チャイルド・プレイ(2019)
- ラーチャえだまめ

- 2019年7月21日
- 読了時間: 6分

【原題】Child's Play
【監督】ラース・クレブバーグ
【出演】オーブリー・プラザ ガブリエル・ベイトマン ブライアン・タイリー・ヘンリーほか
【あらすじ】
引っ越し直後で近所に友達がいない少年、アンディ(ガブリエル・ベイトマン)は、誕生日に母親(オーブリー・プラザ)からバディ人形をもらう。その人形は最先端テクノロジー企業・カスラン社の新商品で、音声認識やセンサー付きカメラなど高度な機能を備えていた。人形は“チャッキー”と名乗り、アンディに一番の親友だと話し掛ける。しかしこの人形は欠陥品だった。(Yahoo!映画より)
【感想(ネタバレなし)】

『ダイヤモンド☆ユカイの歌をホンキで信じ込んだおもちゃの末路(笑)』
フレッシュネスバーガーでパスタを頼みますラーチャえだまめです。いやー皆さん、大変おまんたせ致しました“おもちゃ業界を震撼”させた2本の映画が今まさに劇場で“相まみえる”という令和始まって以来の非常事態宣言!?方や“親友アンディ”とオモチャたちとの友情&感動描いた“某オレのブーツにゃあガラガラヘビ映画”が上映されているその隣で!?新作の為にわざわざ歌い直したダイヤモンド☆ユカイの“オレぇ〜がついてるぜぇ〜♪”の歌詞を鵜呑みにし過ぎて“親友アンディ”の“邪魔者”を殺処分(ついでに劇場ポスターで“仲間たち”も殺処分)“殺人オモチャ”の暴走を描く“アダルト版「トイ・ストーリー」”【チャイルド・プレイ】!!
いやーシドを追い詰めるウッディの首が180度回転した“あの惨劇”だけで1本の映画を撮ったかのようなヒジョーに恐ろしい映画でございます「チャイルド・プレイ」!!ホラー全盛期の88年に公開されたオリジナル版のリメイクとなる本作。今からたった2年前にあたる通算7作目となるシリーズ最終章「チャイルド・プレイ 〜チャッキーの狂気病棟〜」までは全く宣伝すらされていなかったシリーズなのに、今作は巷では公開のかなり早い段階から宣伝されていましたねッ!!どうしてまた急に?そりゃーだって我々視聴者に“イメージを刷り込ませる”作戦に決まってるじゃあないですかッ!!

来るべき“対戦”に向けて___。
次回作がどうやら“夜の大運動会”になるらしいワンさんの「アナベル」との“世紀の一戦”に備えてあそらくコチラもイメージアップを図りたかったのでしょう!!故に決して“名作だから”という理由ではないんですね(笑)いやーしかし今回前日の夜にオリジナル版を拝見した後挑んだワケでありますがいやーびっくり致しました

全然違うんだもの(笑)
いくら気色悪すぎてそもそも“子供用玩具とは思えない”オリジン以上にもはや“この顔面でゴーサインを出したおもちゃ屋の社長の気が知れない”売り出す前からクリッターみたいな目つきの“悪趣味フェイス”にグレードアップしたからって「そもそもがチャッキーじゃない」!!いやチャッキーって“殺人鬼の魂が宿ったおもちゃ”って設定ですよね??それが本作では完全に“AIの暴走”というベターなSF映画ネタに変貌してしまっているのが一番納得がいきません!!!完全にSF映画になってしまっているのです!!これでは完全“呪い系”の最強系アナベルとの一戦が……人工知能VS悪霊という、これはかなーり苦戦しそうだチャッキーよ!?
しかも元から人殺しの悪人思考のオリジンチャッキー(弁当ではない)とは違い、はじめは“不良品”ながらもアンディ=人間との交流を通じて仲良くなっていくNEWチャッキー??“殺意がない”のですよ今作のチャッキーには!!殺人鬼としてあくまで“暴走”するだけであり、元から殺意があったわけではない、全ては「アンディの“敵”となる存在を消し去る=アンディの為」という思考のみで動いているというこの改変!!?うーんこれでは“チャッキーである意味”すらない。結局別の映画、ないしは別のモデルを使っても成立してしまう、、、、、まさかここまで設定を変えてくるとは思ってもみませんでしたねぇ。。。。。

しかしこの設定自体は、元々オリジンの制作段階であった“当初の設定”だそうです。…つまり厳密に言うと「これこそがオリジン」という事が制作陣は言いたかったワケなのでありますが……だとしてもですよ?それを今更再現したところで、仮にその“ネタ”がまだ新しいものであるならば評価出来ますが、21世紀の映画界で既に類似品で溢れかえっているこの“ネタ”を、オリジンで得た“持ち味”を消してまであえてやる必要性はあったのでしょうか??88年でオリジンに触れたファンにとっては、その88年版こそがオリジンであり、今作でもそれを期待するのは当然の事。それを今更「これがホントのチャッキーです!!」と言われても馴染みがあるのは当然オリジン。SFホラーを見に来たワケではありません。“チャッキー”が観たくて見に行くのです。つまり本作は完全“新規顧客”のみを対象とした作品……という捉え方でご鑑賞された方がファンの方には無難かもしれません。。。。
【感想(ネタバレ)】
オリジナル版は刑事があまり使えない(笑)など子役を含む登場人物たちの「痒いところまで手が届かない」動きに若干のイラつきを覚えるものの、シーンごとに特撮と着ぐるみを使い分け、細かい顔の表情まで動かした精巧なチャッキー人形+ラストが「ターミネーター」や「ゼイリブ」に匹敵するゴキブリ並みのしぶとさを披露しておりなかなか楽しませてくれたワケでありますが、本作ではその“しぶとさ”も無くてなんだか弱っちいイメージでしたね。
…まあそれも“アイアンマン”化したNEWチャッキーですので再現するのが難しかった、という所でしょうか。代わりに“ET”さながら人差し指を光らせ同社製品も操る能力を開花。自動運転の車にダイ◯ンお掃除ロボット、ドローンを“殺人兵器”として使うなど最新技術を逆手に取った“戦略的なプレイスタイル”がお好きなNEWチャッキー。その声を当てたのがルーク・スカイウォーカーことマーク・ハミルですよ!!過去アニメ版バットマンのジョーカーの声を担当していたり“声優”としての実力もあるスター。今作ではNEWチャッキーのテーマソングも歌っていますよね。

登場人物たちの行動もオリジン以上に“クレイジー”で、第一OPでブラック企業の恨み?人形の設定を変更した後華麗に自殺するメカニックのアレで化けて出るならまだしも“自殺する意味が不明”だし、主人公の片耳が悪い設定がイマイチ活かしきれていない、NEWチャッキーに飼い猫を惨殺されてもすぐに捨てない、体に巻かれた飾り付けのライトをすぐに取ろうとしない、マンションのスイーパーがサイコパスでメカニックのやっつけ感アリストテレスな設定、オリジンでは仕事に追われその上貧しくて定価で買うことも出来なかった人形をなんとか息子の誕生日祝に買ってあげようとホームレスから“驚きのプライス”で手入れて結果息子を危険に晒すハメになったそれでも“息子想い”のシングルマザーの母親
……とは打って変わって、今作ではシングルマザーの設定はそのままに、なかなかファッ◯クな愛人とイチャイチャするのに夢中で息子の想いも届かぬちょっと残念な母親に変更。ちなみに演じるのはスカーレット・ウィッチをストーカーする「イングリッド」の狂気の役がハマり役だった最近主演作が多いオーブリー・プラザ。ちょっと若すぎない?(笑)しかもオリジンより結構な大きさの息子を持つ母親役!!一応16の時に産んだ息子が〜とか言っていましたが、オーブリー・プラザももうお母ちゃんの役なんですね……。監督は同監督の「ポラロイド」も只今上映中の新人ラース・クレヴバーグ監督。制作は『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のプロデューサー、セス・グラハム-スミスとデヴィッド・カッツェン・バーグ。上の方にも書きましたが、設定を大胆改変させたNEWチャッキーで果たして、次回アナベルとどーやって“殺り合う”のか、「人工知能は悪霊に勝てるのか。」それだけが気になり過ぎて他が全然頭に入ってこない…(笑)




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