式的虐待が蔓延している」という“社会的ヒステリー現象”のことをそう呼ぶらしい。物語は1980年代にアメリカ在住の“ミシェル・スミス”という女性が、催眠治療で幼少期に14ヶ月の間に受けた「悪魔儀式の記憶」が蘇り、その壮絶な記憶を催眠療法を施した精神科の“ローレンス・パズダー”と共同で「ミシェル・リメンバーズ」という1柵の本に記し出版。それがベストセラーとなり社会現象にまで発展していった、、、、、


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という話が2人の親族、関係者、ジャーナリストから語られていく。本の告知のためミシェルとローレンスは各地を飛び回り当時のTVやワイドショーに引っ張りだこになるが、彼らの“告発”により次第に似たような悪魔儀式の被害に遭ったと証言する者が現れ、単なるオカルトブームを超えた社会問題へと発展していく様子は少し恐怖を覚えました。FBIの元捜査官の“悪魔的虐待”の講習があった話がね、今では考えられないけどそれほど当時はこの物語が“信憑性がないのに信じられていた”という事実を物語っていて興味深かったですねー。あとは60年代後半から現在まで存在する“サタン協会”の創設者“アントン・ラヴェイ”の生前の映像が出てきたのはビックリでした。そもそもサタン教会って名前からしてヤバい組織……と思っていたんですよ!!でも実際にはイカつい名前とは反対に“自由意志を尊重する”人間らしく生きることを目的とした健全な(?)組織なんですよ〜♪



後半の“反撃”と言わんばかりの「怒涛の手のひら返し」も面白く、最後までフルボッコにして最後のテロップ「ミシェル本人は本作の出演を拒否した」……ギルティいいいいい!!!そのまま直訳したっぽい日本版のタイトルもいいのです。「サタンがおまえを待っている」ホントの意味での“サタン”とは一体「誰」なのか____そんなことをずっと考えながら見ていました。人ってよくわからないものに本当に引き寄せられますよね。特にオカルトとなるとまた……本作のタイトルだけでなんとなく釣られちゃった人も、言ってしまえばサタニック・パニックの被害者と同じなのでは……?そんな疑似体験も出来てしまう!?だから私は今回配給会社さんの“汚いやり方”に大賛成。みんな沢山騙されちゃって下さい。それこそが本作の“テーマ”でもあるのですから……ヒヒヒ

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