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ザ・クロウ(2024)

  • 1 時間前
  • 読了時間: 7分

【原題】The Crow

【監督】ルパート・サンダース

【出演】ビル・スカルスガルド FKAツイッグス ダニー・ヒューストンほか

【あらすじ】

恵まれない環境に育ち非行を繰り返してきたエリックは、同じく暗い過去を持つシェリーと更正施設で出会い激しい恋に落ちる。施設から脱走したエリックとシェリーは誰も知らない場所で2人だけの時間を過ごすうちにお互いの中に生きる意味を見いだしていく。しかし謎の組織が隠れ家を襲撃し、2人はともに惨殺されてしまう。やがてエリックの強い怨念に引き寄せられるように、死の国の使者であるカラスが彼の魂のもとを訪れ、「復讐のための力を手に入れて生き返る代わりに、目的を遂げた後

は魂を永遠に捧げる」という取引を持ちかける。(映画.COMより)


【感想(ネタバレなし)】

『「…お前の母ちゃんデベソ。」』





どーもどーも75歳の舘ひろしがドーナツ作ってるのを見て免許返納しようと思いましたラーチャえだまめです。早速ですが本日はコチラの映画を拝見させていただきました



【ザ・クロウ】!!!マーベルやDCに属さないアメコミ映画の代表格と言えば?「ジャッジ・ドレッド」「ヘルボーイ」「ミュータント・タートルズ」そしてこの「ザ・クロウ」……ではないでしょうか?上記3作と同じく本作もこれまでシリーズ化されてきた古株ダークヒーローの一人。一番有名なのはやはりブランドン・リー主演、アレックス・プロヤス監督版「飛翔伝説」。悲しくも本作は別の意味で伝説となってしまった作品ではありますが今回その“リヴート”が公開されましてですねー。



主役は着々と“素顔”での主演作が増えてきた我らがビル・スカルスガルド。メインで演じる役としてはこれまでピエロにドラキュラ伯爵のパチもんとその美顔を全く活かさないキン肉マンスタイルだった彼が去年「ボーイ・キルズ・ワールド」でついに通しで素顔を晒してくれたかと思ったら「声が出なかった」ファンにはなかなか五体満足な姿を拝めなかったわけですが、今回ついに、ついに彼の通し素顔(通し営業みたいに言うな)が実現しt











誰か炭を取り上げて下さい(泣)





やめろぉ〜!!!この悪魔的メイクじゃなければクロウではありませんから!?なんならオリジナル版の「KISS」みたいな白黒パンダメイクからすればよっぽど薄化粧。しかも本作は割とクロウになるのは後半からで、前半はクロウ=ヤク中の“エリック”とその恋人“シェリー”との運命的な出会いから鉄板よりアツアツラブラブっぷりを丁寧に描いているので変な(変なって言うな)メイクするまで結構な猶予がある。ゆえにファンは安心して彼の美顔に酔いしれて頂ける作品かと。



流石セロン姐さんを不死身の泥パックに漬け込んだ職人らしい黒い水からはい上がる「ドラゴン・タトゥーの女」みたいなOPではじまる監督はデビュー作から闘う白雪姫と不倫した「スノーホワイト」、日本原作の“スカーレット少佐”ことハリウッド版「攻殻機動隊」のルパート・サンダース。元CMクリエイターとしてこれまでも「ビジュアル全押し」で映像的に楽しませてくれた才が?今作でも十二分に発揮されていると言いましょうか本作は










ルパート・サンダース版「ザ・クロウ」もとい「バットマン・ビギンズ」?




派手なバケモノも出てこないリアル・シリアス路線に丁寧な人間ドラマといい無数の黒いカラスが渦巻いちゃう所とか一瞬だけでもカッコいい“黒いモービル”に乗るシーンをわざわざ差し込んだり舞台となる町並みの風景もどことなく「ビギンズ」のゴッサムシティっぽいと言いますかたぶん彼は“愛する者を失った悲劇のダークヒーロー”というお題でCノーランの「バットマン・ビギンズ」みたいなことをしたかったのかなーという印象を受けましたですねー。



幼い頃から「死」に取り憑かれ非行を繰り返すようになったエリック。今は更生施設にぶち込まれ誰とも接することなく孤独の毎日を送っていた所に新入りのシェリーがやってきて、シェリーはエリックをどこか“似た者同士”と感じて急接近。エリックはシェリーの美貌と“愛”に(大変)飢えていたこともありすぐに2人はゴールイン。更生施設から脱獄した後はシェリーの隠れ家で悠々自適なハッピーライフを送る。でもシェリーにはある秘密があり謎の組織から命を狙わていた。ある晩クラブから帰ってきた2人は組織に襲われ、エリックの目の前でシェリーは殺されてエリックも絶命する。原作は1989年の同名コミック。コミック誕生の経緯として2つの“死”が関係している。



1つ目は原作者ジェームズ・オバーの婚約者が不慮の交通事故で亡くなったこと。そして2つ目は若いカップルが強盗に婚約指輪を奪われた挙げ句殺されたという新聞記事をオバーが読んだこと。本作は“愛する者の死”という悲痛な体験から“死”に取り憑かれた原作者によって生まれた作品。悲しみを乗り越えヒーローとなるのではなく悲しみを“引きずりながら”ヒーロー活動するという、コウモリ男とはまた違ったヒーロー像で、自らは“死を克服”しているという!?どんなに銃で撃たれようがナイフで刺されようがトラックに轢かれようが脅威の再生能力持ちの「死なない体」という最強の肉体が最大の武器なんでありますが、死を超越すれば愛し続けることが出来る、ということはですよ、逆に言えば“死を超越し続けるには最愛の人への「純粋の愛」もずっと維持し続けなければならない”という!?中盤シェリーの過去が明かされ一瞬エリックの気持ちが揺らいだ瞬間に再生能力を失うのが面白い。一途な愛を維持することがどれほど大変か。逆に言えば純粋な愛をずっと持ち続ける健気なビル・スカルスガルドが拝めてしまうわけですねハイ。



そんな色々重いテーマを扱っているよー、でもただ先述した「ビジュ重視」がまず頭のてっぺんにあるので、逆に言えば脚本はめちゃくちゃですそんなもん気にすんじゃねえよ!?とイワンコフばかりに糸も簡単に更生施設から脱獄したりトレードマークの黒いジャケットも、例えばジェリーのイニシャルが縫ってある形見だから着る、みたいな理由が欲しいんだけどただイカすから着ました、くらいの理由しかないし?エリックがクロウに選ばれた理由?何故彼じゃなければいけなかったのか等の設定も甘くなんとなく恋人殺されて可哀想だったから生き返らせた、みたいなフワフワっとした理由なのかと思えてしまうほどツメの甘さがしかしそこまで重くならないテイストでリベンジアクションとしてサクッと観れてしまう。



欲を言うともう少しクロウに覚醒した後のアクションを見たかった。尺の都合上マンガの第一巻、といった具合で終わってしまうのですがR指定で遠慮なくゴアゴアアクションを披露、特にティモシー・シャラメのディスり発言とは無縁の「フィフス・エレメント」ばりのオペラ×アクションの融合。ちょっと切れが悪いと感じつつ高貴なオペラとスピード感はないけど血みどろバイオレンスアクションを交互に見せるあのアクションシーンは結構好きです。「しぃ〜んぱぁ〜いないからね♪」とザクザク敵をぶっ殺していくKANもビックリ「最後に愛は勝つ」映画として楽しめます。



で“愛”がテーマ、とそれに本作でさらにプラスして“支配層への復讐”というもう一つのテーマもあるのかなと。別にダニー・ヒューストン演じる裏社会のボスに悪魔的要素入れなくとも充分に彼ら富裕層=社会の支配層は悪魔ですよと?耳元でささやく呪文?で善人を悪人に仕立て上げ悪魔に魂を売り飛ばすという行為そのものが呪文=薬物の隠喩にしか見えなくて。貧乏人の耳もとで囁けば彼らを簡単に操れる。自分たちの代わりに罪を犯させたり罪を着せたり、子どもを犠牲にして自らは富を手にする親なども劇中登場しますし、貧乏人に餌を与え支配する富豪の汚さをよく描いている。そして最も犠牲になるのはいつだってそう“若い人”。本作は「若者」に向けた映画でもあるんですねー。



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