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ブレット・トレイン(2022)


【原題】Bullet Train

【監督】デヴィッド・リーチ

【出演】 ブラッド・ピット ジョーイ・キング アーロン・テイラー=ジョンソンほか

【あらすじ】

いつも事件に巻き込まれてしまう世界一運の悪い殺し屋レディバグ。そんな彼が請けた新たなミッションは、東京発の超高速列車でブリーフケースを盗んで次の駅で降りるという簡単な仕事のはずだった。盗みは成功したものの、身に覚えのない9人の殺し屋たちに列車内で次々と命を狙われ、降りるタイミングを完全に見失ってしまう。列車はレディバグを乗せたまま、世界最大の犯罪組織のボス、ホワイト・デスが待ち受ける終着点・京都へ向かって加速していく。(映画.COMより)


 
【感想(ネタバレなし)】

『深夜バスの方が早いかも説』

 



どーもどーもラーチャえだまめです。早速ですが本日はこちらの映画を拝見させて頂きました



【ブレット・トレイン】!!!……“弾丸列車”と書いて苦役列車いやいや西村賢太じゃなくて「重力ピエロ」「ゴールデンスランバー」などで知られる小説家伊坂幸太郎がついに海を超え山を超えた先にある映画の都ハリウッドが実写映画化…!?“映画好きと伊坂幸太郎マニア”を豪語する会社の先輩が朝の朝礼で喜びの舞を披露していたのでたぶん映画の方も面白かったのであろうか行き先を冷麺が有名な盛岡から外国人が好きな“KYOTO”に変更したり登場人物を白人にしたり多少の“改変”はあるものの原作を度外視しても?日本ではリーヴァイスのCMでお馴染み……と言ったら年がバレてしまうブラッド・ピット×「ジョン・ウィック」「アトミック・ブロンド」「デットプール2」そして「スーパーコンボ」と、今最も旬な監督デヴィッド・リーチ監督のウルトラコンボというだけで充分引き寄せられてしまいますね。そんなブラッド・ピットが脚本を読みなり「イイヨ、コレ♫イイヨ、コレコレぇ〜♫」と言ったかどうかはさておき「ドウモ、アリガト。」と3回もお辞儀をしながら日本語を発音する日本のファン、否日本人ならば?日本原作&日本リスペクトでスター揃いのハリウッド超大作、見ないわけにはいきませ















横顔新幹線みたいな電車が総武線……て新幹線やないかーい






否!!ちっちゃいことは気にするな、それワカチコワカチコ〜の精神論が試される!?このデジタル先進国アメリカが、んな21世紀の「今更“アナログ”な日本」しか知らないわけがない!?これはむしろ“ウケを狙って”確信犯的にやっているとしか思えぬ「みんな(外国人)が大好きなNIPPON」を存分に取り入れた、全く“悪運”だけ引きまくるブラッド演じる
















毛のあるジョンマクレーンvs弾丸列車in凄腕の殺し屋たち

















…をミネラルウォーターは見た!?






映画、だったんですねぇー。






 




“東京発”だからと言って“東京駅”初とは言ってない??否見慣れないギラギラなホームから東海道線「ゆかり」なるハデハデな列車が出発、進行〜と共に物語も動き出す、いやー新幹線というよりは飛行機のエコノミークラスですか?な内装にオリンピックの非公式キャラクターが車内でお出迎え?途中ランドマークと観覧車の見える確かにNEO横浜ならぬ“新横浜”や今話題の“きさらぎ”駅などを経由しながら最終的に京都を目指します。まだ実装すらされていない“全自動無人新幹線”で車両に穴が空いたくらいじゃ止まりゃしない安定性抜群のノンストップジャパントレイン!いやー西暦何年の日本?ほかにも「ブラックレイン」の影響?“日本”=「YAKUZA」=「武器はKATANA」の三拍子揃っちゃうわけで、今回も鬼瓦被ったヤクザが日本刀を武器に……ジャパニーズNINJAが出てこないだけまだマシと思うべき?



そこに“レディバグ”を名乗るかつて引退した殺し屋が乗車。彼は指示を出す“声の主”から車内にある銀のブリーフケースを盗み出せというミッションを遂行するために動き出す。そこへレディバグの見慣れた顔から面識のない殺し屋たちが、“別件”で同じ車両に乗車していることに気づき…。



確かに小さい頃に草むらで見つけたら先生から「ラッキー♫」と叩き込まれたのは間違っていなかった?そんなレディバグ=てんとう虫は“幸運を呼ぶ虫”だと皮肉の効いた名前だぜまったく!!……いやいやてんとう虫には“幸運”のほかにも背中に“7つの黒い「罪」を背負いし者”という意味の180度違うバッドバグという意味も混在していた!?……という、本作は「“幸運”と“悪運”は見方によっては“表裏一体”」なんじゃねえの…?というまさに数奇な人生……(この話はネタバレの方で)



今作には大変魅力的な殺し屋共が馳せ参じておりまして、なぜか片方だけ漢字表記の蜜柑とレモンの兄弟コンビを演じるのはアーロン・テイラー=ジョンソンとブライアン・タイリー・ヘンリーの共演こそしなかった「GODZILLA」コンビ。てか年々アーロン・テイラー=ジョンソンの色気が凄え……只今SONYが勝手に進めてる「クレイヴンザハンター」という「ヴェノム」「モービウス」に続くスパイディ宿敵単独映画の撮影中(ちなみにそのキャラは胸板が開いた衣装が特徴的の…)ちなみに撮影中ブラピとのアクションシーンで大怪我を負ったらしい(素手で車両の窓ガラス割るシーンじゃないよ)それでも入院した翌日には撮影に復帰したという俳優魂を見せつけております。



ほかにも今やすっかり大人な女性、子役出身ジョーイ・キングが「カイト」ばりの(それか橋本環奈の「バイオレンスアクション」か?)“KAWAII”ロリータファッションで“王子”を名乗るプロの殺し屋に扮し、本作よりもっとトンデモ日本が拝める「スネークアイズ」のアンドリュー・小路のカタコトの日本語はやっぱり日本人役としては違和感アリストテレスですが日本人キャストのマシ・オカが“厳格”な駅長役でちゃんと日本語だけのセリフで登場するし「ザ・ボーイズ」で今ハリウッドで株が爆上がり中福原かれんもその髪色じゃJRも流石にお手上げな銀髪客室乗務員役で登場!!……がせっかくアクションも出来る女優さんなのに見せ場が全然なかったのはちと残弁……



そして今や大人気格ゲーの「スコーピオン」と言ったら彼の名が挙がる自前の刃で切れないものは貞子だけ世界の真田広之が今回もカッコいい“殺陣”を披露しております!!はじめはOPだけのチョイ役なのかと心配でしたがクライマックスではブラピを凌ぐ存在感で“宿敵”と車内で大乱闘を……てお前らココ新幹線やぞ!?



そんなスタントマン出身の自身もアクションを“極めた”デヴィッド・リーチ監督だからてっきり“小ネタ満載のコメディ×ゴテゴテのアクション”コンボで中身はスッカスカ〜、なんて期待していなかったのですが、そんなもっとアクションだけの作品かと思ったら意外にもガイ・リッチー映画を彷彿とさせる“会話劇”もふんだんに用意されていたのが意外でして、実は本作の“メイン”は殺し屋たちの“駆け引き”であってアクションそのものではないんすよね。だから意外にもアクションシーンは長ったらしくもなく中にはほぼ“一瞬で決着がつく”なんてのもありまして、それが少し物足りなさを感じてしまうかも。それでも要所要所でちゃんと“見せ場”はありますから(そしてクライマックスはちゃんと大きな“花火”があがりますのでご安心を)2時間超えの超大作ながら最後まで楽しめました。







 
【感想(ネタバレ)】





先に言った真田さんもぐうの音も出ない日本人からすれば“トンチンカン”な、ある意味“異世界ファンタジー大国ニッポン”というまさかのラノベ文化を継承してくれたと考えることも出来なくはない……



「外国人が好きな日本」を前面に押し出しているものの、我々日本人が普段生活していて気にも止めないようなことが、海外では“物珍しがられる”こともあるわけで、それが本作でネタにしていたのが面白かったですね。例えば四方八方乗客に囲まれた席でレディバグが檸檬と殺り合うシーンで、何度も隣の乗客の顔色を伺いながら死闘を繰り広げるシーンがあります。(そして隣の乗客に何度も睨まれる)なぜそんなにも彼らは周りに気を遣うのか、それは車内に“車内はお静かに”と書かれたボードがあちこちにあるからです。車内で騒がない=日本人でなくとも常識的に“当たり前”ではあるけど、日本では特に“お静かに”しなければならないシーンが、ほかの国と比べて非常に多いのではないだろうか?



少し個人的な話になりますが、私が昔アメリカの劇場に足を運んだ時、アメリカの劇場では(おそらく)“私語は禁止していない”。実際映画が始まると隣にいた家族連れが一斉に喋りだし(ファンタジー映画を見たのですが)本編で呪文を唱えるシーンで子どもたちや大人たちがそのシーンに合わせて周りにも聞こえるくらいの大きな声で一斉に呪文を唱えはじめた時は微笑みまで感じてしまいまして。正直私は“号に習えば号に従え”の精神でなんとも思わいませんでしたが、日本ではあまり見たことがない光景でなかなか衝撃的な出来事だったのを覚えております。正直たまに見かける日本の劇場に来る外国人たちが大声で喋りだしたり大きなリアクションをとるのは“号に習えば号に従え”の精神で、ここはぜひともジャパニズム精神に則ってしたがって頂きたいところですが、外国人の方々からすれば「日本の劇場はなんてみんな礼儀正しいんだ」と思うのかもしれませんね。だいぶ話が反れました、そんな外国人が疑問に思うこと、不思議だな〜と思う日本の文化、我々“内部”の人間には見えない“外部”から見た日本を、ある意味外国人になった気分で楽しめる、そんな映画だと思いますね。



なんかOP曲のディスコの名曲「Stayin' Alive」がところどころで日本語っぽい歌詞に聞こえて空耳かな?なんて思ったら嬢王蜂のアヴちゃんが歌ってたんかい。あとクライマックスに唐突に麻倉未稀の「ヒーロー」が流れ出す(ちなみにダンスバージョンらしい…)日本へのファンサもちゃんとやってる所は好感持てましたね。



実は本作は「運」を題材にした映画ながら、その制作過程においても映画さながらの「運」に大変恵まれた作品と言えるかもしれません。本作はブラピとリーチ監督の「ご縁」を全開に押し出した作品でもあったのです。



まずレディバグのボス“マリア”を演じたサンドラ・ブロックと“おホモだち”チャイニング・テイタムは「ザ・ロストシティ」で共演したブラピとの「ご縁」で出演、あまりに呆気なく毒殺されてしまった殺し屋“スズメバチ”ザビー・ビーツとほんの5秒ほど顔を出したライアン・レイノルズはリーチ監督が務めた「デップー2」繋がりで出演した(なんとライアン・レイノルズの出演時間は「デップー2」でブラピが出演した時間と全く同じ)言うまでもなく、ついでに言ったらそんな「デップー2」でブラピがカメオ出演していなければ今作で主演することもなかった??いやいやそもそもリーチ監督とはかつてブラピのスタントダブルを演じていた頃からの知り合いで……本作はそんなまさしく数奇な「運」に導かれるようにして爆誕した作品と言っても過言ではない、“縁起物”かもしれない…??


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