殺人の啓示~死を誘う男~(2014)
- ラーチャえだまめ

- 2020年6月12日
- 読了時間: 5分

【原題】The Calling
【監督】ジェイソン・ストーン
【出演】スーザン・サランドン トファー・グレイス ギル・ベローズほか
【あらすじ】
カナダの小さな田舎町で、末期がんを患っていた老女が何者かに殺害された。死体は首を切り裂かれており、口は何かを叫んでいるかのように大きく開かれていた。捜査に乗り出した女性刑事ヘイゼルらは、カナダ全土で同様の手口の殺人事件が9件も起きていることに気づく。その死体の写真を全て並べると、彼らの口はある言葉を発していた。
【感想(ネタバレなし)】

『全てはゼーレのシナリオ通りってか?』
どーもどーも最近自宅のWiFiが繋がりにくくなったので新しいWiFiルーターを買いに電気店に行って店頭に並ぶ商品をずっと眺めていたら「何かお探しですか〜」と店員が近寄ってきたので「どれにしようか迷ってるんですよ〜」と言ったら「WiFiが繋がらない理由としては製品の劣化と光回線自体を変えるという方法があります」「いや、でももう6年以上は使っているので多分劣化だと思います」「お使いの回線はどこですか?」「au光ですかね」「なら今コチラの回線に変更して頂くとコチラの商品が大変お安くなっておりm……えー私はとんだ見当違いな質問をしてしまったようです、えだ畑任三郎です
…そんな阿部寛とオダギリジョーのリメイク版はいくらなんでも無理がありすぎるかもしれない唯一無二の田村正和すら食いつきそうなとんでもクライシスなサスペンス映画をこれまた発見してしまったんですねー、今日ご紹介するのはその名も【殺人の啓示~死を誘う男~】。
今泉くん“猟奇殺人事件”ですよー、ということでコチラの作品全くタイトルまで知らなんだな作品だったのですが個人的に結論から言うとめちゃくちゃツボを押されて「めちゃくちゃ面白かった。」というのが本音でございます、少なくとも

デヴィット・フィンチャーの「セブン」が好きなら間違いなくオヌヌメ出来る
そんな映画、だったんですねー……坂東玉三郎でした
アメリカの田舎町、起こっても軽犯罪くらいしか起きないこの街である日殺人事件が起きた。椅子に座ったまま首を切られて殺害されたとおぼしき老婆の死体。窃盗か?自殺か?しかし検死解剖の結果その老婆の、まるで何かを叫びながら絶命したかのように開ききったその口は、死後何者かによって“作られた”ものであることが判明。また殺害の“手際の良さ”から犯人が“相当な手練”である可能性も急浮上

この難事件に挑むは事件の第一発見者であり街の警察署に勤務する女性警官のヘイゼル・ミカッレフ。薬物&ウイスキージャンキーで椎間板ヘルニアまで掛け持ちする中年は辛いよ“3労苦”に悩む街の警察官であります。
そんな田舎町、猟奇殺人、そして第一被害者の自宅にウイスキー片手にヘベレケでやってくるような普段やる気のない街の警官が「ちょっと本気出すわ。」事態にまで展開、というサスペンスでは割とよくある“超王道路線”展開を匂わす作品でございます。科捜研の女みたいな最新技術など田舎警察には当然ないわけでして、しかも限られた人員の中で突然舞い込んできた凶悪事件にどう挑むのか??スマホの使い方すらわからない超アナログ人間のヘイゼルとその仲間たちが地道に捜査する感じが実に味わい深いと言いますか、キャスト陣の迫真の演技でグイグイ引き込まれてしまったといいますか、作品から醸し出される“硬派”な人間ドラマが大きな魅力となっているんですねー。
主人公ヘイゼルを演じるはマリオ&ルイージじゃない方のルイーズ役で有名な名女優スーザン・サランドンじゃあないですか。作品当時60代後半ってことよな?やけに母親役のキャストと年が近いようにも見てしまいましたが、、、、、いやー少なくとも60代には見えないしかし50を超えだいぶ精神的にも肉体的にも“くたびれた感”が見え隠れしながらもアメリカ映画では割と普通にやる不倫を楽しむ余裕、そして未だバリバリの現役捜査官として活動するウォーキングウーマン、という等身大なキャラクターを演じているんですね。

そこへ同僚の「ショーシャンクの空に」最近やった「スケアストーリーズ」のギル・ベローズ、そしてトム・ハーディじゃない方のヴェノムでお馴染みトファー・グレイスの新米(でもない)刑事がトロントから派遣され捜査に乗り出す訳なんですが、程なくして所轄の管轄外で発生する第二、第三の一見関連性のないように思えた殺人事件も、実は全て“繋がっているのではないか?”という衝撃的事実が判明し、事件は大きな展開を迎える事に……。カギを握るのはラテン語であります



ムムム、どうやらこの事件“宗教”絡みの事件であることがわかってきまして、そこで専門家に話を聞きに行くわけなんですね。それが名優ドナルド・サザーランドとも知らずに……。
このまま“真面目”なサスペンスが続くと思いきや、そこから徐々にジワジワと“オカルト色”にソメイヨシノしてしまうという!?あーあこりゃまたイエスキリストもアーメンチョップしたくなる“間違った解釈”しちゃってるよぉー!!!?でもそれを前半からの緊迫した雰囲気を貫いちゃってるんだから不思議と“安く”見えない不思議。こういうのを一級品ミステリードラマって言うんじゃないですかねー。一応同名小説が原作らしいですけど

まぁそれでも進めば進むほどスーザン・サランドンが「ハンニバル」のジュリアン・ムーア版のクラリスに見えて仕方がないですし??やりすぎ都市伝説並の“ムー”な展開もまだ“アンフェタミンがヤバかった”オチに逃げた「クリムゾンリバー2」よりも実はオカルト色は強いのでないか??なんて思ったりして後半は見る人によっては好き嫌いが分かれるかもしれません、あまりこれ以上口を開くと面白さが半減しそうなのでこの辺でお開きにしましょうか……オカルト好きには是非ともオヌヌメしたい、そんな映画ですねー。




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