スケート・キッチン(2018)
- ラーチャえだまめ

- 2021年1月20日
- 読了時間: 6分

【原題】Skate Kitchen
【監督】クリスタル・モーゼル
【出演】レイチェル・ヴィンベルク ニーナ・モラン ジェイデン・スミスほか
【あらすじ】
ニューヨーク郊外で暮らすシャイな17歳の少女カミーユは、スケートボードのとりこになっていたが、ケガをしたため母親にスケートを止められる。そんなとき“スケート・キッチン”という女子だけのスケートチームのメンバーと知り合い、居場所を見つけた彼女はますますスケートに熱中する。(Yahoo!映画より)
【感想】

『世の真理』
どーもどーもかっぱえびせんの次にやめられないとまらないものは洗車した後の拭き作業だと思いますラーチャえだまめです。早速ではありますが本日はこちらの映画を拝見させて頂きました
【スケート・キッチン】!!!……いやーこれまた珍しいスポ魂ならぬ“スケ魂”映画ですか?てっきりウーバーイーツみたいにスケート乗っかりながら調理してデリバリーまでしてくれる便利な人たちの物語だと思ったら全く違いました
「スケートが人生の全てだった___。」スケートに取り憑かれた10代少女たちのアオハルかよ“青春映画”でございます。このぉー木なんの気なしに予告編を見て一気に心を鷲掴みにされレンタルを即決しましたなんでしょう、もうとにかく“画のタッチ”に惚れてしまったというか、インディーズ節炸裂で10代ティーンたちの初々しさといい……

スケートねぇー、学生の時ほんの一瞬だけ私もかじったことあるんですよ。友人から借りたボートで坂道をササーッと気持ちよーく滑ろうとしたら気がついたら体が360度回転してました運動音痴なんてその程度ですあと当然コージーからのガーケーも多いですし……ておいおいOPからいきなりステーキもびっくりの流血事故ですか?練習中の怪我で母親から「もうスケートはやるな」と告げられてしまうメガネがトレードマークのカミール。彼女にとってスケートとは「マイ・ライフ」そのもの。18歳の思春期真っ逆さま(?)のカミールには止められるもんなら止めてみやがれチキショおおおお!!!!!とイワンコフばかりに当然母親の忠告などガンプラならぬガン無視でスケートを続けるどころか最近SNSで人気のスケート集団「スケート・キッチン」の動画に感無量となり、ある日母親の目をかいくぐり自宅から数キロ離れたNYに向かってしまう…。
そこで「スケート・キッチン」のメンバーに出会うわけなんですが、この「スケート・キッチン」というのが実在する女性スケート集団なんだそうです。そしてキャストも俳優ではなく実際のメンバーが演技しているという?ちなみに主人公カミールを演じるレイチェル・ヴィンベルクはその設立メンバーの一人。だからメチャクチャ上手いのか。いやーてっきり若手の俳優に熱血スケート指導してんのかと思ったんですけどね(演技の方も自然すぎて……)ガチのスケーター……そりゃあスケートのシーンはガチ中のガチだわな

マクフライの18番ネタじゃないですか
メチャクチャカッコいいじゃないですか……!!ってネエチャンたちそこ普通に公道だよおおー!!!!最新のナウいファッションまで鬼滅以上にキメにキメまくっちゃって(せめてブラジャーくらいしろよ!!)もし同世代だったら余裕でイカツすぎて近寄れないどーも中高イケてないラーチャでs……とまあそんな彼女たちメンバー結成の背景には、そもそもそういった“女性だから”といった固定概念、女はおとなしくそこらへんのキッチンで料理でもしとけ!!というファ◯キン概念を根底からぶっ壊そう、そんな思いからスケート“キッチン”という名の女性スケート集団が生まれたんだそうですよー。彼女たちは今同世代などから高い支持を受け“アイコン”的存在として様々なメディアにも露出の機会を得ている“活動家”としての一面もあるのです。
本作はそんな“女性だから”という理由で時に差別され色メガネで見られるなんてこんぴらごめn……まっぴらごめんだわ!!女子がスケートして何が悪いわけ!!という男性スケーターたちの前をズケズケと横切り最高にカッコいいパフォーマンスをする彼女たちの「力強いメッセージ」が込められている映画なのですねー。そしてカミールを中心とした女性スケーターたちの“等身大のリアルな姿”をドキュメンタリータッチで描いております。監督はドキュメンタリーを中心に活躍する新人女性監督クリスタル・モーゼル。もともと本作はクリスタル監督が“女性の物語”を描くプロモーション企画で「スケート・キッチン」の彼女たちを出演させたショートフィルムがもとになっているんだそう。

私は股下にパオーンぶら下げたメンズなのでよくわかりませんが女子が大好きな井戸端会議……と思ったら躊躇することなく平然とドギツいドイヒーな“ピー”ネタを口走る……男の理想がいかにフィクションであるか身を持って体験させられるだけでなく家庭や恋の悩みなどなどを生優しさゼロベースで生々しく、そして残酷に描き出す。一方その頃メンズは夜中にAVかスケート番組かでチャンネル取り合いする何この差?
特にカミールが親友の元カレにこぉ〜いぃ〜しちゃったんだ、たぶん〜♫な三角チョコパイより甘くない関係になってしまったり……そのカレシ役をお父さんが青い魔人なら息子は赤毛に染まっちゃったってか?もともとプライベートでスケボー少年だったのでしょうか??やけに上手いジェイデン・スミスが演じております。いやースケーターに紛れすぎて最初誰だか気づきませんでしたねぇー。ラストは現実か、それとも……。ストーリーは青春ものとしてはわりとアリアリYO〜♫な展開なんですけどね。ただ私個人的にはそれよりも

夕日に向かって登れ?
ダイナミックで繊細なスケボーの動きとそれに合わせて流れる景色。美しいとは程遠いけれどサイレンの音に車の音、“生きた息遣い“が聴こえてくるNYの街並み、という画に私完全に魅了されてしまいました。こーれーはスケートしなくても「NYに行きたくなる」。美しい景色が沢山出てくるわけじゃあないんですよ?人も街もゴチャゴチャしている、ポイ捨てされたゴミがそこらへんに転がっていてもおかしくないお世辞にも衛生的とは言えない(参考までにアメリカの空気は結構臭い)公道やら薄暗い公園の隅っこにあるベンチとか角とか……そういった場所もスケーターには“ワザを見せる場所”として輝いて目に映っているのでしょう。

スケートのパフォーマンスとは、“見る人”がいてはじめて意味をなすものなのかもしれない。本作でやたらカメラマンが登場するのはスケーターにとってカメラや映像物に撮影されるまでがスケートだからだと、本作を見てそれがよぉ〜くわかりました。そんなカメラや映像に“バエるセカイをクリエイト”するスケーターたちが滑ればどんな公道だって幻想的な世界に早変わり。それを我々視聴者も疑似体験出来てしまうというか。この映画を観るとまるで自分がスケートキッチンのメンバーの一因になってスケートを滑っているかのようなそんな錯覚に陥ってしまうんですよねー。いやぁ〜若いっていいなぁ〜!!!あと劇中流れるアーティストのスコアのチョイスも実にいいんですよねー!!まぁくれぐれも車に轢かれるのだけは注意してみんなで守ろう交通安全!!……チャンチャン!!(終わり方下手か)




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