パピヨン(2017)
- ラーチャえだまめ

- 2019年7月4日
- 読了時間: 6分

【原題】Papillon
【監督】マイケル・ノアー
【出演】チャーリー・ハナム ラミ・マレック ローランド・ムーラーほか
【あらすじ】
胸にチョウの入れ墨があることから「パピヨン」と呼ばれる金庫破りの男(チャーリー・ハナム)は、身に覚えのない殺人罪で終身刑を宣告され、南米ギアナの絶海の孤島にある監獄に入れられる。厳しい強制労働と看守たちの暴虐に、脱獄を決意したパピヨンは、紙幣偽造で逮捕されたドガ(ラミ・マレック)に目をつけ、ドガの身を守ることを条件に逃亡費用を稼ごうとする。(Yahoo!映画より)
【感想(ネタバレなし)】

『※ライブに向かう途中の“獄中QUEEN”』
飛べ!!蝶のように!!!大空を飛べヴェノナライダーあああああああああああ!!!!!……は出ておりませんどーもラーチャえだまめです。…本日はそんな“脱獄映画の金字塔”と呼ばれるスティーヴン・マックイーン&ダスティン・ホフマン主演の映画を“45年ぶり”にリメイクしちまった映画【パピヨン】!!!…をご紹介したいのですが
あーゴメンナサイうちペット禁止なんですよぉー………レベルに私は74年のオリジナル版はタイトルこそ聞いたことあれど全くの無知!!でしたのでそこはフツーに楽しめましたねー(´・ω・`)

ストーリーは筋金入りの“王道中の王道”と言ったところでしょうか、無実の罪で終身刑を言い渡された主人公“パピヨン”が獄中で出会ったやたら出っ歯n……金持ちの“ドガ”と“身の安全を守る”事を条件に“脱獄”の協力を依頼、はじめは「わ、ワイフが釈放してくれるんだからねプンプン!!」ばりに楽天的に考えていたドガ……ムムム?甘い、甘いぞ!!獄中の“現実”を思い知らされた結果お腹を下しケツの穴から金が流れ出ちゃった“ドガ大リバース”をした彼は確信する

「あ、スイマセーン。ボクも一緒に逃げマース。」
そして“二人三脚”でアルカトラズばりに厳重なムショから脱獄する計画を企てる…!!
チャーリー・ハナム×ラミ・マレックという、まさに今最も“絶好調”な2大スター共演なのに……ヒジョーに上映館が少なく、全く話題にも上がっていない今作。マレックがまだ「エエエエエエエエエエエエエエエエヨ!!!」してアカデミー賞獲る前の映画なので「やっべ!!そーいやまだ公開してなかった!!」ばりに忘れ去られていた感も歪めませんが……パピヨンの突然の「転落人生」、それでもマレック演じるドガの“用心棒”として他を寄せ付けない伊達にエクスカリバー振り回しちゃいないぜ!!ドガにとって次第に「頼れる存在」となっていくパピヨン。しかし1度目の脱獄失敗により“地獄よりも地獄”のような独房生活が彼を待ちわびていたのです…。

役作りの為に次第にやせ細っていくチャーリー・ハナム……いやぁーこーいう話はやはり見ていて辛いですねー。今まで自他“KAIJYU共に”“最強”のイメージがあった彼の力尽き、死んだような目に朽ち果てる演技はなかなかのもの!!そして、そんな彼を影ながら支援するドガとの「熱い友情」ったらなんの!!後半には他に2人の仲間を加え“獄中QUEEN”を結成したハラハラ・ドキドキの脱出劇も見ものでございます。
しかしココだけの話“脱獄映画”として特に何のヒネリもない古典的物語で、45年経った“今”になって改めてリメイクする必要があったのだろうか……と考えると答えは「NO」なのかもしれません。しかし、私のようなオリジナル版を見ていない世代、今作を見て改めてオリジナル版も見よう、原作も読んでみよう、そんな“キッカケ”には充分なり得ている、そのキッカケがつまらなければ本末転倒なワケですが本作は決してそーではありませんのです!!さらに言えばオリジナル版とは色々“相違点”があるらしく、言ってしまえば本作は“オリジナルのリメイク”というより“原作の最映画化”と言ったほうが!?むしろ合っているのではないか、が私個人の意見であります!!ちなみにコレを“現代風”にすると

“ヌルゲー”です。
【感想(ネタバレ&解説)】
映画のクライマックス、ヨボヨボになったパピヨンが自身の執筆した自伝を出版社に渡す所で映画が終わりますが、まさにパピヨンことアンリ・シャリエールは実在した人物で、脱獄に成功後69年に「パピヨン」の小説を発表し映画化され大ヒット、その後は小説家、俳優として活躍しベネズエラの市民権も手に入れたスゴイ人、だったんですねー。
まま、その原作の内容が“どこまでが事実なのか”という話をしてしまいますと、まずドガが劇中の“3度目の脱獄”に参加していない、とかいう時点でラストのあのか、、、、、感動を返せよおおおおおおおおおお!!!!…な話なのですが(コロンビアで囚われたパピヨン達を“弟”を使い助けようとはしたらしい)

いやーあんな泥だらけになりながらカッコよくパン食べる姿を見せびらかしたいわぁ〜!!
やっぱり本作の見どころは先にも言いましたがチャーリー・ハナムの“老け顔”……オリジナル版ではスティーブン・マックイーンの老け顔演技が当時衝撃的だった……とウワサでは聞いていたのですが、ハナムもハナムでなかなか頑張ってましたよね!!いやーよくあんな具なし味噌汁だけで何年も……天井すら暗闇で覆われた時は「も、もう、勘弁してやってくれい……」と見てるコッチも息苦しくなりました。でも嬉しかったんですよね、ドガからの“差し入れ”のシーンは「おおおおー!!お前やるやーーーーん!!!!」と一人で感激してしまいました。
そのドガ役のラミ・マレックもはじめは“小心者”でホントにリスみたいな存在なのに(存在なのにって笑)最後の方なんて「もう殴られるのは慣れた」とか言っちゃってますからね。でも最後にパピヨンが“絶対にしない流儀”として貫いた、パピヨンを今度は“守る為”とはいえ“人殺し”に手を染めてしまうドガ。だからなんですかね
あのラストはなかなか感動的だったなー!!大きなサルはいなかった“デビルズ島”とかいう四方八方海に囲まれた監獄でヤシの木とかでイカダ作って(へーそんなカンタンに逃げれるんだねッ!!)「えッ、お前一緒に逃げないの?」って残念そうな顔を見せた後の“情熱的なハグ”!!そこで「いやお前来いよ!!」って引っ張るんじゃなくて、ドガの“決意”もあの一瞬でパピヨンは感じ取ったように私には見えました。“それぞれの道”で生きていく事を決意し、最後はまさに“蝶”のように海に向かって大ジャンプ!…からの崖の上から「ウィィィィアァァァザチャンピオォォォォォン!!!」まで歌ってくれたらもう100満点だったのですが

脱獄に参加したゲイのマチュレットも映画ではコロンビアで銃殺されますが実際は生き延びていたり、と多少なりとも話を盛り上げる為の“工夫”がなされているのも事実。んなこと言ったら実在した人物とあまりにかけ離れすぎた人生のポカホンタスとかどーなんだって話になってしまうので割愛します
ちなみにパピヨンの恋人役だった女性を演じたイヴ・ヒューソンは“U2のボノの娘”です(何かと音楽関係に繋げたい筆者)ENDロールにはパピヨンの実際のお写真が……胸のトレードマークも本当だったんですね。まあ、あの刑務所の悲惨な実態……も最後に写真で出てきますよね。無実の罪で捕まって……からの華麗なる脱出劇……ではない“泥臭さ”というか、最後の最後まで“生を諦めない”姿に感動であります天気が悪ければ思わず天に向かってプラトーンの真似でもしたくなる、そんな映画にも通じる「生きる希望」が沸き立つような映画でしたねー。




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