アントラム 史上最も呪われた映画(2019)
- ラーチャえだまめ

- 2020年8月28日
- 読了時間: 7分

【原題】Antrum
【監督】 マイケル・ライシーニ デヴィッド・アミト
【出演】ローワン・スマイス ニコール・トンプキンズ 崎本シュウほか
【あらすじ】
1970年代のアメリカ・カリフォルニア州で映画『アントラム』が撮影されたが、ずっとお蔵入りになっていた。この作品を観た者は不幸に見舞われるというジンクスのためだが、1988年にハンガリーのブダペストで初上映される。すると映画の上映中に火災が起きて映画館は焼失し、56人もの犠牲者を出す大惨事となる。(Yahoo!映画より)
【感想(ネタバレなし)】

『イキル!!!!!!』
どーもどーもラーチャえだまめです。先日ご紹介した「未公開映画を観よう!」ですが、自分で言うのもなんですが思いのほかラストに紹介した映画があまりにビミョー……なのを痛感致しまして、こうなったらお天道様をも怨みたいこのク◯暑い夏の巣ごもり生活に何が必要か?そう「ホラー」ですよ「ホラー」!!!でもってこの際“めちゃくちゃヤバい”ホラー映画を観てしまおうではないか!?……と、言いますことで私ついに「禁断の映画」に手を伸ばしてしまいましたこれまで数々の“呪われた映画”と呼ばれる作品はあまた存在しておりますが今回ご紹介する映画、“呪われるかも”なんて甘ったるい根性してませんはっきり「観たら死ぬ」って言っちゃってんだからもうさああああー!!!
【アントラム 史上最も呪われた映画】!!!ああ、ホントに後悔だよ……もう泣き寝入りしても“命の保証”はございませんその名も「観たら死ぬ映画」!!ド直球過ぎだろ!!なんだよえ、もう確定なの?こんなの確定申告よりタチ悪いじゃねえか!!!今年2月に日本でも観たら死ぬって言ってんのにナゼダカ“劇場公開”されてしまったコチラ、1979年に制作されるもその後80年代に映画祭に出典され大衆の目の前で公開されるなりそれを観た観客が次々と“謎の死”を遂げてしまったという!?その後もたった一度上映されただけの映画館で不審火による火災が発生56名もの人が命を落とし!?観たものは“24時間以内に死する”という貞子もビックリの早技によりこれまで多数の犠牲者を出してきたそんな霊能力者下ヨシ子も絶句するヤバすぎる映画のフィルムが長らく行方をくらまし?一時は“存在しないフィルム”としてウワサの影に埋もれていった……個人的にはラピュタの幻のENDくらいしか思いつきませんでしたが

それがうんじゅうねん経った今になり突如発見されてしまったというのであります!!しかも発見されたフィルムには“何者かによる小細工”がされているらしい……よくわかんねえけど編集もしたくねえからとりあえずそのまま上映しちゃえ!…ということで上映が“実現”してしまった「リングよりヤバいからね、だって人殺しちゃうからねハッハッ!!!」……なんて無責任なプロデューサーなんだ観客をモルモットだと思っていやがる……!!!
そんなワケでついにDVDレンタルも開始されたこれを喜んでいいのかすら危ぶまれる、いやしかしここは自らカラダを張って一体どんな内容なのか?見届ける義務……は特にないけど観る!!
早速はじめに「この映画を観て不調を訴えても一切責任を負いません」の“制限時間付き”のテロップが……おお緊張してきた……いよいよ観てしまうのか“観たら死ぬ”映画ってやつを!!!!殺したければやってみろ!!!殺れるものならなあああああああああ!!!!!!

ミセモンジャネエンダヨオオオ〜!!
臭ってんのに足を洗わない姉とビックリするとしゃっくりが止まらなくなる弟の姉弟はあるぅ〜日♫森の中〜♫にテントを建てながら何やら地面にお供え物を置きロープで六芒星のようなマークを作っております。そしておもむろに魔本のような本で呪文を唱え始めたではありませんか…!?一体これから何を始めようと言うのか“何を蘇らせよう”としているのか…!?いやー79年の映画ということで流石に画面が荒いですね。まぁ荒くなければ最近撮られたのかなーという

地獄って地下5階建てなんですか?地面に大きな穴を掘る2人。どうやらそのまま彫り続けて全部で5層ある“地獄の門”をあけるだとかどうとか……途中サイレントヒル1のラスボスみたいな“悪魔のオブジェ”なんかも登場してですね、なんとなく黒魔術とか趣味でやってますよ、ていう人にはウケが良さそうですね。
時よりポリゴンショックではないのですが意味不明な“マーク”のようなものがことあるごとにチカチカ写り込んでいるような気が………
と私はここでDVDの再生を止めた。鑑賞中に“ある事”が起きたからだ……。いやーこれはちょっとビックリしましたね、まさか本当にこんなことが起きるなんてなぁー

シャープのマスクが当たりました
【感想(ネタバレ)】
おいてか母ちゃんどうしたんだよ!?私てっきり死んだマミーを錬成術で蘇らせるのかとばっかり思っておりましたよ!?2人がどっからどーみてもリスに見えないリスを追いかけるシーンで死体が写っていたでしょう?あれが母親なんじゃないかと。しかし実際は母親ではなくイヌの方だった、しかもホントはイヌを蘇らせるなんてウソ、魔本も儀式もぜんぶウソっぱちなのよ!と姉から衝撃的な事実を告げられてしまいます……とんだ毒姉だよ!!

しかし“ウソからくる真”とはまさにこのことだったんですねー。あの森自体が呪われていたということでしょうか、白ブリーフのトナカイさんに一体いくらギャラが支払われたのか(ちなみにあの狂人2人も本に出てきます)本に描いたケルベロスも登場したりと本の内容がそのまま実体化してしまう森だった、というグースバンプス的なオチ??監督もジャパニーズホラーを意識したのかそうやすやすと切腹する日本人はいないと思いますがカタコト日本人もどきではなくちゃんとした日本人俳優を起用してくれた所は嬉しい限りですね。
てか最後のアレはなに?何者かにより追加されたとされるシーンです。全く意味不明で消化不良過ぎて胃もたれMAXなのですが…。この映画に触発されたサイコパスが監禁した男女を撮影しフィルム自体に呪いのマークを追加し追い鰹ならぬ“追い呪い”を企てたのか?あるいはこれは個人的な憶測ですがあの追加シーンを撮ったのも“映画の製作者の誰か”なんじゃないか、と考えてみるのはどうでしょう。それは監督かもしれませんしあるいはホントにイカれてしまった出演者のどちらかだったり…??
フィルム自体はあくまで“フィクション”という設定ですがそこには何か妙なリアルさ、さらにラストのENDから突然謎のシーンが入るという不自然さなどから“モキュメンタリーフィルム”のような(その後の怪奇事件うんぬんは完全にそうですが)そんなテイストで見せて来ますよねー。モキュメンタリーホラーというと日本でも公開当時社会現象にもなった「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」なんかが一番アタマに出てきますが、あの当時はまだインターネットやSNSが普及していなくて情報というネタバレがずっと隠蔽することができたから、だからウソか真か真相がわからなくて「あの3人は本当に行方不明者なのではないか」なんていうウワサまで本当に流行ったって言うじゃないですか。あの頃はそんなホントかもしれないというある意味そこに“ロマン”があったというか夢があったというか、信じるか信じないかはアナタ次第……それを今や情報がたやすく拡散される時代で同じことをやろうというのは……やっぱり難しい。

いつしか我々は“ウソだとわかっているけど、それをいかにホンモノっぽく見せてくるか”という楽しみ方に変わっていきました。そんな中での“観たら死ぬ”ですよ(笑)いやー久しぶりにちょっと疑っちゃったもんね〜まぁ私が単にバカだったかもしれませんが(思わず観たあと血眼になってネット検索したバカです)正直映画の内容的には全然怖くないじゃないですか?演出もチープだしめちゃくちゃ低予算だし、それよりも本編より前にやったフレコミですよねー。PRが結果的にプラスに働きましたよね。しかしそれはあくまで「日本での」話。調べてみると海外ではそもそもあまり有名じゃないみたい……ホントの意味で“存在しない”フィルムになりかけているのがなんともトホホな話であります。
ところでやはり最後まで気になるのは母親の存在。なぜ母親が登場しないのか?2人もこれと言って言及することもなく寂しがる様子もなく気にもしていない。弟が黒い悪魔に出会ったっていう話ありましたよね、家の裏庭にいた所を……ってヤツ。なぜ裏庭にいたのでしょう?そして銃。あの銃ははじめから姉が持っていたものでしょうか。あれーなにか見えてきませんか……?




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