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キャンディマン(2021)


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【原題】Candyman

【監督】ニア・ダコスタ

【出演】 ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世 テヨナ・パリス ネイサン・スチュワート=ジャレットほか

【あらすじ】

シカゴの公営住宅「カブリーニ=グリーン」地区には、「鏡に向かって5回その名を唱えると、右手が鋭利なかぎ爪になった殺人鬼に体を切り裂かれる」という都市伝説があった。老朽化した公営住宅が取り壊されてから10年後、恋人とともに町の高級コンドミニアムに引っ越してきたビジュアルアーティストのアンソニーは、創作活動の一環としてキャンディマンの謎を探っていた。やがて公営住宅の元住人だという老人と出会ったアンソニーは、都市伝説の裏に隠された悲惨な物語を聞かされる。(映画.COMより)



【感想】
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『「何の変哲もない鏡に見えるでしょう?実はこれ何の変哲もない鏡なんですよ。」』





どーもどーもハニートラップにかかりたいラーチャえだまめです。早速ですが本日はコチラの映画を拝見させて頂きました



【キャンディマン】!!いやーこれまた前回の「マグリナント」と共にずっと見たかった映画。92年にクライヴ・バーカー原作、バーナード・ローズ監督で映画化された同名映画の「精神的続編」……デタヨ!また意味わからん何が精神的だよ続編なら素直にそう言えばいいじゃないかあああー!!!これまでシリーズ3作作られているジェイソン、フレディ、ピンヘッドより弱い?否!!こちらもホラーアイコンとして立派に世間を怖がらせております!!フック船長ばりの片手フックにロングコートの下に削げ落ちた肉体と92年版では映画のためだけに特別に飼育された大量のミツバチを体内に宿した














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THEごった煮フック船長





否大事なのはインパクトですよインパクト!!そして何よりその最大の特徴として夢の中に現れるフレディやルービックキューブ界のピンヘッドよろしく鏡の前で「キャンディマン」と5回呟くだけで?セコムもビックリ緊急出動!!やった人を血祭りにしてしまうという














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「都市伝説の中の人」





OPで制作会社のロゴが全部“反転”しているのは鏡を表現していたのか!!そんなにわかには信じ難い街のウワサを追求するウチに?存在するはずのない殺人鬼が実態を現す……伝承的恐怖が話題の92年公開から30年、最新作「ノープ」が気になる世界スクリーム同好会総支配人ジョーダン・ピール氏により現代にリヴートされてしまいました。1作目の30年後を舞台に治安の悪い低所得地帯から一変、現在は高層ビルの立ち並ぶ生まれ変わったキャンディマン誕生の地、アメリカはシカゴに実在する「ガブリーニ=グリーン」で再びの悲劇が繰り返されてしまう??主演は「アクアマン」のミスターアタマデッカチことブラックマンタを演じ最新作「マトリックス」でモーフィアスを演じるなど今売れているヤヒヤ・アブドゥル=マティーン2世。何やらティザー映像でキャンディマンから狙われる役なのかそれとも……予想できないストーリーも気になって拝見させて頂きました。










1作目の精神的続編……パート2からは一応「なかった」ことでいいんですかね?何年か前に92年版を見てココでご紹介した記憶が……大学生のヒロインがキャンディマン伝説を調べるうちに「沼にハマって」最終的に悲劇的な最期を迎えるという、珍しくヒロインバッドエンドの映画だったなーという印象がずっと残っておりました。その1作目のヒロインことヴァージニア・マドセン演じたヘレン・ライルの物語が?OP冒頭多様性の時代に羽ばたいた「シンデレラ」のフェアリーゴッドマザーの口から「ねぇねぇーこの土地にまつわる都市伝説って知ってる……?ある大学生が…」と30年経ち「新たな都市伝説」として?ガブリーニ=グリーンの地に根付いていたという設定!?伝説から伝説へ……ここにきて「精神的続編」の意味が判明する、マティーン2世演じるガブリーニ=グリーンの高層マンションに最近移住した売れない画家のアンソニーは、自分の住む街の都市伝説に半信半疑でしたが、どん詰まりを極めた自身の創作活動のネタにその都市伝説を使って一発勝負できないかとヘレン・ライルの悲劇的な都市伝説を調べ始めることに。。。。。


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その土地に眠る「都市伝説」が、まるで再び息を吹き返した生き物のようにアンソニーが気付かぬうちにいつの間にか現実の世界を丸呑みにしていく……視聴者はそれをただ傍観することしか出来ない、そしてアンソニーがそれに気づくころにはもう「手遅れ」……前作もカルト色が強かったですが今作も「都市伝説」なんていかにもオカルト研究会が好みそうな題材なだけに?なかなかカルトな内容。恐怖演出に関しては特筆するほどの特徴はありませんが前作では異様な壁画が不気味だけれど、どこか「アート」として見入ってしまいそうな?作品全体を通して非常に芸術的センスも感じられましたが、今作ではアンソニーが画家ということでその印象がより強調されましたね。都市伝説を語るシーンは“紙芝居”のような切り絵で表現したり、この映画そのものがまるで美術館の「気持ちが悪い映像作品」のような、そんな単なるホラー映画とも言い難い、どちらかと言うとジワジワ後を引くようなそんな気分にさせてくれる、薄気味悪さともまたちょっと違うハチミツの臭いならまだ許せたが独特な「異臭」を放つ、そんな作品に仕上がっております。















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いや戦隊ヒーローかよ





まさかマギカのトニー・トッド演じた元祖キャンディマンだけじゃない??てっきりトニー・トッドがお年だから代役使って復活させたのかと思ったら要はあの見なり格好をした連中が他にもたくさんいた、、、という新事実!?それなら俳優の交代劇の説明はつくし誰でもキャンディマンを演じられるならこれほど楽なものはな……訂正します














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「黒人」に限る





ジョーダン・ピールが制作にガッツリ絡んでいることからもおわかりのように前作も端的に言えば黒人差別を扱ったホラー映画、だったわけですが今作は近年アメリカ全土で激しい論争抗議デモに発展した「白人警察官による黒人銃殺問題」をモロに扱っているという……。そして白人警察官を今作で情状酌量の余地なしに思いっきりディスりたかった。いや今作に出てくる被害者は皆白人。白人による暴力、非行、そして差別……長きに渡り苦しめられてきた黒人の怒りがキャンディマンという怪物を生んだとでも言うのか……。監督は今作が長編2作目でアフリカ系女性監督のニア・ダコスタ。自らもその当事者としてオブラートに包まずストレートに訴えかけるような作風になっております。ちなみに次回作はキャプテンマーベルの続編「ザ・マーベルズ」。今度は女性ヒーローを、どのようなカタチで力強くストレートに描いてくるのか、期待したいですね!


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そんなおおよそのテーマの見当はつくのですが、ちょっと単純に見にくいと言うかホラー映画なのに全然エンタメしていません。堅物になり過ぎてる感。まあこれは前作にも言えることですが。もう少し肩の力を抜いて見れるようにしても良かったんじゃないかな、とも思いました。あとラストがよくわからん。正直「なんでお前?」となる展開で……今時のJKが鏡の前で「キャンディマンキャンディマン…」と唱える昭和的な遊びにハマる(古すぎて逆にバズる?)シーンは「ホラーあるある」なシーンでしたね。21世紀の現在まで続く人種間対立がある限り、キャンディマンは永遠に我々の前に現れるのかもしれません……。

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