移動都市/モータル・エンジン(2018)
- ラーチャえだまめ

- 2019年3月2日
- 読了時間: 7分

【原題】Mortal Engines
【監督】クリスチャン・リヴァース
【出演】ヘラ・ヒルマー ロバート・シーハン ヒューゴ・ウィービングほか
【あらすじ】
60分戦争と呼ばれる戦いから1,700年が経過した地球。人々は荒廃した大地をはうようにして進む巨大移動都市に暮らし、ほかの移動都市を取り込み資源を奪いながら生活していた。そんな中、少女ヘスター(ヘラ・ヒルマー)は、ある目的を果たすために移動都市のロンドンへと潜入し、トム(ロバート・シーアン)という青年と出会う。
【感想】

『近未来の“国盗りゲーム”は規模が大きすぎた件』
どーもどーも、「アナタの事が好きなの!!」と初見で言われてもだいたい信じます、ラーチャえだまめでございます。いやー「モモアマン」やら「アリ−タ」で盛り上がりを見せる皆さん、そんな最中これまたとんでもねえ映画が地味ーヘンドリックスにサラッと公開されているのをご存知だろうか

「“都市”が動くなんて聞いてn……チョ・マテヨ」
“パヤオ”ミヤザキも仰天必須?これこそ実写版「ハウルの動く都市」!?コレが立体機動都市だとゴジラにも言ってやりたいあと何世紀かしたらアムロもビックリ“60分戦争”が起きて人類は“都市”にデッカイくるまぶみたいな“車輪”をつけ走行しながら“都市の奪い合い”へ発展「世は、大車輪時代!!」してしまった画期的なんだか斬新なんだかアホなんだかの時代がやって来ますよ皆さーーーーん!!!!という訳で制作から公開まで随分と待たされたコチラ【移動都市/モータル・エンジン】を早速見に行った訳でございますが
…莫大な制作費を費やされ制作されたにも関わらず“アッチ”の国では健闘むなしく走行中車輪が外れ国ごと“深い風の谷に落ちた”という悪評があったせいか、まあとにかくやってる劇場が少なすぎる!!&コレ一応“IMAX”仕様なのに日本ではまさかの“2D上映のみ”という、出だしからコレはかなりの痛手!!……故にそこまで期待はしていなかったのであります

え、ナニコレ糞面白いんですけど?
やべええええええええええよ!!!!コレはヤバイ!!ヤバイですよ!?(主に私が)なんたる“D.G.S”!!!…ダ・イ・ゴ・サ・ンでした!!なんでコレをデンデン〜♪IMAーーーーーX!!でヤラないんだよ!?モモアマンアリ−タはんお願いしますお願いしますアトランティスから玉手箱取ってきますゴリアテ乗せて天空までお連れしますからどうかIMAX劇場半分恵んで下さいお願いしますお願いしまs
いやーーーーーーココまで“想定外過ぎて面白い”作品だったとは____夢にも思いませんでした
もうね、とにかくOPから「えぇ?“車輪のついたロンドン”が“都市ごと丸呑みにする”だぁ?」……一体全体観ていない方がこう聞いたら全く想像出来ない(「ピノキオの絵本で読んd」by◯◯◯)荒唐無稽な話かもしれません!!しかしこれは現実です!!(映画の中では)そうなのです!!ホントに“都市が都市ごと都市を奪い合う”早口で言っても何もおかしくありません!!序盤から白熱したバトル!!!…そこへ現れる「赤いマフラーで口もとを覆い隠した女性」!!…もうなんですかこのゲームのヒロインみたいな“中二病スタイル”は!?このヒトが主人公だなんて絶対カッコイイに決まってるじゃあないですかぁ!?
…といった具合に(どんな具合だよ)もう「デザイン」?特に特筆すべきは「メカニックデザイン」!!!これがですね、もうなんて言ったらいいのやら川畑と堂珍がフゥ〜♪と突然歌ってしまいそうな「デジタル×アナログの絶妙過ぎるケミストリー」と言いますか“新しいようで古い!!!”まるで80年台以前の“レトロSF世代”が執筆したデザイン画を元に作られたような!?要はアレですよ
テテテテッテレッテテェーテーテテー♪テテテテッテレッテテレッテレッテレッ♪

サイバー“パンク”が止まらない?(←コレが言いたい)
ワッツサイバーパンク!?…という方は電子辞書でも引いてみてみください。素晴らしい!!実に見事なデザインセンスしてます!!“移動都市”の他にも「天空のアレっぽい」ヤツやら「海賊の乗ったアレっぽい飛行船」に「ゾイドのアレっぽい」ヤツなどジャパニーズ?否コレ一応アメリカが製作国でありますが(ニュージーランドと合作)“アメリカかぶれなSF”じゃあないんですよ

“ヨーロッパ的SF”
SF大国アメリカとはこれまたちょっと違う?だって都市の先端に大きなマーライオンですよ?シンガポールですか?いいえロンドンですビミョーなラインの話をしておりますが、同名SF小説が原作らしい本作、しかしワタシ的にはまるで“ヨーロッパのSFマンガの実写化”感アリストテレスといいますか“アート”といいますか例えがいいかはわかりませんがリュック・ベッソンの癖とジョークを無くした「フィフスエレメント」みたいな??(要はヨーロッパ的って言いたい)というのもニュージーランド出身、クリスチャン・リヴァース監督は、同じくニュージーランド出身で本作で制作と脚本を務めた「指輪物語」と“中指宇宙人”でお馴染み世界のピーター・ジャクソン監督とは17歳の頃に出会い彼の黒歴s、【ブレインデッド】から共にタッグを組んできた仲だそうで、故にニュージーランド産“ハリウッド大作だけどUSAしてない”という独特のビジュアルセンスを今回目一杯に発揮しているのです!!しかもリヴァース監督はジャクソンの【キングコング】でアカデミー視覚効果賞受賞経験もあるバリバリ特殊効果に定評のあるお方ですのでCGによる細かい都市の作り込みやら特殊効果で生み出す「広大過ぎる世界観」がこれまた物凄い迫力で映像だけで釘付けノックアウトしてしまいました!!
いやーピーター・ジャクソンって監督以外にも制作で【第9地区】のニール・ブロムカンプ監督を掘り起こしたりなかなか“SF目利きの銀次”(居酒屋か)をお持ちのような気が致します。
劇中かかるスコアもまた良くってですねー、と調べたら【マッドマックス】でチャララ〜ンギター先から火炎放射〜♪のキャラでもお馴染み最近ノリにノリまくっている「ワンダーウーマン」のテーマソングも担当した作曲家兼ミュージシャンのジャンキーXLことトム・ホーケンバーグじゃない!!道理で爆音でも耐えそうなガンガンノリノリな曲が多かったのね??

そして先に言った赤いマフラーの女こと、ヘスター・ショウ!!いやーこれまたサイコーにイカしたオナゴでございまして、幼い頃に母親を殺されその“復讐に燃える”仇討ち旅を続けている影のあるキャラクターで、ずげえ地味な事だけど後半ちょっとだけ“ヘアスタイルを変える”ヒロインのヘアチェンジ!!はいココ試験に出ますy
一瞬「シルバーレイク」のライリー・キーオかと見間違いました演じるヘラ・ヒルマーって女優さんは全然知らない方で日本での知名度はまだあまりない女優さんなのかネットで調べても詳しい情報が出てこないこれからブレイクの兆し??ほかにもその相方や、キャストは比較的無名…あまり見かけない方で固めているようで……「バイオハザード」の“細切れ隊長”は確認とれましたー
“ロンドン”を牛耳る悪玉役の【マトリックス】の“エージェント・スミス”でお馴染みヒューゴ・ウィーヴィング。そのウィーヴィング繋がりかどうかは定かではありませんが【マトリックス】に出てきても全くおかしくない赤コートをきたアジア系武闘派みたいな女性がこれまた異様にカッコよかったり(「私の船を壊すなよ。」は“2つの意味”で名言)かと思ったらずっと暗闇にいたので目に緑色の電球埋め込んだ【ドント・ブリーズ】のスティーヴン・ラング隊長が声を務めたターミネーターが出てきて銀河系もビックリなヘスターとの◯◯◯なカンケーが明らかになったり……とにかくレビューサイトでも書かれておりましたが

“超”のつくご都合主義
であることは言うまでもありません。黒髪なのか白髪なのかハッキリしない男の雑な扱いやら少し強引なキャラの立たせ方も決してうまくはないどのキャラも堀がアサイーなのは尺の関係上致し方なかったのではないでしょうか私的に一つ猛烈に噛みつきたい点で言うと「いやスターウォーズだってそうでしょ」という、SFファンタジーなんて言ってしまえば皆そもそもご都合主義!!ご都合主義が“前提”と私は言いたいのであります!!したがってそのような理由で評価を下す見方もまた一意見だとは思いますが“SFファンタジー”と言ったらそこはやっぱり“ビジュアル”ですよ!?……そういった観点からすると本作はかなり「コアなSFマニア」受けがヒジョーに良さげな映画かもしれません!!逆に言えば「SF好き」ならまず劇場で“試す価値”は大いにあると言っても過言ではないでしょう!!




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